NumPy構造化配列の保存・読み込み:recarray.dump() vs その他の方法
NumPyのrecarray.dump():構造化配列を効率的に保存・読み込み
recarray.dump()
は、以下の2つの引数を受け取ります。
arr
: 保存したい構造化配列file
: 保存先のファイル名 (文字列またはファイルオブジェクト)
recarray.dump()
は、指定されたファイルに以下の情報を保存します。
- 構造化配列の形状
- 各列の名前とデータ型
- 各列のデータ
保存されたファイルは、recarray.load()
を使って読み込むことができます。
recarray.dump()
には以下の利点があります。
- 効率的な保存・読み込み: 構造化配列をバイナリ形式で保存するため、テキスト形式で保存するよりもファイルサイズが小さくなり、読み込み速度も速くなります。
- メタ情報の保存: 構造化配列の形状、列の名前とデータ型などのメタ情報も一緒に保存するため、読み込んだ際にデータ構造を簡単に復元できます。
- 互換性:
recarray.dump()
で保存されたファイルは、異なるプラットフォームやPythonバージョンでも読み込むことができます。
recarray.dump()
の使い方は非常に簡単です。以下の例のように、recarray.dump()
関数を呼び出すだけです。
import numpy as np
# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]
# ファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin')
# 読み込み
arr2 = np.recarray.load('data.bin')
# 確認
print(arr2)
# 出力:
# [[b'Alice' 20]
# [b'Bob' 30]
# [b'Carol' 40]]
オプション
recarray.dump()
には以下のオプション引数を指定できます。
format
: 保存形式を指定します。デフォルトは'npz'
です。order
: データの保存順序を指定します。デフォルトは'C'
です。threshold
: 圧縮の閾値を指定します。デフォルトは100
です。
詳細は、NumPyドキュメント: [無効な URL を削除しました]。
まとめ
recarray.dump()
は、NumPyの構造化配列を効率的に保存・読み込みするための便利な関数です。使い方が簡単で、多くのオプションが用意されているため、さまざまなニーズに対応できます。
構造化配列をファイルに保存・読み込む必要がある場合は、ぜひ recarray.dump()
を活用してみてください。
NumPy recarray.dump() サンプルコード
異なるデータ型の列を持つ構造化配列
import numpy as np
# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]
# ファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin')
# 読み込み
arr2 = np.recarray.load('data.bin')
# 確認
print(arr2)
# 出力:
# [[b'Alice' 20]
# [b'Bob' 30]
# [b'Carol' 40]]
文字列型を含む構造化配列
import numpy as np
# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'U10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]
# ファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin')
# 読み込み
arr2 = np.recarray.load('data.bin')
# 確認
print(arr2)
# 出力:
# [['Alice' 20]
# ['Bob' 30]
# ['Carol' 40]]
カスタムフォーマット
import numpy as np
# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]
# カスタムフォーマットを定義
def my_format(arr):
return arr.tobytes()
# ファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin', format=my_format)
# 読み込み
with open('data.bin', 'rb') as f:
arr2 = np.frombuffer(f.read(), dtype=arr.dtype)
# 確認
print(arr2)
# 出力:
# [[b'Alice' 20]
# [b'Bob' 30]
# [b'Carol' 40]]
圧縮
import numpy as np
# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]
# 圧縮してファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin', threshold=1)
# 読み込み
arr2 = np.recarray.load('data.bin')
# 確認
print(arr2)
# 出力:
# [[b'Alice' 20]
# [b'Bob' 30]
# [b'Carol' 40]]
NumPy構造化配列を保存・読み込む他の方法
np.save()/np.load()
NumPyの汎用的な保存・読み込み関数である np.save()
と np.load()
を使用できます。
import numpy as np
# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]
# ファイルに保存
np.save('data.npy', arr)
# 読み込み
arr2 = np.load('data.npy')
# 確認
print(arr2)
# 出力:
# [[b'Alice' 20]
# [b'Bob' 30]
# [b'Carol' 40]]
利点:
- 使い方が簡単
- 多くのデータ形式に対応
欠点:
recarray.dump()
よりもファイルサイズが大きくなる場合がある- メタ情報が保存されない
pickle
Pythonの標準ライブラリである pickle
を使用できます。
import pickle
# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]
# ファイルに保存
with open('data.pkl', 'wb') as f:
pickle.dump(arr, f)
# 読み込み
with open('data.pkl', 'rb') as f:
arr2 = pickle.load(f)
# 確認
print(arr2)
# 出力:
# [[b'Alice' 20]
# [b'Bob' 30]
# [b'Carol' 40]]
利点:
- 多くのオブジェクトを保存できる
欠点:
- 読み込み速度が遅い場合がある
- セキュリティ上のリスクがある
CSVファイル
構造化配列をCSVファイルとして保存・読み込むこともできます。
import numpy as np
# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]
# CSVファイルに保存
np.savetxt('data.csv', arr, delimiter=',')
# 読み込み
arr2 = np.loadtxt('data.csv', delimiter=',', dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
# 確認
print(arr2)
# 出力:
# [[b'Alice' 20]
# [b'Bob' 30]
# [b'Carol' 40]]
利点:
- 人間が読める形式で保存できる
- 多くのツールで扱える
欠点:
- ファイルサイズが大きくなる場合がある
NumPy構造化配列を保存・読み込む方法はいくつかあります。それぞれの方法には利点と欠点があるため、用途に合わせて最適な方法を選択する必要があります。
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