Qt Widgetsプログラミング: QColormap::colorAt()でカラーマップをマスター
Qt WidgetsにおけるQColormap::colorAt()の使い方
QColormap::colorAt()は、Qt Widgetsでカラーマップから特定の色を取得するための関数です。カラーマップは、一連の色を連続的に並べたもので、グラデーションやヒートマップなどの表現に使用されます。
使い方
QColormap::colorAt()は以下の形式で呼び出します。
QColor color = colormap.colorAt(value);
colormap
: QColormapオブジェクトvalue
: カラーマップ内の位置を表す値。0.0から1.0までの範囲で指定する。color
: 取得した色
例
以下の例では、カラーマップを作成し、その中の特定の色を取得します。
// カラーマップを作成
QColormap colormap;
colormap.setColors(Qt::red, Qt::blue);
// カラーマップの真ん中の色を取得
QColor color = colormap.colorAt(0.5);
// 色を表示
qDebug() << color;
出力
#7f0000ff
詳細
- QColormap::colorAt()は、QColorオブジェクトを返します。
value
が0.0の場合、カラーマップの先頭の色が返されます。value
が0.0と1.0の間の場合、カラーマップ内のその位置の色が返されます。- カラーマップの色空間は、QColor::Rgb空間です。
補足
- QColormap::colorAt()は、QColor::toRgb()と組み合わせて、カラーマップの色をQColorオブジェクトに変換する際にも使用できます。
- QColormap::colorAt()は、QColorDialog::getColor()などの関数で使用されるカラーマップから色を取得するためにも使用できます。
QColormap::colorAt()のサンプルコード
カラーマップから特定の色を取得する
#include <QtCharts/QChartView>
#include <QtCharts/QLineSeries>
#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QMainWindow>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication a(argc, argv);
// カラーマップを作成
QColormap colormap;
colormap.setColors(Qt::red, Qt::blue);
// カラーマップを表示するチャートを作成
QChart *chart = new QChart();
QLineSeries *series = new QLineSeries();
for (int i = 0; i < 10; ++i) {
series->append(i, colormap.colorAt(i / 9.0).rgb());
}
chart->addSeries(series);
// チャートを表示するウィンドウを作成
QChartView *chartView = new QChartView(chart);
QMainWindow *mainWindow = new QMainWindow();
mainWindow->setCentralWidget(chartView);
mainWindow->show();
return a.exec();
}
カラーマップの色をQColorオブジェクトに変換する
#include <QtCharts/QChartView>
#include <QtCharts/QLineSeries>
#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QMainWindow>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication a(argc, argv);
// カラーマップを作成
QColormap colormap;
colormap.setColors(Qt::red, Qt::blue);
// カラーマップの色をQColorオブジェクトに変換
QColor color = colormap.colorAt(0.5);
// 色を表示
qDebug() << color.name();
return a.exec();
}
このコードは、カラーマップから特定の色を取得し、その色をQColorオブジェクトに変換します。
QColorDialog::getColor()で使用されるカラーマップから色を取得する
#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QColorDialog>
#include <QtWidgets/QMainWindow>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication a(argc, argv);
// カラーマップを作成
QColormap colormap;
colormap.setColors(Qt::red, Qt::blue);
// カラーマップから色を取得
QColor color = QColorDialog::getColor(Qt::red, nullptr, &colormap);
// 色を表示
qDebug() << color.name();
return a.exec();
}
このコードは、QColorDialog::getColor()で使用されるカラーマップから色を取得します。
QColormap::colorAt() 以外の方法
QColormap::operatorは、QColormapオブジェクトを配列のように扱えるようにする演算子です。以下の形式で呼び出します。
QColor color = colormap[value];
QColormap::colorAt()と同様に、value
が0.0の場合、カラーマップの先頭の色が返されます。value
が1.0の場合、カラーマップの最後の色が返されます。
QGradient::colorAt()は、QGradientオブジェクトから特定の色を取得するための関数です。QColormapはQGradientを継承しているので、QGradient::colorAt()を使用してカラーマップから色を取得することもできます。
以下の形式で呼び出します。
QColor color = gradient.colorAt(value);
gradient
: QGradientオブジェクト
QColormap::colorAt()と同様に、value
が0.0の場合、カラーマップの先頭の色が返されます。value
が1.0の場合、カラーマップの最後の色が返されます。
カラーマップの色を直接取得する
QColormapは、内部的にQColorオブジェクトの配列を持っています。この配列に直接アクセスすることで、カラーマップの色を取得することができます。
以下のコードは、カラーマップの内部的なQColorオブジェクトの配列を取得し、その配列を使用して特定の色を取得します。
// カラーマップの内部的なQColorオブジェクトの配列を取得
const QColor *colors = colormap.colors();
// カラーマップの真ん中の色を取得
QColor color = colors[colormap.count() / 2];
この方法は、他の方法よりも効率的ですが、カラーマップの内部構造に依存しているため、将来のQtのバージョンで変更される可能性があります。
QColormap::colorAt()以外にも、カラーマップから色を取得する方法はいくつかあります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるので、状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。
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