Qt GUI のアクセシビリティ機能と QAccessibleTextRemoveEvent::textRemoved() 関数
Qt GUI の QAccessibleTextRemoveEvent::textRemoved() 関数について
QAccessibleTextRemoveEvent::textRemoved()
関数は、Qt GUI アプリケーションにおいて、アクセシビリティ機能を利用するユーザーに、テキストが削除されたことを通知するために使用されます。この関数は、テキスト編集ウィジェットなどのテキスト操作が可能なウィジェットでテキストが削除された際に発生します。
詳細
この関数は、以下の情報を提供します。
- 削除されたテキストの位置:
changePosition()
関数を使って取得できます。 - 削除されたテキスト:
textRemoved()
関数を使って取得できます。
例
以下のコード例は、QLineEdit
ウィジェットからテキストが削除された際に、削除されたテキストを表示する例です。
QLineEdit *lineEdit = new QLineEdit;
// QAccessibleTextRemoveEvent を受け取るためのイベントフィルターを設定
lineEdit->installEventFilter(this);
bool eventFilter(QObject *object, QEvent *event) override {
if (event->type() == QEvent::AccessibleTextRemove) {
QAccessibleTextRemoveEvent *textRemoveEvent = static_cast<QAccessibleTextRemoveEvent *>(event);
// 削除されたテキストを取得
QString removedText = textRemoveEvent->textRemoved();
// 削除されたテキストを表示
qDebug() << "Removed text: " << removedText;
}
return QObject::eventFilter(object, event);
}
補足
QAccessibleTextRemoveEvent
クラスは、Qt GUI アプリケーションにおけるアクセシビリティ機能のためのイベントクラスです。textRemoved()
関数は、QString
型のオブジェクトを返します。- この関数は、アクセシビリティ機能を利用するユーザーに、テキストが削除されたことを通知するために使用されます。
- 上記の例は、基本的な使い方を示しています。実際のアプリケーションでは、必要に応じてコードを修正する必要があります。
- Qt GUI アプリケーションにおけるアクセシビリティ機能について詳しくは、Qt ドキュメントを参照してください。
Qt GUI の QAccessibleTextRemoveEvent::textRemoved() 関数のサンプルコード
削除されたテキストをラベルに表示する
QLineEdit *lineEdit = new QLineEdit;
QLabel *label = new QLabel;
// QAccessibleTextRemoveEvent を受け取るためのイベントフィルターを設定
lineEdit->installEventFilter(this);
bool eventFilter(QObject *object, QEvent *event) override {
if (event->type() == QEvent::AccessibleTextRemove) {
QAccessibleTextRemoveEvent *textRemoveEvent = static_cast<QAccessibleTextRemoveEvent *>(event);
// 削除されたテキストを取得
QString removedText = textRemoveEvent->textRemoved();
// ラベルに削除されたテキストを表示
label->setText("Removed text: " + removedText);
}
return QObject::eventFilter(object, event);
}
削除されたテキストを元に戻す
QLineEdit *lineEdit = new QLineEdit;
// QAccessibleTextRemoveEvent を受け取るためのイベントフィルターを設定
lineEdit->installEventFilter(this);
bool eventFilter(QObject *object, QEvent *event) override {
if (event->type() == QEvent::AccessibleTextRemove) {
QAccessibleTextRemoveEvent *textRemoveEvent = static_cast<QAccessibleTextRemoveEvent *>(event);
// 削除されたテキストを取得
QString removedText = textRemoveEvent->textRemoved();
// 削除されたテキストを元に戻す
lineEdit->undo();
// 削除されたテキストを表示
qDebug() << "Removed text: " << removedText;
}
return QObject::eventFilter(object, event);
}
削除されたテキストをログに記録する
QLineEdit *lineEdit = new QLineEdit;
// QAccessibleTextRemoveEvent を受け取るためのイベントフィルターを設定
lineEdit->installEventFilter(this);
bool eventFilter(QObject *object, QEvent *event) override {
if (event->type() == QEvent::AccessibleTextRemove) {
QAccessibleTextRemoveEvent *textRemoveEvent = static_cast<QAccessibleTextRemoveEvent *>(event);
// 削除されたテキストを取得
QString removedText = textRemoveEvent->textRemoved();
// 削除されたテキストをログに記録
qDebug() << "Removed text: " << removedText;
}
return QObject::eventFilter(object, event);
}
Qt GUI の QAccessibleTextRemoveEvent::textRemoved() 関数の代替方法
QTextDocument::undo() 関数を使う
QTextDocument
クラスの undo()
関数は、テキスト編集操作を元に戻すために使用できます。この関数は、テキスト削除イベントが発生した後に呼び出すことで、削除されたテキストを元に戻すことができます。
QLineEdit *lineEdit = new QLineEdit;
// テキスト編集ドキュメントを取得
QTextDocument *document = lineEdit->document();
// QAccessibleTextRemoveEvent を受け取るためのイベントフィルターを設定
lineEdit->installEventFilter(this);
bool eventFilter(QObject *object, QEvent *event) override {
if (event->type() == QEvent::AccessibleTextRemove) {
// テキスト編集ドキュメントを元に戻す
document->undo();
}
return QObject::eventFilter(object, event);
}
QTextCursor::insertText() 関数を使う
QTextCursor
クラスの insertText()
関数は、テキストを挿入するために使用できます。この関数は、テキスト削除イベントが発生した後に呼び出すことで、削除されたテキストを挿入することができます。
QLineEdit *lineEdit = new QLineEdit;
// テキストカーソルを取得
QTextCursor cursor = lineEdit->textCursor();
// QAccessibleTextRemoveEvent を受け取るためのイベントフィルターを設定
lineEdit->installEventFilter(this);
bool eventFilter(QObject *object, QEvent *event) override {
if (event->type() == QEvent::AccessibleTextRemove) {
QAccessibleTextRemoveEvent *textRemoveEvent = static_cast<QAccessibleTextRemoveEvent *>(event);
// 削除されたテキストを取得
QString removedText = textRemoveEvent->textRemoved();
// 削除されたテキストを挿入
cursor.insertText(removedText);
}
return QObject::eventFilter(object, event);
}
自身のイベント処理を実装する
上記の方法以外にも、独自のイベント処理を実装することで、テキスト削除イベントを処理することができます。
QLineEdit *lineEdit = new QLineEdit;
// テキスト編集ウィジェットのイベントを処理
void handleLineEditEvent(QEvent *event) {
if (event->type() == QEvent::AccessibleTextRemove) {
// 独自の処理を実装
}
}
// イベント処理を設定
lineEdit->installEventFilter(this);
bool eventFilter(QObject *object, QEvent *event) override {
if (object == lineEdit) {
handleLineEditEvent(event);
}
return QObject::eventFilter(object, event);
}
どの方法を使用するかは、アプリケーションの要件によって異なります。
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