MariaDBの「準備されたステートメント」とは?
MariaDB の準備されたステートメント(Prepared Statements)
準備されたステートメントの利点
- パフォーマンスの向上: クエリ実行時の処理時間を短縮できます。
- セキュリティの強化: パラメータ化によって、SQLインジェクション攻撃を防ぐことができます。
- コードの簡潔化: 繰り返し実行するクエリを一度だけ準備しておけば、コードを簡潔化できます。
準備されたステートメントを使用するには、次の3つのステップが必要です。
- 準備:
PREPARE
ステートメントを使用して、SQLクエリを準備します。 - バインド:
BIND
ステートメントを使用して、パラメータ値をクエリにバインドします。 - 実行:
EXECUTE
ステートメントを使用して、準備されたステートメントを実行します。
例:
-- 準備
PREPARE my_stmt FROM 'SELECT * FROM users WHERE id = ?';
-- バインド
BIND my_stmt, 1, :id;
-- 実行
EXECUTE my_stmt;
この例では、id
パラメータを持つ SELECT
クエリを準備しています。その後、id
パラメータに値をバインドし、最後にクエリを実行しています。
準備されたステートメントの注意事項
- 準備されたステートメントは、繰り返し実行するクエリに対してのみ使用するのが効果的です。
- 準備されたステートメントは、接続が切断されると破棄されます。
MariaDB の準備されたステートメント(Prepared Statements)のサンプルコード
基本的なサンプル
-- 準備
PREPARE my_stmt FROM 'SELECT * FROM users WHERE id = ?';
-- バインド
BIND my_stmt, 1, :id;
-- 実行
EXECUTE my_stmt;
複数のパラメータを持つクエリ
-- 準備
PREPARE my_stmt FROM 'SELECT * FROM users WHERE name = ? AND age = ?';
-- バインド
BIND my_stmt, 1, :name;
BIND my_stmt, 2, :age;
-- 実行
EXECUTE my_stmt;
この例では、name
と age
パラメータを持つ SELECT
クエリを準備しています。その後、それぞれの
INSERT クエリ
-- 準備
PREPARE my_stmt FROM 'INSERT INTO users (name, age) VALUES (?, ?)';
-- バインド
BIND my_stmt, 1, :name;
BIND my_stmt, 2, :age;
-- 実行
EXECUTE my_stmt;
この例では、name
と age
パラメータを持つ INSERT
クエリを準備しています。その後、それぞれの
UPDATE クエリ
-- 準備
PREPARE my_stmt FROM 'UPDATE users SET name = ? WHERE id = ?';
-- バインド
BIND my_stmt, 1, :name;
BIND my_stmt, 2, :id;
-- 実行
EXECUTE my_stmt;
この例では、name
と id
パラメータを持つ UPDATE
クエリを準備しています。その後、それぞれの
DELETE クエリ
-- 準備
PREPARE my_stmt FROM 'DELETE FROM users WHERE id = ?';
-- バインド
BIND my_stmt, 1, :id;
-- 実行
EXECUTE my_stmt;
この例では、id
パラメータを持つ DELETE
クエリを準備しています。その後、id
パラメータに
準備されたステートメントは、MariaDBでSQLクエリを効率的に実行するための機能です。さまざまな
MariaDBでSQLクエリを実行するその他の方法
直接実行
最も簡単な方法は、SELECT
、INSERT
、UPDATE
、DELETE
などのSQLステートメントを直接実行することです。
SELECT * FROM users;
INSERT INTO users (name, age) VALUES ('John Doe', 30);
UPDATE users SET name = 'Jane Doe' WHERE id = 1;
DELETE FROM users WHERE id = 2;
この方法は、簡単なクエリを実行する場合には有効ですが、複雑なクエリや繰り返し実行するクエリの場合には効率的ではありません。
ストアドプロシージャは、データベースサーバーに保存された一連のSQLステートメントです。パラメータを受け取り、結果を返すことができます。
CREATE PROCEDURE get_user_by_id (
IN id INT,
OUT name VARCHAR(255),
OUT age INT
)
BEGIN
SELECT name, age
FROM users
WHERE id = id;
END;
CALL get_user_by_id(1, @name, @age);
ストアドプロシージャは、複雑なクエリや繰り返し実行するクエリを効率的に実行するために使用できます。
クライアントライブラリ
MariaDBには、さまざまな言語で利用できるクライアントライブラリが用意されています。これらのライブラリを使用すると、プログラムからSQLクエリを実行することができます。
import mysql.connector
connection = mysql.connector.connect(
host="localhost",
user="root",
password="password",
database="mydb"
)
cursor = connection.cursor()
cursor.execute("SELECT * FROM users")
for row in cursor:
print(row)
cursor.close()
connection.close()
クライアントライブラリを使用すると、プログラムからデータベースにアクセスして操作することができます。
MariaDBでSQLクエリを実行するには、さまざまな方法があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に応じて使い分けることが重要です。
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