Qt Widgetsにおけるフレームの幅を取得する：QFrame::frameWidth()徹底解説

Qt WidgetsにおけるQFrame::frameWidth

概要

• 機能: フレームの幅を取得する
• 戻り値: フレームの幅を表す整数値（ピクセル単位）
• 使用例:
  • フレームの幅に基づいてウィジェットのレイアウトを調整する
  • フレームの幅を動的に変更して、視覚的な効果を与える

詳細

QFrame::frameWidth() は、フレームのスタイルと形状によって異なる値を返します。

• フレームスタイル:
  • QFrame::Box: フレームの幅は常に固定されています。
  • QFrame::Panel: フレームの幅は、ウィジェットのサイズによって異なります。
  • QFrame::Line: フレームは単なる線であり、幅は 1 ピクセルです。
• フレーム形状:
  • QFrame::NoFrame: フレームは表示されないため、幅は 0 です。
  • QFrame::Plain: フレームは単純な矩形であり、幅はフレームスタイルによって異なります。
  • QFrame::Sunken: フレームは凹状に表示され、幅はフレームスタイルよりも広く設定されます。

コード例

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QFrame>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // フレームを作成
  QFrame frame;

  // フレームの幅を取得
  int frameWidth = frame.frameWidth();

  // フレームの幅に基づいてウィジェットを配置
  // ...

  // フレームの幅を動的に変更
  frame.setFrameWidth(10);

  // ウィジェットを表示
  frame.show();

  return app.exec();
}

このコード例では、QFrame::frameWidth() を使用してフレームの幅を取得し、その値に基づいてウィジェットを配置しています。また、setFrameWidth() 関数を使用してフレームの幅を動的に変更しています。

関連情報

• QFrame::frameStyle()
• QStyle::pixelMetric()

その他

QFrame::frameWidth に関するサンプルコード

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QFrame>
#include <QtWidgets/QHBoxLayout>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // フレームを作成
  QFrame frame;

  // フレームの幅を取得
  int frameWidth = frame.frameWidth();

  // QHBoxLayout を作成
  QHBoxLayout *layout = new QHBoxLayout();

  // フレームの幅に基づいてウィジェットを配置
  layout->addWidget(&frame, frameWidth);
  layout->addWidget(new QPushButton("ボタン"));

  // ウィジェットにレイアウトを設定
  frame.setLayout(layout);

  // ウィジェットを表示
  frame.show();

  return app.exec();
}

このコード例では、QHBoxLayout を使用してフレームとボタンを横に並べて配置しています。フレームの幅は frameWidth() 関数で取得し、その値を addWidget() 関数の第 2 引数に渡しています。

フレームの幅を動的に変更する

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QFrame>
#include <QtWidgets/QSlider>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // フレームを作成
  QFrame frame;

  // スライダーを作成
  QSlider slider(Qt::Horizontal);
  slider.setRange(0, 20);

  // スライダーの値とフレームの幅を連動させる
  QObject::connect(&slider, &QSlider::valueChanged, &frame, [=](int value) {
    frame.setFrameWidth(value);
  });

  // ウィジェットを表示
  frame.show();
  slider.show();

  return app.exec();
}

このコード例では、QSlider を使用してフレームの幅を動的に変更することができます。スライダーの値が変化すると、valueChanged シグナルが送信され、その値が frameWidth() 関数に渡されます。

フレームスタイルとフレーム形状による幅の違い

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QFrame>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // さまざまなフレームスタイルとフレーム形状を持つフレームを作成
  QFrame frame1(QFrame::Box, QFrame::Plain);
  QFrame frame2(QFrame::Panel, QFrame::Sunken);
  QFrame frame3(QFrame::Line, QFrame::NoFrame);

  // 各フレームの幅を取得
  int width1 = frame1.frameWidth();
  int width2 = frame2.frameWidth();
  int width3 = frame3.frameWidth();

  // それぞれの幅を出力
  qDebug() << "Box + Plain: " << width1;
  qDebug() << "Panel + Sunken: " << width2;
  qDebug() << "Line + NoFrame: " << width3;

  return app.exec();
}

このコード例では、さまざまなフレームスタイルとフレーム形状を持つフレームを作成し、それぞれの幅を出力しています。

その他

• QFrame::frameRect() 関数を使用して、フレームの矩形領域を取得することができます。
• QStyle::pixelMetric() 関数を使用して、ウィジェットスタイルに依存するピクセル値を取得することができます。

QFrame::frameWidth の代替方法

QStyle::pixelMetric() 関数は、ウィジェットスタイルに依存するピクセル値を取得することができます。この関数を QStyle::PM_DefaultFrameWidth と組み合わせることで、フレームの幅を取得することができます。

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QFrame>
#include <QtWidgets/QStyle>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // フレームを作成
  QFrame frame;

  // QStyle を取得
  QStyle *style = frame.style();

  // フレームの幅を取得
  int frameWidth = style->pixelMetric(QStyle::PM_DefaultFrameWidth, &frame);

  // 何か処理を行う
  // ...

  return app.exec();
}

QPainter を使用する方法

QPainter クラスは、ウィジェットに描画を行うためのクラスです。QPainter を使用してフレームを描画し、その描画領域の幅を取得することで、フレームの幅を取得することができます。

#include <QtWidgets/QApplication>
#include <QtWidgets/QFrame>
#include <QtWidgets/QPainter>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // フレームを作成
  QFrame frame;

  // QPainter を作成
  QPainter painter(&frame);

  // フレームを描画
  painter.drawFrame(frame.rect());

  // 描画領域の幅を取得
  int frameWidth = painter.boundingRect().width();

  // 何か処理を行う
  // ...

  return app.exec();
}

フレームのスタイルシートを使用する方法

Qt のスタイルシート機能を使用して、フレームの幅を直接設定することができます。

QFrame {
  border-width: 10px;
}

このスタイルシートをフレームに適用すると、フレームの幅は 10 ピクセルになります。

注意事項

• QStyle::pixelMetric() 関数は、ウィジェットスタイルによって異なる値を返す可能性があります。
• QPainter を使用する方法では、フレームのスタイルによっては正確な幅を取得できない場合があります。
• スタイルシートを使用する方法は、最も簡単ですが、フレームのスタイルを細かく制御できない場合があります。

• 汎用性の高い方法が必要な場合は、QStyle::pixelMetric() 関数を使用します。
• 精度の高い方法が必要な場合は、QPainter を使用します。
• 簡単な方法が必要な場合は、スタイルシートを使用します。