X-Frame-Options ヘッダーの代替手段:CSP、JavaScript、メタタグなど

2024-04-02

X-Frame-Options ヘッダー:クリックジャッキング対策の要

X-Frame-Options ヘッダーは、Web ページが別のページ(フレーム)内に表示されるのを制限する HTTP ヘッダーです。これは、悪意のあるサイトによる「クリックジャッキング」攻撃を防ぐために使用されます。

クリックジャッキングとは、ユーザーの意図しない操作を誘発する攻撃です。攻撃者は、透明なフレームやiframeを使用して、ユーザーに見える場所に偽のボタンやリンクを重ねて表示します。ユーザーが本物のボタンやリンクをクリックしたと誤認して、意図せず個人情報を入力したり、不正な操作を実行してしまう可能性があります。

X-Frame-Options ヘッダーは、Web サーバーの設定ファイルで設定できます。設定方法は、使用しているWeb サーバーによって異なりますが、一般的には以下のいずれかの方法で設定できます。

  • Apache:
Header set X-Frame-Options "SAMEORIGIN"
  • Nginx:
add_header X-Frame-Options "SAMEORIGIN";
  • IIS:
<configuration>
  <system.webServer>
    <httpProtocol>
      <customHeaders>
        <add name="X-Frame-Options" value="SAMEORIGIN" />
      </customHeaders>
    </httpProtocol>
  </system.webServer>
</configuration>

X-Frame-Options ヘッダーには、以下の値を設定できます。

  • SAMEORIGIN: 同じオリジンからのページのみ、フレーム内に表示することを許可します。
  • DENY: いかなるページも、フレーム内に表示することを許可しません。
  • ALLOW-FROM uri: 指定されたURIからのページのみ、フレーム内に表示することを許可します。

X-Frame-Options ヘッダーの注意点

  • X-Frame-Options ヘッダーは、すべての攻撃を防ぐことができるわけではありません。他のセキュリティ対策も併用する必要があります。
  • X-Frame-Options ヘッダーを設定すると、一部の機能が正常に動作しなくなる場合があります。設定前に、影響を受ける機能がないことを確認する必要があります。


X-Frame-Options ヘッダーのサンプルコード

Header set X-Frame-Options "SAMEORIGIN"

# 例外:特定のサイトからのみiframe表示を許可
Header set X-Frame-Options "ALLOW-FROM https://example.com"

# 例外:特定のページのみiframe表示を許可
<LocationMatch "/path/to/page.html">
  Header set X-Frame-Options "ALLOW-FROM https://example.com"
</LocationMatch>

Nginx

add_header X-Frame-Options "SAMEORIGIN";

# 例外:特定のサイトからのみiframe表示を許可
add_header X-Frame-Options "ALLOW-FROM https://example.com";

# 例外:特定のページのみiframe表示を許可
location /path/to/page.html {
  add_header X-Frame-Options "ALLOW-FROM https://example.com";
}

IIS

<configuration>
  <system.webServer>
    <httpProtocol>
      <customHeaders>
        <add name="X-Frame-Options" value="SAMEORIGIN" />

        # 例外:特定のサイトからのみiframe表示を許可
        <add name="X-Frame-Options" value="ALLOW-FROM https://example.com" />

        # 例外:特定のページのみiframe表示を許可
        <add name="X-Frame-Options" value="ALLOW-FROM https://example.com" path="/path/to/page.html" />
      </customHeaders>
    </httpProtocol>
  </system.webServer>
</configuration>

Python (Django)

from django.http import HttpResponse

def my_view(request):
  response = HttpResponse()
  response['X-Frame-Options'] = 'SAMEORIGIN'
  return response

JavaScript

// ページ読み込み時にヘッダーを設定
document.addEventListener('DOMContentLoaded', function() {
  document.helmet.setXFrameOptions('SAMEORIGIN');
});

// 特定の要素のみiframe表示を許可
function allowIframe(element) {
  element.setAttribute('allow', 'frame-src https://example.com');
}

上記以外にも、さまざまな言語やフレームワークで X-Frame-Options ヘッダーを設定することができます。詳細は、各言語やフレームワークのドキュメントを参照してください。



X-Frame-Options ヘッダーを設定する他の方法

Content-Security-Policy ヘッダー

例:

Content-Security-Policy: frame-ancestors 'self';

この設定は、同じオリジンからのページのみiframe内に表示することを許可します。

JavaScript を使用して、iframe の読み込みを制御することもできます。

例:

// iframe 要素を作成
const iframe = document.createElement('iframe');

// iframe の属性を設定
iframe.src = 'https://example.com';
iframe.allow = 'frame-src https://example.com';

// iframe をドキュメントに追加
document.body.appendChild(iframe);

このコードは、https://example.com からのページのみiframe内に表示することを許可します。

メタタグ

X-Frame-Options ヘッダーは、HTML メタタグを使用して設定することもできます。

例:

<meta http-equiv="X-Frame-Options" content="SAMEORIGIN">

この設定は、同じオリジンからのページのみiframe内に表示することを許可します。

ブラウザ拡張機能

いくつかのブラウザ拡張機能は、X-Frame-Options ヘッダーを自動的に設定することができます。これらの拡張機能は、クリックジャッキング攻撃から保護するのに役立ちます。





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