Django でデータを逐次送信する 3 つの方法: StreamingHttpResponse.streaming_content vs. as_chunked_encoding vs. SSE

Django の django.http.StreamingHttpResponse.streaming_content 解説

動作

streaming_content は、ジェネレータ関数を引数として受け取り、その関数から返されるデータチャンクを逐次的にクライアントへ送信します。

例:

def stream_data():
    for i in range(10):
        yield b"Chunk %d\n" % i

response = StreamingHttpResponse(streaming_content=stream_data)

この例では、stream_data というジェネレータ関数が 0 から 9 までの数字を逐次的に出力します。StreamingHttpResponse オブジェクトはこのジェネレータ関数を引数として受け取り、出力されたデータチャンクをクライアントへ送信します。

メリット

• 大容量データやストリーミングデータの送信にメモリ効率が良い
• データ送信中に処理を継続できる
• クライアント側でデータを受け取りながら処理できる

デメリット

• 従来の HttpResponse よりも複雑なコードになる
• 一部のブラウザや HTTP クライアントでは対応していない

使用例

• 動画ストリーミング
• リアルタイムデータ送信
• 大容量ファイルダウンロード

注意点

• ジェネレータ関数は、bytes 型のデータチャンクを返す必要がある
• データ送信前にヘッダー情報などを設定する必要がある場合は、StreamingHttpResponse オブジェクトの他の属性を使用する

django.http.StreamingHttpResponse.streaming_content サンプルコード

ファイルストリーミング

def serve_file(request, filename):
    file_path = os.path.join(settings.MEDIA_ROOT, filename)
    with open(file_path, "rb") as f:
        response = StreamingHttpResponse(streaming_content=f.read, content_type="application/octet-stream")
        response["Content-Length"] = os.path.getsize(file_path)
        return response

リアルタイムデータ送信

def stream_data(request):
    for i in range(100):
        time.sleep(1)
        data = {"value": i}
        yield json.dumps(data).encode("utf-8")

response = StreamingHttpResponse(streaming_content=stream_data, content_type="application/json")

このコードは、1 秒間隔で value キーを持つ JSON データをクライアントへ送信します。

ジェネレータ関数によるデータ生成

def generate_data():
    for i in range(10):
        yield b"Chunk %d\n" % i

response = StreamingHttpResponse(streaming_content=generate_data)

このコードは、0 から 9 までの数字を逐次的に出力するジェネレータ関数 generate_data を使用して、データをクライアントへ送信します。

チャンクサイズの設定

def stream_data():
    for i in range(100):
        data = {"value": i}
        yield json.dumps(data).encode("utf-8")

response = StreamingHttpResponse(streaming_content=stream_data, content_type="application/json", chunk_size=1024)

このコードは、chunk_size オプションを使用して、送信するデータチャンクのサイズを 1024 バイトに設定します。

ヘッダー情報の追加

def stream_data():
    for i in range(100):
        time.sleep(1)
        data = {"value": i}
        yield json.dumps(data).encode("utf-8")

response = StreamingHttpResponse(streaming_content=stream_data, content_type="application/json")
response["X-Custom-Header"] = "My Value"

このコードは、X-Custom-Header というカスタムヘッダー情報を response オブジェクトに追加します。

これらのサンプルコードは、django.http.StreamingHttpResponse.streaming_content 関数の使い方を理解するのに役立ちます。

• 上記のサンプルコードはあくまでも例であり、必要に応じて修正する必要があります。

Django でデータを逐次送信する他の方法

as_chunked_encoding メソッド

HttpResponse オブジェクトには as_chunked_encoding メソッドがあり、データをチャンク化して送信することができます。

例:

def serve_file(request, filename):
    file_path = os.path.join(settings.MEDIA_ROOT, filename)
    with open(file_path, "rb") as f:
        response = HttpResponse(f.read(), content_type="application/octet-stream")
        response["Content-Length"] = os.path.getsize(file_path)
        return response.as_chunked_encoding()

このコードは、as_chunked_encoding メソッドを使用して、MEDIA_ROOT ディレクトリに保存されたファイルをクライアントへチャンク化して送信します。

サーバーサイドイベント (SSE)

SSE は、サーバーからクライアントへリアルタイムにデータを送信するための技術です。Django には django-sse などのライブラリがあり、SSE を簡単に実装することができます。

例:

from django.contrib.sse.django_sse import DjangoSseClient

def stream_data(request):
    client = DjangoSseClient(request)
    for i in range(100):
        time.sleep(1)
        data = {"value": i}
        client.send(json.dumps(data))

このコードは、django-sse ライブラリを使用して、1 秒間隔で value キーを持つ JSON データをクライアントへ送信します。

WebSockets は、双方向通信が可能なリアルタイム通信技術です。Django には channels などのライブラリがあり、WebSockets を簡単に実装することができます。

例:

from channels.generic.websocket import AsyncWebsocketConsumer

class MyConsumer(AsyncWebsocketConsumer):
    async def connect(self):
        await self.accept()
        for i in range(100):
            time.sleep(1)
            data = {"value": i}
            await self.send(json.dumps(data))

このコードは、channels ライブラリを使用して、1 秒間隔で value キーを持つ JSON データをクライアントへ送信します。

どの方法を使うべきかは、送信するデータの種類や要件によって異なります。

• 大容量データやストリーミングデータの場合は、django.http.StreamingHttpResponse.streaming_content または as_chunked_encoding メソッドを使うのが良いでしょう。
• リアルタイムデータ送信の場合は、SSE または WebSockets を使うのが良いでしょう。