CMakeにおける CMAKE_MATCH_COUNT 変数の詳細解説
CMakeにおけるCMAKE_MATCH_COUNT変数の詳細解説
CMAKE_MATCH_COUNT
は、CMakeのVariables
において、正規表現マッチングの成功回数を格納する変数です。string(REGEX)
やlist(FILTER)
などのコマンドで正規表現を用いた処理を行った際に、マッチングした要素の数を取得できます。
変数の内容
- 型: 整数
- 初期値: 0
- スコープ: クールローカル
使い方
CMAKE_MATCH_COUNT
は、以下のコマンドで取得できます。
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")
set(matched_count ${CMAKE_MATCH_COUNT})
例
以下の例では、string(REGEX)
コマンドを使って、文字列中の数字を抽出しています。
set(text "これは123456789の数字を含む文字列です。")
# 数字を抽出
string(REGEX MATCH "[0-9]+" matches "${text}")
# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")
# マッチングした数字をループで処理
foreach(match IN LISTS matches)
message(STATUS "マッチングした数字: ${match}")
endforeach()
この例では、CMAKE_MATCH_COUNT
は9になります。
補足
CMAKE_MATCH_<N>
変数を使って、マッチングした部分文字列を取得できます。(例:CMAKE_MATCH_1
は最初のマッチング部分文字列)list(FILTER)
コマンドでも、CMAKE_MATCH_COUNT
を使って、マッチングした要素を抽出できます。
CMakeにおけるCMAKE_MATCH_COUNT変数のサンプルコード
ファイル名から拡張子を取得
set(filename "test.cpp")
# ファイル名から拡張子を取得
string(REGEX MATCH "\\.[^.]+$" extension "${filename}")
# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")
# 拡張子を出力
message(STATUS "拡張子: ${extension}")
パスからディレクトリ名とファイル名を取得
set(path "/home/user/project/src/main.cpp")
# パスからディレクトリ名とファイル名を取得
string(REGEX MATCH "^(.*/)([^/]+)$" dir_name file_name "${path}")
# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")
# ディレクトリ名とファイル名を出力
message(STATUS "ディレクトリ名: ${dir_name}")
message(STATUS "ファイル名: ${file_name}")
この例では、path
変数からディレクトリ名"/home/user/project/src"とファイル名"main.cpp"が抽出され、それぞれdir_name
変数とfile_name
変数に格納されます。
文字列中の数字をすべて抽出
set(text "これは123456789の数字を含む文字列です。")
# 数字をすべて抽出
string(REGEX MATCH_ALL "[0-9]+" matches "${text}")
# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")
# マッチングした数字をループで処理
foreach(match IN LISTS matches)
message(STATUS "マッチングした数字: ${match}")
endforeach()
この例では、text
変数中のすべての数字が抽出され、matches
リストに格納されます。
XMLファイルから特定の属性値を取得
set(xml_content "<person age=\"25\" name=\"John Doe\">")
# 属性値を取得
string(REGEX MATCH "<person age=\"(.*?)\"" age "${xml_content}")
# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")
# 属性値を出力
message(STATUS "年齢: ${age}")
この例では、xml_content
変数中のage
属性値"25"が抽出され、age
変数に格納されます。
CSVファイルから特定の列のデータを抽出
set(csv_content "name,age,city\nJohn Doe,25,New York\nJane Doe,30,Los Angeles")
# 特定の列のデータを抽出
string(REGEX MATCH_ALL "^([^,]*),([^,]*),([^,]*)$" data "${csv_content}")
# マッチング成功回数を取得
message(STATUS "マッチング成功回数: ${CMAKE_MATCH_COUNT}")
# 抽出データをループで処理
foreach(row IN LISTS data)
list(GET row 0 name)
list(GET row 1 age)
list(GET row 2 city)
message(STATUS "名前: ${name}, 年齢: ${age}, 都市: ${city}")
endforeach()
この例では、csv_content
変数中の2列目のデータ(年齢)が抽出され、data
リストに格納されます。
これらのサンプルコードは、CMAKE_MATCH_COUNT
変数の使い方を理解する
CMakeにおけるCMAKE_MATCH_COUNT変数以外の方法
string(LENGTH)とstring(SUBSTRING)
set(text "これは123456789の数字を含む文字列です。")
# 数字の個数を取得
set(num_digits 0)
while(string(LENGTH "<span class="math-inline">\{text\}" GREATER 0\)\)
\# 数字の末尾を取得
string\(REGEX MATCH "\[0\-9\]\+</span>" digit "<span class="math-inline">\{text\}"\)
\# 数字の長さを加算
math\(EXPR num\_digits "</span>{num_digits} + 1")
# 数字を除去
string(SUBSTRING "${text}" 0 ${digit
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