C++ Strings の魔法使い:std::stoi で文字列を整数に変換する

2024-04-02

C++ の Strings と std::stoi:文字列を整数に変換する魔法

この解説では、std::stoi の使い方を分かりやすく説明し、さらにその仕組みや注意点についても詳しく掘り下げていきます。

std::stoi の基本的な使い方

std::stoi は、string 型の文字列を受け取り、それを int 型の整数に変換する関数です。使い方はとても簡単で、以下のコードのように記述します。

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "1234";
  int num = std::stoi(str);

  std::cout << "str: " << str << ", num: " << num << std::endl;

  return 0;
}

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

str: 1234, num: 1234

このように、std::stoi を使うことで、文字列を簡単に整数に変換することができます。

std::stoi の詳細な使い方

std::stoi には、さらにいくつかのオプション引数を指定することができます。

  • base: 文字列の基数を指定します。デフォルトは10で、10進数を表します。16を指定すると16進数、2を指定すると2進数など、他の基数の文字列も変換できます。
  • ptr: 変換が成功した文字列の最後の位置を格納するポインタを指定します。
  • err: 変換が失敗した場合に設定されるエラーコードを格納するポインタを指定します。

これらのオプション引数を使いこなすことで、より柔軟な文字列変換を行うことができます。

std::stoi を使う際の注意点

  • 文字列が数字以外を含む場合、変換は失敗し、std::invalid_argument 例外が送出されます。
  • 文字列が空の場合、変換は失敗し、std::out_of_range 例外が送出されます。

これらの注意点に留意して、std::stoi を安全に使用してください。

例題

std::stoi を使って、以下の文字列を整数に変換してみましょう。

  • "1234"
  • "0xff"
  • "0b1010"
  • "abc"

それぞれの文字列をどのように変換すればよいでしょうか?

まとめ

std::stoi は、C++ の Strings に関連する非常に便利な関数です。文字列を整数に変換する必要がある場合、ぜひ std::stoi を活用してください。



std::stoi を使ったサンプルコード

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "1234";
  int num = std::stoi(str);

  std::cout << "str: " << str << ", num: " << num << std::endl;

  return 0;
}

基数を指定する

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str1 = "1234";
  int num1 = std::stoi(str1);

  std::string str2 = "0xff";
  int num2 = std::stoi(str2, 0, nullptr);

  std::cout << "str1: " << str1 << ", num1: " << num1 << std::endl;
  std::cout << "str2: " << str2 << ", num2: " << num2 << std::endl;

  return 0;
}

変換が成功した位置を取得する

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "1234abc";
  const char* ptr = str.c_str();
  int num = std::stoi(ptr, &ptr);

  std::cout << "str: " << str << ", num: " << num << std::endl;
  std::cout << "ptr: " << ptr << std::endl;

  return 0;
}

エラー処理

#include <iostream>
#include <string>

int main() {
  std::string str = "abc";

  try {
    int num = std::stoi(str);
    std::cout << "num: " << num << std::endl;
  } catch (const std::invalid_argument& e) {
    std::cout << "エラー: " << e.what() << std::endl;
  }

  return 0;
}

その他

  • std::stol を使って、文字列を long 型に変換することができます。

これらのサンプルコードを参考に、std::stoi を使いこなしてください。



C++ で文字列を整数に変換する他の方法

手動で変換する

文字列を1文字ずつ処理し、それぞれの文字を数字に変換することで、手動で整数に変換することができます。ただし、この方法はコード量が多く、エラーが発生しやすいので注意が必要です。

istringstream を使用する

std::stringstream を使って、文字列をストリームに変換し、そのストリームから整数を読み込むことができます。std::stoi よりもコード量は多くなりますが、エラー処理が容易になります。

Boost ライブラリを使用する

Boost ライブラリの lexical_cast 関数を使って、文字列を整数に変換することができます。std::stoi よりも汎用性が高く、様々な形式の文字列を解析することができます。

Qt ライブラリを使用する

Qt ライブラリの QString::toInt() メソッドを使って、文字列を整数に変換することができます。Qt を使用している場合は、この方法が最も簡単です。

その他のライブラリを使用する

他にも、様々なライブラリで文字列から整数への変換機能を提供しています。

  • 簡単な変換の場合: std::stoi
  • エラー処理が必要な場合: std::stringstream
  • 汎用性の高い変換が必要な場合: Boost ライブラリの lexical_cast
  • Qt を使用している場合: Qt ライブラリの QString::toInt()

それぞれの方法の特徴を理解し、状況に合わせて適切な方法を選択してください。

std::stoi は、C++ で文字列を整数に変換する最も簡単な方法です。ただし、エラー処理や汎用性の高い変換が必要な場合は、他の方法も検討する必要があります。




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