メニューの列数を取得・設定する:QMenu::columnCount()完全ガイド

2024-04-02

Qt WidgetsにおけるQMenu::columnCount()の詳細解説

この関数の詳細:

  • 宣言: int QMenu::columnCount() const
  • 戻り値: メニューが折り返される場合の列数
  • 引数: なし
  • アクセス修飾子: protected

QMenu::columnCount() の動作:

  • メニューが画面に収まらない場合、QMenu はスタイル設定に基づいて列数を自動的に調整します。
  • Windows では、メニューが画面に収まらない場合は複数の列に分割されます。
  • macOS では、メニューが画面に収まらない場合はスクロールバーが表示されます。
  • QMenu::columnCount() 関数は、メニューが実際にどのように表示されるかに関わらず、メニューが折り返される場合に必要な列数を返します。

QMenu::columnCount() の使用例:

#include <QtWidgets/QMenu>

int main() {
  QMenu menu;
  // メニューにアクションを追加
  for (int i = 0; i < 10; ++i) {
    menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
  }

  // メニューを表示
  menu.exec(QCursor::pos());

  // メニューが折り返される場合の列数を取得
  int columnCount = menu.columnCount();

  // 列数を表示
  qDebug() << "Column count:" << columnCount;

  return 0;
}

この例では:

  1. QMenu オブジェクトを作成します。
  2. メニューに10個のアクションを追加します。
  3. メニューを現在のカーソル位置に表示します。
  4. QMenu::columnCount() 関数を使用して、メニューが折り返される場合の列数を取得します。
  5. 取得した列数をコンソールに出力します。

QMenu::columnCount() を使用する際の注意点:

  • メニューのスタイル設定によって、実際の列数は異なる場合があります。
  • メニューが画面に収まる場合は、この関数は 1 を返します。

補足:

  • Qt Widgets は、Qt フレームワークの GUI ツールキットです。
  • QMenu クラスは、メニューバーやポップアップメニューなどのメニューを作成するために使用されます。


QMenu::columnCount() 関数を用いたサンプルコード集

#include <QtWidgets/QMenu>

int main() {
  QMenu menu;
  // メニューにアクションを追加
  for (int i = 0; i < 10; ++i) {
    menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
  }

  // メニューを表示
  menu.exec(QCursor::pos());

  // メニューが折り返される場合の列数を取得
  int columnCount = menu.columnCount();

  // 列数を表示
  qDebug() << "Column count:" << columnCount;

  return 0;
}

メニューの列数を設定する

#include <QtWidgets/QMenu>

int main() {
  QMenu menu;
  // メニューにアクションを追加
  for (int i = 0; i < 10; ++i) {
    menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
  }

  // メニューの列数を設定
  menu.setColumnCount(3);

  // メニューを表示
  menu.exec(QCursor::pos());

  return 0;
}

メニューの列数を動的に調整する

#include <QtWidgets/QMenu>

int main() {
  QMenu menu;
  // メニューにアクションを追加
  for (int i = 0; i < 10; ++i) {
    menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
  }

  // メニューを表示
  menu.exec(QCursor::pos());

  // メニューのサイズが変わったことを検知
  connect(&menu, &QMenu::sizeChanged, [this, &menu]() {
    // メニューが画面に収まらない場合は列数を増やす
    if (menu.width() > QApplication::desktop()->width()) {
      menu.setColumnCount(menu.columnCount() + 1);
    }
  });

  return 0;
}

メニューの列数をスタイルシートで設定する

#include <QtWidgets/QMenu>

int main() {
  QMenu menu;
  // メニューにアクションを追加
  for (int i = 0; i < 10; ++i) {
    menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
  }

  // スタイルシートを設定
  menu.setStyleSheet("QMenu::item { width: 100px; }");

  // メニューを表示
  menu.exec(QCursor::pos());

  return 0;
}

これらのサンプルコードは、QMenu::columnCount() 関数をどのように使用すれば良いのかを理解するのに役立ちます。



QMenu::columnCount() 以外の方法

QMenu::minimumWidth() と QMenu::maximumWidth() を使用する

  • QMenu::minimumWidth() 関数は、メニューが折り返される前に必要な最小幅を返します。
  • QMenu::maximumWidth() 関数は、メニューが折り返されることなく表示できる最大幅を返します。

これらの関数を組み合わせることで、メニューが折り返される場合の列数を推測することができます。

例:

#include <QtWidgets/QMenu>

int main() {
  QMenu menu;
  // メニューにアクションを追加
  for (int i = 0; i < 10; ++i) {
    menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
  }

  // メニューの最小幅と最大幅を取得
  int minimumWidth = menu.minimumWidth();
  int maximumWidth = menu.maximumWidth();

  // メニューが折り返される場合の列数を推測
  int columnCount = (maximumWidth - minimumWidth) / 100;

  // 列数を表示
  qDebug() << "Column count:" << columnCount;

  return 0;
}

QMenu::setStyle() と QStyle::subControlRect() を使用する

  • QMenu::setStyle() 関数は、メニューのスタイルを設定するために使用されます。
  • QStyle::subControlRect() 関数は、メニューの各部分の矩形を取得するために使用されます。

これらの関数を組み合わせることで、メニューの列数をプログラムで設定することができます。

例:

#include <QtWidgets/QMenu>
#include <QtWidgets/QStyle>

int main() {
  QMenu menu;
  // メニューにアクションを追加
  for (int i = 0; i < 10; ++i) {
    menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
  }

  // メニューのスタイルを設定
  menu.setStyle("Fusion");

  // QStyle オブジェクトを取得
  QStyle style = *menu.style();

  // メニューの各部分の矩形を取得
  QRect itemRect = style.subControlRect(QStyle::CC_MenuItem, &menu, QStyle::SC_MenuItem);

  // メニューの列数を設定
  menu.setColumnCount(itemRect.width() / 100);

  // メニューを表示
  menu.exec(QCursor::pos());

  return 0;
}

これらの方法は、QMenu::columnCount() 関数よりも柔軟性があり、より細かい制御が可能です。




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