Pandas Expanding Window と sem 関数:時間と共に変化する統計量を計算する強力なツール
Pandas の Expanding Window と sem 関数
sem 関数は、Expanding Window と組み合わせて、データの標準偏差を計算します。これは、データのばらつきを分析するのに役立ちます。
使用例
以下の例では、Expanding Window と sem 関数を使用して、株価データの標準偏差を計算します。
import pandas as pd
# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")
# Expanding Window を使用して標準偏差を計算
df['sem'] = df['Close'].expanding().sem()
# 結果の表示
print(df.to_string())
この例では、df['sem']
列には、各日付における過去すべての株価データの標準偏差が格納されます。
パラメータ
sem 関数は、以下のパラメータを受け取ります。
- min_periods: 計算に必要な最小データポイント数
- ddof: 自由度調整
デフォルトでは、min_periods=1
と ddof=1
となります。
Expanding Window と sem 関数は、以下のような様々な分析に役立ちます。
- 株価データのボラティリティ分析
- 経済指標の変動分析
- センサーデータの異常検知
補足
- Expanding Window は、ストリーミングデータ分析にも適しています。
- Expanding Window は、データの最初からのすべてのデータポイントを使用するため、計算量が多くなります。
Pandas Expanding Window と sem 関数のサンプルコード
株価データの標準偏差を過去3営業日分のデータを使って計算
import pandas as pd
# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")
# 過去3営業日分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_3d'] = df['Close'].expanding(min_periods=3).sem()
# 結果の表示
print(df.to_string())
株価データの標準偏差を過去1週間分のデータを使って計算し、週ごとに比較
import pandas as pd
# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")
# 過去1週間分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_1w'] = df['Close'].expanding(window=7).sem()
# 週ごとに標準偏差を比較
for i in range(len(df)):
if i % 7 == 0:
print(f"週 {i // 7 + 1}: {df['sem_1w'].iloc[i]}")
株価データの標準偏差と移動平均を比較
import pandas as pd
# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")
# 過去3営業日分のデータを使って標準偏差と移動平均を計算
df['sem_3d'] = df['Close'].expanding(min_periods=3).sem()
df['mean_3d'] = df['Close'].expanding(min_periods=3).mean()
# 結果の表示
print(df.to_string())
センサーデータの異常検知
import pandas as pd
# データの読み込み
df = pd.read_csv("sensor_data.csv", index_col="Timestamp")
# 過去30秒分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_30s'] = df['Value'].expanding(min_periods=30).sem()
# 標準偏差が閾値を超えた場合、異常検知
threshold = 3
for i in range(len(df)):
if df['sem_30s'].iloc[i] > threshold:
print(f"異常検知: {df['Timestamp'].iloc[i]}")
- Expanding Window は、ローリングウィンドウと同様に、様々な統計量を計算するために使用できます。
Pandas Expanding Window と sem 関数の代替方法
ローリングウィンドウ
import pandas as pd
# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")
# 過去3営業日分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_3d'] = df['Close'].rolling(window=3).sem()
# 結果の表示
print(df.to_string())
自作関数
Expanding Window と sem 関数の機能を自作関数で実装することができます。
def expanding_sem(data, window_size):
# 過去window_size分のデータの標準偏差を計算
sem_list = []
for i in range(len(data)):
if i < window_size:
sem_list.append(np.nan)
else:
sem_list.append(np.std(data[i-window_size:i]))
return pd.Series(sem_list, index=data.index)
# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")
# 過去3営業日分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_3d'] = expanding_sem(df['Close'], window_size=3)
# 結果の表示
print(df.to_string())
これらの方法は、Expanding Window と sem 関数よりも柔軟性がありますが、コード量が多くなります。
Expanding Window と sem 関数は、Pandas のデータフレームで時間と共に変化する統計量を計算するための強力なツールです。
- Expanding Window は、ウィンドウサイズを固定せず、データの最初からのすべてのデータポイントを含めて計算を行います。
- sem 関数は、Expanding Window と組み合わせて、データの標準偏差を計算します。
これらのツールは、株価データの分析、経済指標の分析、センサーデータの異常検知など、様々な分析に役立ちます。
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