Qt GUI での折れ線描画:QPainter::drawPolyline() 関数の使い方
Qt GUI での QPainter::drawPolyline() 関数の使い方
使い方
この関数は、以下の引数を受け取ります。
- painter: 描画対象となる QPainter オブジェクト
- points: 折れ線の頂点を表す QPoint または QPointF 型の配列
- pointCount: 配列 points の要素数
例
以下のコードは、ウィジェット内に 3 つの点からなる折れ線を描画します。
QWidget widget;
QPainter painter(&widget);
QPoint points[3] = {
QPoint(10, 10),
QPoint(100, 50),
QPoint(200, 100)
};
painter.drawPolyline(points, 3);
widget.show();
その他のオプション
- pen: 線の色、太さ、スタイルなどを設定する QPen オブジェクト
- brush: 線の内側を塗りつぶす場合に使用する QBrush オブジェクト
- flags: 描画オプションを指定するフラグ
詳細は Qt ドキュメントの QPainter::drawPolyline(): [無効な URL を削除しました] を参照してください。
補足
- QPainter::drawPolyline() 関数は、閉じた折れ線を描画することはできません。閉じた折れ線を描画したい場合は、QPainter::drawPolygon() 関数を使用する必要があります。
- 線の始点と終点は、同じ点であっても構いません。
- 点の数は 2 つ以上必要です。
QPainter::drawPolyline() 関数のサンプルコード
QWidget widget;
QPainter painter(&widget);
QPoint points[3] = {
QPoint(10, 10),
QPoint(100, 50),
QPoint(200, 100)
};
// 赤色の太線
QPen pen(Qt::red, 5);
painter.setPen(pen);
painter.drawPolyline(points, 3);
// 青色の細い線
pen.setColor(Qt::blue);
pen.setWidth(1);
painter.setPen(pen);
painter.drawPolyline(points, 3);
widget.show();
線にスタイルを設定する
QWidget widget;
QPainter painter(&widget);
QPoint points[3] = {
QPoint(10, 10),
QPoint(100, 50),
QPoint(200, 100)
};
// 点線
QPen pen(Qt::black, 2);
pen.setStyle(Qt::DotLine);
painter.setPen(pen);
painter.drawPolyline(points, 3);
// 破線
pen.setStyle(Qt::DashLine);
painter.setPen(pen);
painter.drawPolyline(points, 3);
widget.show();
線の内側を塗りつぶす
QWidget widget;
QPainter painter(&widget);
QPoint points[3] = {
QPoint(10, 10),
QPoint(100, 50),
QPoint(200, 100)
};
// 青色の線で囲まれた黄色の三角形
QPen pen(Qt::blue, 2);
painter.setPen(pen);
QBrush brush(Qt::yellow);
painter.setBrush(brush);
painter.drawPolyline(points, 3);
widget.show();
閉じた折れ線を描画
QWidget widget;
QPainter painter(&widget);
QPoint points[4] = {
QPoint(10, 10),
QPoint(100, 50),
QPoint(200, 100),
QPoint(10, 10) // 始点と終点を同じにする
};
// 緑色の太線で囲まれた黄色の四角形
QPen pen(Qt::green, 2);
painter.setPen(pen);
QBrush brush(Qt::yellow);
painter.setBrush(brush);
painter.drawPolyline(points, 4);
widget.show();
点の数を動的に変更
QWidget widget;
QPainter painter(&widget);
// 点の配列
QPoint points[100];
// 乱数で点の座標を設定
for (int i = 0; i < 100; i++) {
points[i] = QPoint(rand() % 200, rand() % 200);
}
// 赤色の細い線で点をつなぐ
QPen pen(Qt::red, 1);
painter.setPen(pen);
painter.drawPolyline(points, 100);
widget.show();
これらのサンプルコードを参考に、さまざまな折れ線を描画してみてください。
QPainter::drawPolyline() 関数の代替方法
QPainter::drawLines()
関数は、QPainter::drawPolyline()
関数と似ていますが、各点間に直線を描画します。
例
QWidget widget;
QPainter painter(&widget);
QPoint points[3] = {
QPoint(10, 10),
QPoint(100, 50),
QPoint(200, 100)
};
painter.drawLines(points, 3);
widget.show();
QPainter::drawPath() 関数
QPainter::drawPath()
関数は、パスを使用して線を描画します。パスは、直線、曲線、その他の形状を組み合わせたものです。
例
QWidget widget;
QPainter painter(&widget);
QPainterPath path;
path.moveTo(10, 10);
path.lineTo(100, 50);
path.lineTo(200, 100);
painter.drawPath(path);
widget.show();
これらの関数は、QPainter::drawPolyline()
関数よりも柔軟性がありますが、コード量は少し増えます。
その他の方法
- Qt ドキュメントに記載されているその他の描画関数
- Qt Graphics View フレームワーク
- OpenGL などの 3D グラフィック API
これらの方法は、より複雑な図形を描画する場合に役立ちます。
QPainter::drawPolyline()
関数は、Qt GUI アプリケーションで折れ線を描画する最も簡単な方法です。ただし、より複雑な図形を描画したい場合は、他の方法を使用する必要があります。
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