CMakeにおける CMAKE_MATCH_COUNT 変数の詳細解説

2024-04-02

CMakeにおけるCMAKE_MATCH_COUNT変数の詳細解説

CMAKE_MATCH_COUNTは、CMakeのVariablesにおいて、正規表現マッチングの成功回数を格納する変数です。string(REGEX)list(FILTER)などのコマンドで正規表現を用いた処理を行った際に、マッチングした要素の数を取得できます。

変数の内容

  • 型: 整数
  • 初期値: 0
  • スコープ: クールローカル

使い方

CMAKE_MATCH_COUNTは、以下のコマンドで取得できます。

  • message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")
  • set(matched_count ${CMAKE_MATCH_COUNT})

以下の例では、string(REGEX)コマンドを使って、文字列中の数字を抽出しています。

set(text "これは123456789の数字を含む文字列です。")

# 数字を抽出
string(REGEX MATCH "[0-9]+" matches "${text}")

# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")

# マッチングした数字をループで処理
foreach(match IN LISTS matches)
  message(STATUS "マッチングした数字: ${match}")
endforeach()

この例では、CMAKE_MATCH_COUNTは9になります。

補足

  • CMAKE_MATCH_<N>変数を使って、マッチングした部分文字列を取得できます。(例: CMAKE_MATCH_1は最初のマッチング部分文字列)
  • list(FILTER)コマンドでも、CMAKE_MATCH_COUNTを使って、マッチングした要素を抽出できます。


CMakeにおけるCMAKE_MATCH_COUNT変数のサンプルコード

ファイル名から拡張子を取得

set(filename "test.cpp")

# ファイル名から拡張子を取得
string(REGEX MATCH "\\.[^.]+$" extension "${filename}")

# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")

# 拡張子を出力
message(STATUS "拡張子: ${extension}")

パスからディレクトリ名とファイル名を取得

set(path "/home/user/project/src/main.cpp")

# パスからディレクトリ名とファイル名を取得
string(REGEX MATCH "^(.*/)([^/]+)$" dir_name file_name "${path}")

# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")

# ディレクトリ名とファイル名を出力
message(STATUS "ディレクトリ名: ${dir_name}")
message(STATUS "ファイル名: ${file_name}")

この例では、path変数からディレクトリ名"/home/user/project/src"とファイル名"main.cpp"が抽出され、それぞれdir_name変数とfile_name変数に格納されます。

文字列中の数字をすべて抽出

set(text "これは123456789の数字を含む文字列です。")

# 数字をすべて抽出
string(REGEX MATCH_ALL "[0-9]+" matches "${text}")

# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")

# マッチングした数字をループで処理
foreach(match IN LISTS matches)
  message(STATUS "マッチングした数字: ${match}")
endforeach()

この例では、text変数中のすべての数字が抽出され、matchesリストに格納されます。

XMLファイルから特定の属性値を取得

set(xml_content "<person age=\"25\" name=\"John Doe\">")

# 属性値を取得
string(REGEX MATCH "<person age=\"(.*?)\"" age "${xml_content}")

# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")

# 属性値を出力
message(STATUS "年齢: ${age}")

この例では、xml_content変数中のage属性値"25"が抽出され、age変数に格納されます。

CSVファイルから特定の列のデータを抽出

set(csv_content "name,age,city\nJohn Doe,25,New York\nJane Doe,30,Los Angeles")

# 特定の列のデータを抽出
string(REGEX MATCH_ALL "^([^,]*),([^,]*),([^,]*)$" data "${csv_content}")

# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")

# 抽出データをループで処理
foreach(row IN LISTS data)
  list(GET row 0 name)
  list(GET row 1 age)
  list(GET row 2 city)
  
  message(STATUS "名前: ${name}, 年齢: ${age}, 都市: ${city}")
endforeach()

この例では、csv_content変数中の2列目のデータ(年齢)が抽出され、dataリストに格納されます。

これらのサンプルコードは、CMAKE_MATCH_COUNT変数の使い方を理解する



CMakeにおけるCMAKE_MATCH_COUNT変数以外の方法

string(LENGTH)とstring(SUBSTRING)

set(text "これは123456789の数字を含む文字列です。")

# 数字の個数を取得
set(num_digits 0)
while(string(LENGTH "<span class="math-inline">\{text\}" GREATER 0\)\)
\# 数字の末尾を取得
string\(REGEX MATCH "\[0\-9\]\+</span>" digit "<span class="math-inline">\{text\}"\)
\# 数字の長さを加算
math\(EXPR num\_digits "</span>{num_digits} + 1")
  
  # 数字を除去
  string(SUBSTRING "${text}" 0 ${digit



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