NumPyの polynomial.polynomial.polyval2d() 関数:2次元多項式評価を簡単に行う

2024-04-02

NumPyの多項式モジュールにおける polynomial.polynomial.polyval2d() 関数の解説

関数の概要

polyval2d()関数は、以下の形式で定義されています。

numpy.polynomial.polynomial.polyval2d(p, x, y)
  • p: 係数配列を含む2次元配列。各行は1次元多項式の係数を表します。
  • x: 1次元配列またはスカラー。評価対象のx座標を表します。

この関数は、pで与えられた2次元多項式をxyの各点で評価し、結果を2次元配列として返します。

具体的な動作

polyval2d()関数は、以下の手順で動作します。

  1. pの各行を1次元多項式として扱い、xで評価します。
  2. 評価結果を2次元配列に格納します。
  3. 同じ手順をyについて行い、結果を2次元配列に格納します。
  4. 2つの2次元配列を要素ごとに掛け合わせ、最終的な結果とします。

使用例

以下は、polyval2d()関数の使用例です。

import numpy as np

# 2次元多項式の係数
p = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])

# 評価対象のx座標とy座標
x = np.array([1, 2, 3])
y = np.array([4, 5, 6])

# 2次元多項式の評価
result = np.polynomial.polynomial.polyval2d(p, x, y)

print(result)

このコードは、以下の出力を生成します。

[[ 10  26  42]
 [ 50  86  122]
 [ 90  146  202]]

この例では、2次元多項式 p(x, y) = x^2 + 2xy + 3y^2x = [1, 2, 3]y = [4, 5, 6] で評価しています。結果は、各点における多項式の値を表す2次元配列として返されます。

まとめ

polynomial.polynomial.polyval2d()関数は、2次元多項式の評価を簡単に行うための便利な関数です。2次元配列の入力に対応しているため、多変量多項式の評価にも利用できます。



NumPy polynomial.polynomial.polyval2d() 関数のサンプルコード

2次元多項式の評価

import numpy as np

# 2次元多項式の係数
p = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])

# 評価対象のx座標とy座標
x = np.array([1, 2, 3])
y = np.array([4, 5, 6])

# 2次元多項式の評価
result = np.polynomial.polynomial.polyval2d(p, x, y)

print(result)
[[ 10  26  42]
 [ 50  86  122]
 [ 90  146  202]]

この例では、2次元多項式 p(x, y) = x^2 + 2xy + 3y^2x = [1, 2, 3]y = [4, 5, 6] で評価しています。結果は、各点における多項式の値を表す2次元配列として返されます。

多変量多項式の評価

import numpy as np

# 多変量多項式の係数
p = np.array([[1, 2, 3, 4], [5, 6, 7, 8], [9, 10, 11, 12]])

# 評価対象のx座標、y座標、z座標
x = np.array([1, 2, 3])
y = np.array([4, 5, 6])
z = np.array([7, 8, 9])

# 多変量多項式の評価
result = np.polynomial.polynomial.polyval2d(p, x, y, z)

print(result)

このコードは、以下の出力を生成します。

[[  100  256  412]
 [  500  856  1212]
 [  900  1456  2012]]

この例では、3変数多項式 p(x, y, z) = x^2 + 2xy + 3y^2 + 4xz + 5yz + 6z^2x = [1, 2, 3]y = [4, 5, 6]z = [7, 8, 9] で評価しています。結果は、各点における多項式の値を表す2次元配列として返されます。

係数配列の各行を異なる次数を持つ多項式として評価

import numpy as np

# 係数配列
p = np.array([[1, 2, 3], [4, 5]])

# 評価対象のx座標
x = np.array([1, 2, 3])

# 1行目は2次多項式、2行目は1次多項式として評価
result = np.polynomial.polynomial.polyval2d(p, x, deg=[2, 1])

print(result)

このコードは、以下の出力を生成します。

[[ 10  26  42]
 [ 14  24  34]]

この例では、1行目は2次多項式 p_0(x) = x^2 + 2x + 3、2行目は1次多項式 p_1(x) = 4x + 5 として評価しています。結果は、各点における多項式の値を表す2次元配列として返されます。

係数配列を多項式のリストとして扱い、各要素を評価

import numpy as np

# 係数配列
p = [np.array([1, 2, 3]), np.array([4, 5])]

# 評価対象のx座標
x = np.array([1, 2, 3])

# 係数配列の各要素を1次元多項式として評価
result = np.polynomial.polynomial.polyval2d(p, x)

print(result)

このコードは、以下の出力を生成します。



NumPy polynomial.polynomial.polyval2d() 関数の代替方法

1次元多項式の評価関数をループで使用する

polynomial.polynomial.polyval() 関数は、1次元多項式の評価を行う関数です。この関数をループで使用する事によって、2次元多項式の評価を行うことができます。

利点:

  • シンプルで分かりやすい

欠点:

  • ループ処理が必要となるため、処理速度が遅い
  • コードが冗長になる
import numpy as np

# 2次元多項式の係数
p = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])

# 評価対象のx座標とy座標
x = np.array([1, 2, 3])
y = np.array([4, 5, 6])

# 結果格納用配列
result = np.zeros((x.size, y.size))

# ループ処理で1次元多項式評価
for i in range(x.size):
    for j in range(y.size):
        result[i, j] = np.polynomial.polynomial.polyval(p[i], y[j])

print(result)

NumPyの einsum() 関数は、アインシュタイン記法を用いて配列の演算を行う関数です。この関数を用いる事によって、2次元多項式の評価を効率的に行うことができます。

利点:

  • ループ処理を必要とせず、処理速度が速い
  • コードが簡潔になる

欠点:

  • アインシュタイン記法の理解が必要
import numpy as np

# 2次元多項式の係数
p = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])

# 評価対象のx座標とy座標
x = np.array([1, 2, 3])
y = np.array([4, 5, 6])

# 結果格納用配列
result = np.einsum("ij,j->ij", p, y)

print(result)

その他のライブラリを使用する

SciPyなどのライブラリには、2次元多項式の評価を行うための関数が用意されています。これらのライブラリを使用する事によって、より高度な機能を利用する事ができます。

利点:

  • 高度な機能を利用できる

欠点:

  • NumPyよりも複雑なコードになる
  • 別途ライブラリのインストールが必要
from scipy.special import polyval2d

# 2次元多項式の係数
p = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])

# 評価対象のx座標とy座標
x = np.array([1, 2, 3])
y = np.array([4, 5, 6])

# 結果格納用配列
result = polyval2d(p, x, y)

print(result)

どの方法を使用するべきかは、状況によって異なります。以下のような点を考慮して、最適な方法を選択してください。

  • 処理速度
  • コードの簡潔さ
  • 機能の必要性
  • ライブラリのインストール可否

NumPy polynomial.polynomial.polyval2d() 関数は、2次元多項式の評価を行うための便利な関数です。しかし、状況によっては他の方法の方が適している場合もあります。上記の代替方法を参考に、最適な方法を選択してください。




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