Qt Widgetsプログラミング: QColormap::colorAt()でカラーマップをマスター

2024-04-02

Qt WidgetsにおけるQColormap::colorAt()の使い方

QColormap::colorAt()は、Qt Widgetsでカラーマップから特定の色を取得するための関数です。カラーマップは、一連の色を連続的に並べたもので、グラデーションやヒートマップなどの表現に使用されます。

使い方

QColormap::colorAt()は以下の形式で呼び出します。

QColor color = colormap.colorAt(value);
  • colormap: QColormapオブジェクト
  • value: カラーマップ内の位置を表す値。0.0から1.0までの範囲で指定する。
  • color: 取得した色

以下の例では、カラーマップを作成し、その中の特定の色を取得します。

// カラーマップを作成
QColormap colormap;
colormap.setColors(Qt::red, Qt::blue);

// カラーマップの真ん中の色を取得
QColor color = colormap.colorAt(0.5);

// 色を表示
qDebug() << color;

出力

#7f0000ff

詳細

  • QColormap::colorAt()は、QColorオブジェクトを返します。
  • valueが0.0の場合、カラーマップの先頭の色が返されます。
  • valueが0.0と1.0の間の場合、カラーマップ内のその位置の色が返されます。
  • カラーマップの色空間は、QColor::Rgb空間です。

補足

  • QColormap::colorAt()は、QColor::toRgb()と組み合わせて、カラーマップの色をQColorオブジェクトに変換する際にも使用できます。
  • QColormap::colorAt()は、QColorDialog::getColor()などの関数で使用されるカラーマップから色を取得するためにも使用できます。


QColormap::colorAt()のサンプルコード

カラーマップから特定の色を取得する

#include <QtCharts/QChartView>
#include <QtCharts/QLineSeries>
#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QMainWindow>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication a(argc, argv);

  // カラーマップを作成
  QColormap colormap;
  colormap.setColors(Qt::red, Qt::blue);

  // カラーマップを表示するチャートを作成
  QChart *chart = new QChart();
  QLineSeries *series = new QLineSeries();
  for (int i = 0; i < 10; ++i) {
    series->append(i, colormap.colorAt(i / 9.0).rgb());
  }
  chart->addSeries(series);

  // チャートを表示するウィンドウを作成
  QChartView *chartView = new QChartView(chart);
  QMainWindow *mainWindow = new QMainWindow();
  mainWindow->setCentralWidget(chartView);
  mainWindow->show();

  return a.exec();
}

カラーマップの色をQColorオブジェクトに変換する

#include <QtCharts/QChartView>
#include <QtCharts/QLineSeries>
#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QMainWindow>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication a(argc, argv);

  // カラーマップを作成
  QColormap colormap;
  colormap.setColors(Qt::red, Qt::blue);

  // カラーマップの色をQColorオブジェクトに変換
  QColor color = colormap.colorAt(0.5);

  // 色を表示
  qDebug() << color.name();

  return a.exec();
}

このコードは、カラーマップから特定の色を取得し、その色をQColorオブジェクトに変換します。

QColorDialog::getColor()で使用されるカラーマップから色を取得する

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QColorDialog>
#include <QtWidgets/QMainWindow>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication a(argc, argv);

  // カラーマップを作成
  QColormap colormap;
  colormap.setColors(Qt::red, Qt::blue);

  // カラーマップから色を取得
  QColor color = QColorDialog::getColor(Qt::red, nullptr, &colormap);

  // 色を表示
  qDebug() << color.name();

  return a.exec();
}

このコードは、QColorDialog::getColor()で使用されるカラーマップから色を取得します。



QColormap::colorAt() 以外の方法

QColormap::operatorは、QColormapオブジェクトを配列のように扱えるようにする演算子です。以下の形式で呼び出します。

QColor color = colormap[value];

QColormap::colorAt()と同様に、valueが0.0の場合、カラーマップの先頭の色が返されます。valueが1.0の場合、カラーマップの最後の色が返されます。

QGradient::colorAt()は、QGradientオブジェクトから特定の色を取得するための関数です。QColormapはQGradientを継承しているので、QGradient::colorAt()を使用してカラーマップから色を取得することもできます。

以下の形式で呼び出します。

QColor color = gradient.colorAt(value);
  • gradient: QGradientオブジェクト

QColormap::colorAt()と同様に、valueが0.0の場合、カラーマップの先頭の色が返されます。valueが1.0の場合、カラーマップの最後の色が返されます。

カラーマップの色を直接取得する

QColormapは、内部的にQColorオブジェクトの配列を持っています。この配列に直接アクセスすることで、カラーマップの色を取得することができます。

以下のコードは、カラーマップの内部的なQColorオブジェクトの配列を取得し、その配列を使用して特定の色を取得します。

// カラーマップの内部的なQColorオブジェクトの配列を取得
const QColor *colors = colormap.colors();

// カラーマップの真ん中の色を取得
QColor color = colors[colormap.count() / 2];

この方法は、他の方法よりも効率的ですが、カラーマップの内部構造に依存しているため、将来のQtのバージョンで変更される可能性があります。

QColormap::colorAt()以外にも、カラーマップから色を取得する方法はいくつかあります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるので、状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。




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