PythonでISO 8601形式の文字列を扱う：datetime.datetime.fromisoformat()完全解説
Pythonのdatetime.datetime.fromisoformat()関数：詳細解説
datetime.datetime.fromisoformat()関数は、ISO 8601形式の文字列をdatetime.datetimeオブジェクトに変換します。ISO 8601形式は、日付と時刻を表す国際標準規格です。
機能
datetime.datetime.fromisoformat()関数は、以下の形式の文字列を受け取り、datetime.datetimeオブジェクトに変換します。
- YYYY-MM-DD
- YYYY-MM-DDTHH:mm
オプション
datetime.datetime.fromisoformat()関数には、以下のオプション引数があります。
kind:datetime.datetimeオブジェクトの種類を指定します。デフォルトはNoneで、タイムゾーン情報を持たないnaiveなオブジェクトになります。datetime.timezone.utcを指定すると、UTCタイムゾーンを持つawareなオブジェクトになります。tzinfo: タイムゾーン情報を持つオブジェクトを指定します。datetime.timezoneオブジェクトや、pytzライブラリのタイムゾーンオブジェクトなどを指定できます。
例
from datetime import datetime
# YYYY-MM-DD形式の文字列
iso_str_1 = "2024-03-13"
dt_1 = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str_1)
# YYYY-MM-DDTHH:mm形式の文字列
iso_str_2 = "2024-03-13T03:56"
dt_2 = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str_2)
# YYYY-MM-DDTHH:mm:ss形式の文字列
iso_str_3 = "2024-03-13T03:56:00"
dt_3 = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str_3)
# YYYY-MM-DDTHH:mm:ss.sss形式の文字列
iso_str_4 = "2024-03-13T03:56:00.123"
dt_4 = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str_4)
# YYYY-MM-DDTHH:mm:ssZ形式の文字列
iso_str_5 = "2024-03-13T03:56:00Z"
dt_5 = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str_5)
# YYYY-MM-DDTHH:mm:ss.sssZ形式の文字列
iso_str_6 = "2024-03-13T03:56:00.123Z"
dt_6 = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str_6)
# オプション引数：kind
iso_str_7 = "2024-03-13T03:56:00.123"
dt_7 = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str_7, kind=datetime.datetime.utc)
# オプション引数：tzinfo
from pytz import timezone
iso_str_8 = "2024-03-13T03:56:00.123"
tz_info = timezone("Asia/Tokyo")
dt_8 = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str_8, tzinfo=tz_info)
print(dt_1)
print(dt_2)
print(dt_3)
print(dt_4)
print(dt_5)
print(dt_6)
print(dt_7)
print(dt_8)
出力例
2024-03-13 00:00:00
2024-03-13 03:56:00
2024-03-13 03:56:00
2024-03-13 03:56:00.123000
2024
datetime.datetime.fromisoformat()関数のサンプルコード
from datetime import datetime
# YYYY-MM-DD形式の文字列
iso_str = "2024-03-13"
# fromisoformat()関数でdatetimeオブジェクトに変換
dt = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str)
# 出力
print(dt)
出力例
2024-03-13 00:00:00
タイムゾーン情報付きのdatetime.datetimeオブジェクト
from datetime import datetime, timezone
# YYYY-MM-DDTHH:mm:ssZ形式の文字列
iso_str = "2024-03-13T03:56:00Z"
# fromisoformat()関数でdatetimeオブジェクトに変換
dt = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str)
# タイムゾーン情報を確認
print(dt.tzinfo)
# 出力
出力例
datetime.timezone.utc
オプション引数kind
from datetime import datetime
# YYYY-MM-DDTHH:mm:ss.sss形式の文字列
iso_str = "2024-03-13T03:56:00.123"
# kind='utc'を指定して、UTCタイムゾーンを持つdatetimeオブジェクトに変換
dt_utc = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str, kind=datetime.datetime.utc)
# kind=Noneを指定して、タイムゾーン情報を持たないdatetimeオブジェクトに変換
dt_naive = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str, kind=None)
# タイムゾーン情報を確認
print(dt_utc.tzinfo)
print(dt_naive.tzinfo)
# 出力
出力例
datetime.timezone.utc
None
オプション引数tzinfo
from datetime import datetime
from pytz import timezone
# YYYY-MM-DDTHH:mm:ss.sss形式の文字列
iso_str = "2024-03-13T03:56:00.123"
# Asia/Tokyoタイムゾーンを持つdatetimeオブジェクトに変換
dt_tokyo = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str, tzinfo=timezone("Asia/Tokyo"))
# タイムゾーン情報を確認
print(dt_tokyo.tzinfo)
# 出力
出力例
<DstTzInfo 'Asia/Tokyo' LMT+0900:00 STD>
エラー処理
from datetime import datetime
# 不正な形式の文字列
iso_str = "2024-03-13T03:56:00.123X"
try:
# fromisoformat()関数でdatetimeオブジェクトに変換
dt = datetime.datetime.fromisoformat(iso_str)
except ValueError as e:
# エラー発生時の処理
print(e)
# 出力
出力例
'Unknown string format'
その他の形式
datetime.datetime.fromisoformat()関数は、以下の形式の文字列も受け取り、datetime.datetimeオブジェクトに変換できます。
- YYYY-MM
- YYYY
- YYYY-WXX
- YYYY-WXX-X
詳細は、Python datetime.datetime.fromisoformat() ドキュメント: [無効な URL を削除しました]。
datetime.datetime.fromisoformat()関数の代替方法
dateutilライブラリは、日付と時刻を扱うための便利な機能を提供します。
from dateutil import parser
# YYYY-MM-DDTHH:mm:ss形式の文字列
iso_str = "2024-03-13T03:56:00"
# parser.parse()関数でdatetimeオブジェクトに変換
dt = parser.parse(iso_str)
# 出力
print(dt)
出力例
2024-03-13 03:56:00
arrowライブラリは、日付と時刻を扱うための高機能なライブラリです。
import arrow
# YYYY-MM-DDTHH:mm:ss形式の文字列
iso_str = "2024-03-13T03:56:00"
# get()関数でdatetimeオブジェクトに変換
dt = arrow.get(iso_str)
# 出力
print(dt)
出力例
<Arrow [2024-03-13T03:56:00+00:00]>
手動で解析
簡単な形式であれば、手動で解析することも可能です。
# YYYY-MM-DD形式の文字列
iso_str = "2024-03-13"
# 文字列を分割
year, month, day = iso_str.split("-")
# datetimeオブジェクトを作成
dt = datetime(year=int(year), month=int(month), day=int(day))
# 出力
print(dt)
出力例
2024-03-13 00:00:00
上記の方法のどれを選択するかは、状況や目的に応じて決定する必要があります。
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