NumPy構造化配列の保存・読み込み:recarray.dump() vs その他の方法

2024-04-02

NumPyのrecarray.dump():構造化配列を効率的に保存・読み込み

recarray.dump() は、以下の2つの引数を受け取ります。

  • arr: 保存したい構造化配列
  • file: 保存先のファイル名 (文字列またはファイルオブジェクト)

recarray.dump() は、指定されたファイルに以下の情報を保存します。

  • 構造化配列の形状
  • 各列の名前とデータ型
  • 各列のデータ

保存されたファイルは、recarray.load() を使って読み込むことができます。

recarray.dump() には以下の利点があります。

  • 効率的な保存・読み込み: 構造化配列をバイナリ形式で保存するため、テキスト形式で保存するよりもファイルサイズが小さくなり、読み込み速度も速くなります。
  • メタ情報の保存: 構造化配列の形状、列の名前とデータ型などのメタ情報も一緒に保存するため、読み込んだ際にデータ構造を簡単に復元できます。
  • 互換性: recarray.dump() で保存されたファイルは、異なるプラットフォームやPythonバージョンでも読み込むことができます。

recarray.dump() の使い方は非常に簡単です。以下の例のように、recarray.dump() 関数を呼び出すだけです。

import numpy as np

# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]

# ファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin')

# 読み込み
arr2 = np.recarray.load('data.bin')

# 確認
print(arr2)

# 出力:
# [[b'Alice' 20]
#  [b'Bob'  30]
#  [b'Carol' 40]]

オプション

recarray.dump() には以下のオプション引数を指定できます。

  • format: 保存形式を指定します。デフォルトは'npz'です。
  • order: データの保存順序を指定します。デフォルトは'C'です。
  • threshold: 圧縮の閾値を指定します。デフォルトは100です。

詳細は、NumPyドキュメント: [無効な URL を削除しました]。

まとめ

recarray.dump() は、NumPyの構造化配列を効率的に保存・読み込みするための便利な関数です。使い方が簡単で、多くのオプションが用意されているため、さまざまなニーズに対応できます。

構造化配列をファイルに保存・読み込む必要がある場合は、ぜひ recarray.dump() を活用してみてください。



NumPy recarray.dump() サンプルコード

異なるデータ型の列を持つ構造化配列

import numpy as np

# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]

# ファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin')

# 読み込み
arr2 = np.recarray.load('data.bin')

# 確認
print(arr2)

# 出力:
# [[b'Alice' 20]
#  [b'Bob'  30]
#  [b'Carol' 40]]

文字列型を含む構造化配列

import numpy as np

# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'U10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]

# ファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin')

# 読み込み
arr2 = np.recarray.load('data.bin')

# 確認
print(arr2)

# 出力:
# [['Alice' 20]
#  ['Bob'  30]
#  ['Carol' 40]]

カスタムフォーマット

import numpy as np

# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]

# カスタムフォーマットを定義
def my_format(arr):
    return arr.tobytes()

# ファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin', format=my_format)

# 読み込み
with open('data.bin', 'rb') as f:
    arr2 = np.frombuffer(f.read(), dtype=arr.dtype)

# 確認
print(arr2)

# 出力:
# [[b'Alice' 20]
#  [b'Bob'  30]
#  [b'Carol' 40]]

圧縮

import numpy as np

# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]

# 圧縮してファイルに保存
np.recarray.dump(arr, 'data.bin', threshold=1)

# 読み込み
arr2 = np.recarray.load('data.bin')

# 確認
print(arr2)

# 出力:
# [[b'Alice' 20]
#  [b'Bob'  30]
#  [b'Carol' 40]]


NumPy構造化配列を保存・読み込む他の方法

np.save()/np.load()

NumPyの汎用的な保存・読み込み関数である np.save()np.load() を使用できます。

import numpy as np

# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]

# ファイルに保存
np.save('data.npy', arr)

# 読み込み
arr2 = np.load('data.npy')

# 確認
print(arr2)

# 出力:
# [[b'Alice' 20]
#  [b'Bob'  30]
#  [b'Carol' 40]]

利点:

  • 使い方が簡単
  • 多くのデータ形式に対応

欠点:

  • recarray.dump() よりもファイルサイズが大きくなる場合がある
  • メタ情報が保存されない

pickle

Pythonの標準ライブラリである pickle を使用できます。

import pickle

# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]

# ファイルに保存
with open('data.pkl', 'wb') as f:
    pickle.dump(arr, f)

# 読み込み
with open('data.pkl', 'rb') as f:
    arr2 = pickle.load(f)

# 確認
print(arr2)

# 出力:
# [[b'Alice' 20]
#  [b'Bob'  30]
#  [b'Carol' 40]]

利点:

  • 多くのオブジェクトを保存できる

欠点:

  • 読み込み速度が遅い場合がある
  • セキュリティ上のリスクがある

CSVファイル

構造化配列をCSVファイルとして保存・読み込むこともできます。

import numpy as np

# 構造化配列を作成
arr = np.recarray((3, 2), dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])
arr['name'] = ['Alice', 'Bob', 'Carol']
arr['age'] = [20, 30, 40]

# CSVファイルに保存
np.savetxt('data.csv', arr, delimiter=',')

# 読み込み
arr2 = np.loadtxt('data.csv', delimiter=',', dtype=[('name', 'S10'), ('age', int)])

# 確認
print(arr2)

# 出力:
# [[b'Alice' 20]
#  [b'Bob'  30]
#  [b'Carol' 40]]

利点:

  • 人間が読める形式で保存できる
  • 多くのツールで扱える

欠点:

  • ファイルサイズが大きくなる場合がある

NumPy構造化配列を保存・読み込む方法はいくつかあります。それぞれの方法には利点と欠点があるため、用途に合わせて最適な方法を選択する必要があります。




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