NumPy.fix() 関数:小数点以下を切り捨てて整数に変換

2024-04-02

NumPyの数学関数におけるnumpy.fix()

numpy.fix() は、NumPy配列の各要素を切り捨て整数に変換する関数です。小数点以下の部分は切り捨てられ、整数部分のみが返されます。

構文

numpy.fix(array)

引数

  • array: 数値型NumPy配列

返値

  • 各要素を切り捨て整数に変換したNumPy配列

import numpy as np

array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])

# 各要素を切り捨て整数に変換
fixed_array = np.fix(array)

print(fixed_array)

出力:

[ 1.  4.  7.]

補足

  • numpy.fix() は、np.floor() と同じ機能を提供します。
  • 負の数の場合は、numpy.fix() はゼロに向かって切り捨てられます。
  • numpy.fix() は、複素数配列にも適用できます。その場合、実数部分と虚数部分がそれぞれ切り捨てられます。

関連関数

  • numpy.floor(): 小数点以下を切り捨て、最も近い整数を返す
  • numpy.ceil(): 小数点以下を切り上げ、最も近い整数を返す
  • numpy.rint(): 小数点以下を四捨五入して、最も近い整数を返す

numpy.fix() に関する質問があれば、お気軽に聞いてください。



NumPy.fix() のサンプルコード

基本的な使い方

import numpy as np

# 配列を生成
array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])

# 各要素を切り捨て整数に変換
fixed_array = np.fix(array)

# 結果を出力
print(fixed_array)
[ 1.  4.  7.]

負の数の切り捨て

array = np.array([-1.23, -4.56, -7.89])

fixed_array = np.fix(array)

print(fixed_array)

出力:

[-1. -4. -7.]

複素数配列の切り捨て

array = np.array([1.23+4.56j, 4.56+7.89j, 7.89+1.23j])

fixed_array = np.fix(array)

print(fixed_array)

出力:

[ 1.+4.j  4.+7.j  7.+1.j]

特定の条件に基づいて切り捨て

array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])

# 小数点以下が0.5より大きい場合は切り上げ、それ以外は切り捨て
fixed_array = np.where(array >= 0.5, np.ceil(array), np.fix(array))

print(fixed_array)

出力:

[ 1.  5.  8.]

マスクを使って切り捨て

array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])

# マスクを作成
mask = np.array([True, False, True])

# マスクに基づいて切り捨て
fixed_array = np.fix(array[mask])

print(fixed_array)

出力:

[ 1.  7.]

高度な使い方

NumPy.fix() は、NumPy の他の関数と組み合わせて、より高度な処理を行うことができます。

  • np.where() と組み合わせて、条件に基づいて切り捨てを行う
  • np.mask() と組み合わせて、マスクを使って切り捨てを行う
  • np.einsum() と組み合わせて、複数の配列をまとめて切り捨てを行う

これらの詳細は、NumPy 公式ドキュメントを参照してください。



NumPy.fix() 以外の小数点以下を切り捨てる方法

np.floor() は、np.fix() と同じように、小数点以下を切り捨てて最も近い整数を返します。

import numpy as np

array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])

# 各要素を切り捨て整数に変換
floored_array = np.floor(array)

print(floored_array)

出力:

[ 1.  4.  7.]

手動で切り捨て

for ループを使って、各要素を個別に切り捨てることもできます。

import numpy as np

array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])

# 各要素を切り捨て整数に変換
fixed_array = np.empty_like(array)

for i in range(len(array)):
  fixed_array[i] = int(array[i])

print(fixed_array)

出力:

[ 1.  4.  7.]

np.trunc() は、np.fix() と似ていますが、ゼロ方向への丸めを行います。

array = np.array([-1.23, 4.56, 7.89])

# 各要素を切り捨て整数に変換
truncated_array = np.trunc(array)

print(truncated_array)

出力:

[-1.  4.  7.]

比較演算子を使って、小数点以下を切り捨てることもできます。

array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])

# 各要素を切り捨て整数に変換
fixed_array = array // 1

print(fixed_array)

出力:

[ 1.  4.  7.]

その他のライブラリ

NumPy 以外にも、小数点以下を切り捨てるためのライブラリがあります。

  • pandas: df.round(decimals=0)
  • scikit-learn: preprocessing.StandardScaler()

これらのライブラリは、NumPy よりも高度な機能を提供する場合があります。

  • 速度が重要な場合は、np.fix() または np.floor() を使うのがおすすめです。
  • 柔軟性が必要な場合は、手動で切り捨てたり、他のライブラリを使うのがおすすめです。

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