std::basic_string::clear を使いこなして C++ プログラミングをレベルアップ！

C++ の Strings における std::basic_string::clear の詳細解説

std::basic_string::clear の概要

• 文字列オブジェクトからすべての文字を削除します。
• メモリ解放は行われません。
• 容量は変更されない可能性が高いです。
• すべてのポインタ、参照、イテレータは無効化されます。

std::basic_string::clear は、std::string::erase(begin(), end()) と同じように動作します。つまり、文字列の先頭から末尾までのすべての文字が削除されます。

メモリ解放について

std::basic_string::clear はメモリを解放しません。これは、std::vector::clear とは異なる点です。std::vector::clear はメモリを解放しますが、std::basic_string::clear はそうではありません。

容量について

C++ 標準では、std::basic_string::clear が容量を変更しないことを明示的に要求していません。しかし、現存する実装では、容量は変更されません。

ポインタ、参照、イテレータの無効化

std::basic_string::clear は、すべてのポインタ、参照、イテレータを無効化します。これは、文字列オブジェクトの内容が変更されたためです。

std::basic_string::clear の使用例

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "Hello, world!";

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  // 文字列をクリア
  str.clear();

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  return 0;
}

このコードを実行すると、以下の出力が得られます。

Hello, world!

まとめ

std::basic_string::clear は、C++ 標準ライブラリで提供される std::string クラスのメンバ関数であり、文字列オブジェクトからすべての文字を削除するために使用されます。メモリ解放やポインタの無効化など、この関数の動作を理解することは、C++ プログラミングにおいて非常に重要です。

補足

• std::basic_string::clear は、空の文字列を作成するよりも効率的です。
• std::basic_string::shrink_to_fit を使用して、容量を明示的に解放することができます。

std::basic_string::clear のサンプルコード

文字列のクリア

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "Hello, world!";

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  // 文字列をクリア
  str.clear();

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  return 0;
}

空の文字列を作成する

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str;

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  // 文字列をクリア
  str.clear();

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  return 0;
}

このコードは、std::basic_string::clear を使用して空の文字列を作成する方法を示しています。

容量を明示的に解放する

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "Hello, world!";

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  // 文字列をクリア
  str.clear();

  // 容量を明示的に解放
  str.shrink_to_fit();

  // 容量を表示
  std::cout << str.capacity() << std::endl;

  return 0;
}

このコードは、std::basic_string::clear と std::basic_string::shrink_to_fit を使用して容量を明示的に解放する方法を示しています。

ポインタの無効化

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "Hello, world!";

  // 文字列の先頭の文字へのポインタを取得
  const char* ptr = str.c_str();

  // 文字列をクリア
  str.clear();

  // ポインタが有効かどうかを確認
  if (ptr == nullptr) {
    std::cout << "ポインタは無効です" << std::endl;
  } else {
    std::cout << "ポインタは有効です" << std::endl;
  }

  return 0;
}

このコードは、std::basic_string::clear がポインタを無効化する方法を示しています。

std::basic_string::clear は、C++ 標準ライブラリで提供される std::string クラスのメンバ関数であり、文字列オブジェクトからすべての文字を削除するために使用されます。メモリ解放やポインタの無効化など、この関数の動作を理解することは、C++ プログラミングにおいて非常に重要です。

std::basic_string::clear 以外の方法

std::string::assign を使用して、空の文字列を割り当てることができます。

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "Hello, world!";

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  // 空の文字列を割り当てる
  str.assign("");

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  return 0;
}

std::string::resize を使用して、文字列のサイズを 0 にすることができます。

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "Hello, world!";

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  // 文字列のサイズを 0 に変更
  str.resize(0);

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  return 0;
}

手動でループ処理を使用して、文字列内のすべての文字を削除することができます。

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "Hello, world!";

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  // 手動でループ処理を使用して文字を削除
  for (int i = 0; i < str.length(); i++) {
    str[i] = '\0';
  }

  // 文字列の内容を表示
  std::cout << str << std::endl;

  return 0;
}

std::basic_string::clear は、文字列オブジェクトからすべての文字を削除する最も効率的な方法です。しかし、他の方法も存在する and 状況によってはこれらの方法の方が適している場合があります。