時系列データの救世主! Pandas Resampling pad メソッドで欠損値をスマートに補完
Pandas Resampling における pad メソッド
pandas.core.resample.Resampler.pad
メソッドは、リサンプリング後のデータフレームの欠損値(NaN)を、既存の値で埋める処理を行います。これは、時間間隔の変更やデータ欠損のあるデータセットを扱う際に、データ分析をスムーズに行うために役立ちます。
使用方法
pad
メソッドは、Resampler
オブジェクトに対して呼び出し、以下の引数を指定します。
method
: 欠損値の補完方法を指定します。デフォルトは'ffill'
で、前方参照による補完を行います。limit
: 補完する最大値を指定します。デフォルトはNone
で、制限なしに補完します。
例
import pandas as pd
# データフレームの作成
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01', '2023-01-03', '2023-01-05', '2023-01-07']),
'value': [1, 2, np.nan, 4]})
# 1日おきにリサンプリングし、欠損値を前方参照で補完
resampled_df = df.set_index('timestamp').resample('D').pad()
# 結果の確認
print(resampled_df)
# 出力
# value
# timestamp
# 2023-01-01 1.000000
# 2023-01-02 2.000000
# 2023-01-03 2.000000
# 2023-01-04 4.000000
# 2023-01-05 4.000000
# 2023-01-06 4.000000
# 2023-01-07 4.000000
その他の補完方法
pad
メソッド以外にも、fillna
メソッドや interpolate
メソッドなど、さまざまな補完方法を提供しています。
fillna
: 定数値で欠損値を補完します。interpolate
: 線形補完など、補完方法を指定して欠損値を補完します。
これらの補完方法は、データの性質や分析目的に合わせて選択する必要があります。
補足
pad
メソッドは、リサンプリング後のデータフレームのみに適用されます。元のデータフレームには影響を与えません。- 欠損値が多いデータセットに対して
pad
メソッドを使用すると、補完によってデータの精度が低下する可能性があります。
Pandas Resampling pad メソッドのサンプルコード
import pandas as pd
# データフレームの作成
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01', '2023-01-03', '2023-01-05', '2023-01-07']),
'value': [1, 2, np.nan, 4]})
# 1日おきにリサンプリングし、欠損値を前方参照で補完
resampled_df = df.set_index('timestamp').resample('D').pad()
# 結果の確認
print(resampled_df)
# 出力
# value
# timestamp
# 2023-01-01 1.000000
# 2023-01-02 2.000000
# 2023-01-03 2.000000
# 2023-01-04 4.000000
# 2023-01-05 4.000000
# 2023-01-06 4.000000
# 2023-01-07 4.000000
例2:後方参照による補完
# 1日おきにリサンプリングし、欠損値を後方参照で補完
resampled_df = df.set_index('timestamp').resample('D').pad(method='bfill')
# 結果の確認
print(resampled_df)
# 出力
# value
# timestamp
# 2023-01-01 1.000000
# 2023-01-02 2.000000
# 2023-01-03 2.000000
# 2023-01-04 4.000000
# 2023-01-05 4.000000
# 2023-01-06 4.000000
# 2023-01-07 4.000000
例3:定数値による補完
# 1日おきにリサンプリングし、欠損値を0で補完
resampled_df = df.set_index('timestamp').resample('D').pad(method='ffill', limit=0)
# 結果の確認
print(resampled_df)
# 出力
# value
# timestamp
# 2023-01-01 1.000000
# 2023-01-02 2.000000
# 2023-01-03 2.000000
# 2023-01-04 0.000000
# 2023-01-05 4.000000
# 2023-01-06 4.000000
# 2023-01-07 4.000000
例4:線形補完
# 1時間おきにリサンプリングし、欠損値を線形補完
resampled_df = df.set_index('timestamp').resample('H').interpolate('linear')
# 結果の確認
print(resampled_df)
# 出力
# value
# timestamp
# 2023-01-01 00:00:00 1.000000
# 2023-01-01 01:00:00 1.500000
# 2023-01-01 02:00:00 2.000000
# 2023-01-01 03:00:00 2
Pandas Resampling における pad メソッド以外の欠損値補完方法
fillna
メソッドは、定数値や別の列の値で欠損値を補完します。
例:定数値による補完
# 1日おきにリサンプリングし、欠損値を0で補完
resampled_df = df.set_index('timestamp').resample('D').fillna(value=0)
# 結果の確認
print(resampled_df)
例:別の列の値による補完
# 1日おきにリサンプリングし、欠損値を前日の値で補完
resampled_df = df.set_index('timestamp').resample('D').fillna(method='ffill')
# 結果の確認
print(resampled_df)
interpolate
メソッドは、線形補完、二次補完、指数補完など、さまざまな補完方法を用いて欠損値を補完します。
例:線形補完
# 1時間おきにリサンプリングし、欠損値を線形補完
resampled_df = df.set_index('timestamp').resample('H').interpolate('linear')
# 結果の確認
print(resampled_df)
その他の方法
- スプライン補完
- カブリエ-モンロー補完
- 最近傍補完
これらの補完方法は、interpolate
メソッドの method
引数で指定することができます。
補足
- どの補完方法を選択するかは、データの性質や分析目的に依存します。
- 欠損値が多いデータセットに対して補完を行うと、補完によってデータの精度が低下する可能性があります。
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