QOpenGLExtraFunctions::glGetObjectLabel()の使い方
Qt GUIにおけるQOpenGLExtraFunctions::glGetObjectLabel()解説
QOpenGLExtraFunctions::glGetObjectLabel()
は、Qt GUIアプリケーションでOpenGLオブジェクトの名前を取得するための関数です。これは、デバッグやパフォーマンス分析などの目的で役立ちます。
関数概要
QOpenGLExtraFunctions::glGetObjectLabel(
GLenum type,
GLuint object,
GLsizei bufSize,
GLsizei *length,
GLchar *label
);
引数
type
: オブジェクトの種類object
: オブジェクトIDbufSize
: ラベルの最大長length
: 実際のラベル長のポインタlabel
: ラベル文字列
戻り値
- 成功: 0
- 失敗: エラーコード
詳細
この関数は、OpenGLオブジェクトに関連付けられたラベルを取得します。ラベルは、オブジェクトの種類、ID、およびその他の情報を含む文字列です。
例
QOpenGLContext *context = QOpenGLContext::currentContext();
QOpenGLExtraFunctions *functions = context->functions();
// テクスチャオブジェクトのラベルを取得
GLuint textureId = 123;
GLsizei bufSize = 1024;
GLsizei length;
GLchar label[1024];
functions->glGetObjectLabel(GL_TEXTURE, textureId, bufSize, &length, label);
// ラベルを出力
qDebug() << "Texture label:" << label;
注意事項
- この関数は、OpenGL 4.3以降でのみ使用できます。
- ラベルは、OpenGL実装によって異なる場合があります。
補足
- Qt GUIアプリケーションでOpenGLを使用するには、
QOpenGLWidget
またはQOpenGLWindow
クラスを使用する必要があります。 - OpenGLオブジェクトの名前は、デバッグやパフォーマンス分析などの目的で役立ちます。
QOpenGLExtraFunctions
クラスには、OpenGL 4.3以降で導入された多くの新しいOpenGL関数が含まれています。
Qt GUIにおけるQOpenGLExtraFunctions::glGetObjectLabel()のサンプルコード
テクスチャオブジェクトのラベルを取得する
QOpenGLContext *context = QOpenGLContext::currentContext();
QOpenGLExtraFunctions *functions = context->functions();
// テクスチャオブジェクトを作成
GLuint textureId = glGenTextures(1);
glBindTexture(GL_TEXTURE_2D, textureId);
glTexImage2D(GL_TEXTURE_2D, 0, GL_RGBA, 512, 512, 0, GL_RGBA, GL_UNSIGNED_BYTE, nullptr);
// テクスチャオブジェクトのラベルを設定
functions->glObjectLabel(GL_TEXTURE, textureId, "My Texture");
// テクスチャオブジェクトのラベルを取得
GLsizei bufSize = 1024;
GLsizei length;
GLchar label[1024];
functions->glGetObjectLabel(GL_TEXTURE, textureId, bufSize, &length, label);
// ラベルを出力
qDebug() << "Texture label:" << label;
// テクスチャオブジェクトを削除
glDeleteTextures(1, &textureId);
シェーダーオブジェクトのラベルを取得する
QOpenGLContext *context = QOpenGLContext::currentContext();
QOpenGLExtraFunctions *functions = context->functions();
// シェーダーオブジェクトを作成
GLuint vertexShaderId = glCreateShader(GL_VERTEX_SHADER);
const char *vertexShaderSource =
"attribute vec4 position; \n"
"void main() \n"
"{ \n"
" gl_Position = position; \n"
"} \n";
glShaderSource(vertexShaderId, 1, &vertexShaderSource, nullptr);
glCompileShader(vertexShaderId);
GLuint fragmentShaderId = glCreateShader(GL_FRAGMENT_SHADER);
const char *fragmentShaderSource =
"void main() \n"
"{ \n"
" gl_FragColor = vec4(1.0, 0.0, 0.0, 1.0); \n"
"} \n";
