PyTorch Tensor の torch.Tensor.sign_() メソッド:要素の符号を自在に操る
PyTorch Tensor の torch.Tensor.sign_() メソッド解説
torch.Tensor.sign_()
メソッドは、PyTorch Tensor の各要素の符号を返します。
詳細
- 入力: テンソル
- 出力: 符号を返したテンソル
- 処理内容:
- 各要素が 0 より大きい場合は 1、0 より小さい場合は -1、0 の場合は 0 を返します。
- 入力テンソルと同じ形状とデータ型を持つ新しいテンソルを作成します。
- 元のテンソルは変更されません。
例
import torch
# テンソルを作成
x = torch.tensor([-1.2, 0.5, 0., 2.3])
# sign_() メソッドを実行
y = x.sign_()
# 結果を確認
print(y)
出力:
tensor([-1., 1., 0., 1.])
注意事項
- 入力テンソルが複素数テンソルである場合、エラーが発生します。
- 出力テンソルは元のテンソルと同じメモリ位置を共有するため、
inplace
操作と見なされます。
応用例
- 符号関数に基づいた処理を行う場合
- テンソルの要素の正負を判定する場合
PyTorch Tensor の torch.Tensor.sign_() メソッド サンプルコード
テンソルの各要素の符号を返す
import torch
# テンソルを作成
x = torch.tensor([-1.2, 0.5, 0., 2.3])
# sign_() メソッドを実行
y = x.sign_()
# 結果を確認
print(y)
tensor([-1., 1., 0., 1.])
条件分岐に利用
import torch
# テンソルを作成
x = torch.tensor([-1.2, 0.5, 0., 2.3])
# sign_() メソッドを利用して条件分岐
y = torch.where(x.sign_() == 1, "正", "負")
# 結果を確認
print(y)
出力:
tensor(['負', '正', '負', '正'])
テンソルの要素の正負を判定
import torch
# テンソルを作成
x = torch.tensor([-1.2, 0.5, 0., 2.3])
# sign_() メソッドを利用して正負を判定
is_positive = x.sign_() > 0
# 結果を確認
print(is_positive)
出力:
tensor([False, True, False, True])
複素数テンソル
import torch
# 複素数テンソルを作成
x = torch.tensor([1+2j, 3-4j, 0j])
# sign_() メソッドを実行
y = x.sign_()
# 結果を確認
print(y)
出力:
tensor([ 1.+0.j, 1.-0.j, 0.+0.j])
注意事項
- 上記のコードはあくまでもサンプルです。実際の使用例に合わせてコードを修正する必要があります。
- テンソルの形状やデータ型によっては、意図しない結果になる可能性があります。
PyTorch Tensor の要素の符号を取得する他の方法
torch.sign() 関数
import torch
# テンソルを作成
x = torch.tensor([-1.2, 0.5, 0., 2.3])
# sign() 関数を実行
y = torch.sign(x)
# 結果を確認
print(y)
出力:
tensor([-1., 1., 0., 1.])
torch.sign()
関数は、torch.Tensor.sign_()
メソッドと異なり、入力テンソルを変更せずに新しいテンソルを作成します。
比較演算子
import torch
# テンソルを作成
x = torch.tensor([-1.2, 0.5, 0., 2.3])
# 比較演算子を利用
y = torch.where(x > 0, torch.ones_like(x), torch.zeros_like(x))
# 結果を確認
print(y)
出力:
tensor([0., 1., 0., 1.])
比較演算子を利用することで、符号を 0 と 1 のみに変換することができます。
自作関数
import torch
def sign(x):
"""
テンソルの各要素の符号を返す関数
Args:
x: テンソル
Returns:
符号を返したテンソル
"""
y = torch.zeros_like(x)
y[x > 0] = 1
y[x < 0] = -1
return y
# テンソルを作成
x = torch.tensor([-1.2, 0.5, 0., 2.3])
# 自作関数を実行
y = sign(x)
# 結果を確認
print(y)
出力:
tensor([-1., 1., 0., 1.])
自作関数を利用することで、より柔軟な処理を行うことができます。
- 速度が重要な場合は、
torch.Tensor.sign_()
メソッドを使うのがおすすめです。 - 入力テンソルを変更したくない場合は、
torch.sign()
関数を使うのがおすすめです。 - 特殊な処理が必要な場合は、自作関数を使うのがおすすめです。
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