glShaderSource(fragmentShaderId, 1, &fragmentShaderSource, nullptr);
glCompileShader(fragmentShaderId);
// プログラムオブジェクトを作成
GLuint programId = glCreateProgram();
glAttachShader(programId, vertexShaderId);
glAttachShader(programId, fragmentShaderId);
glLinkProgram(programId);
// シェーダーオブジェクトのラベルを設定
functions->glObjectLabel(GL_SHADER, vertexShaderId, "Vertex Shader");
functions->glObjectLabel(GL_SHADER, fragmentShaderId, "Fragment Shader");
// シェーダーオブジェクトのラベルを取得
GLsizei bufSize = 1024;
GLsizei length;
GLchar label[1024];
functions->glGetObjectLabel(GL_SHADER, vertexShaderId, bufSize, &length, label);
qDebug() << "Vertex shader label:" << label;
functions->glGetObjectLabel(GL_SHADER, fragmentShaderId, bufSize, &length, label);
qDebug() << "Fragment shader label:" << label;
// シェーダーオブジェクトを削除
glDeleteShader(vertexShaderId);
glDeleteShader(fragmentShaderId);
// プログラムオブジェクトを削除
glDeleteProgram(programId);
その他のオブジェクトのラベルを取得する
GL_BUFFER
: バッファオブジェクトGL_FRAMEBUFFER
: フレームバッファオブジェクトGL_RENDERBUFFER
: レンダーバッファオブジェクトGL_QUERY
: クエリオブジェクトGL_PROGRAM_PIPELINE
: プログラムパイプラインオブジェクトGL_SAMPLER
: サンプラーオブジェクト
各オブジェクトタイプには、ラベルを設定および取得するために使用できる独自の関数があります。詳細については、OpenGL documentation for glObjectLabel()を参照してください。
Qt GUIでOpenGLオブジェクトの名前を取得するその他の方法
QOpenGLDebugLogger
クラスは、OpenGLエラーとデバッグメッセージを記録するためのクラスです。このクラスを使用して、オブジェクトの名前を含むデバッグメッセージを取得できます。
QOpenGLContext *context = QOpenGLContext::currentContext();
QOpenGLDebugLogger *logger = new QOpenGLDebugLogger(context);
// デバッグメッセージを受け取るように設定
logger->startLogging();
// テクスチャオブジェクトを作成
GLuint textureId = glGenTextures(1);
glBindTexture(GL_TEXTURE_2D, textureId);
glTexImage2D(GL_TEXTURE_2D, 0, GL_RGBA, 512, 512, 0, GL_RGBA, GL_UNSIGNED_BYTE, nullptr);
// テクスチャオブジェクトのラベルを設定
glObjectLabel(GL_TEXTURE, textureId, "My Texture");
// デバッグメッセージを処理
while (QOpenGLDebugMessage message = logger->nextMessage()) {
// オブジェクトの名前を含むメッセージのみ処理
if (message.type() == QOpenGLDebugMessage::ObjectLabelMessage) {
qDebug() << "Object label:" << message.objectName();
}
}
// デバッグメッセージの記録を停止
logger->stopLogging();
// テクスチャオブジェクトを削除
glDeleteTextures(1, &textureId);
GLX/WGL拡張機能を使用する
GLX/WGL拡張機能には、オブジェクトの名前を取得するための関数があります。これらの拡張機能は、プラットフォームによって異なります。
- GLX:
glXGetObjectLabelARB()
これらの関数は、glGetObjectLabel()
と同様に機能します。
自身のコードを書く
OpenGLオブジェクトの名前は、OpenGL実装によって異なる形式で保存されます。そのため、独自のコードを書いて、特定のOpenGL実装で使用される形式で名前を取得する必要があります。
Qt GUIでOpenGLオブジェクトの名前を取得するには、いくつかの方法があります。
QOpenGLExtraFunctions::glGetObjectLabel()
QOpenGLDebugLogger
- GLX/WGL拡張機能
- 自身のコード
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