Cypress テストをデバッグ・速度制御: pause コマンド活用術
Cypressにおけるpauseコマンド
pause()
コマンドは、単独で使用することも、引数と組み合わせて使用することもできます。
単独で使用する場合:
- テストの実行を一時停止します。
- 画面中央に「Cypress Paused」というメッセージが表示されます。
- 実行を再開するには、EnterキーまたはSpaceキーを押します。
引数と組み合わせて使用する場合:
- メッセージやオプションを追加できます。
例:
// テストを一時停止し、「デバッグポイントに到達しました」というメッセージを表示
cy.pause('デバッグポイントに到達しました');
// テストを一時停止し、「続行するにはEnterキーを押してください」というメッセージを表示
cy.pause('続行するにはEnterキーを押してください', {
duration: 5000, // メッセージ表示時間(ミリ秒)
onKeydown: (key) => { // キー押下時の処理
if (key === 'Enter') {
// Enterキーが押されたらテストを再開
cy.resume();
}
},
});
- テストの特定の部分に焦点を当て、詳細なデバッグを行うことができます。
- 特定の条件が発生するまでテストを待機させることができます。
- テストの実行速度を制御することができます。
pauseコマンドの注意点
pause
コマンドを多用すると、テストの実行速度が遅くなります。- テストコードが複雑になる可能性があります。
- テストの自動化の目的を損なう可能性があります。
pauseコマンドの代替手段
debugger
ステートメントを使用する- Cypressのタイムアウト機能を使用する
- カスタムコマンドを作成する
まとめ
pause
コマンドは、Cypressテストをデバッグおよび制御するための強力なツールです。ただし、多用するとテストの実行速度が遅くなるため、注意が必要です。
Cypress pauseコマンドのサンプルコード
テストの実行を一時停止し、メッセージを表示する
cy.visit('https://www.example.com/');
// テストを一時停止し、「ログイン画面に移動しました」というメッセージを表示
cy.pause('ログイン画面に移動しました');
// ログイン処理を行う
cy.get('#username').type('user');
cy.get('#password').type('password');
cy.get('#login-button').click();
// テストを再開
cy.resume();
特定の条件が発生するまでテストを待機する
cy.visit('https://www.example.com/');
// 商品ページが表示されるまで待機
cy.get('.product-card').should('be.visible');
// テストを一時停止し、「商品ページが表示されました」というメッセージを表示
cy.pause('商品ページが表示されました');
// 商品詳細画面に遷移する
cy.get('.product-card').click();
// テストを再開
cy.resume();
テストの実行速度を制御する
cy.visit('https://www.example.com/');
// 1秒間待機
cy.pause(1000);
// テストを再開
cy.resume();
カスタムコマンドを作成する
Cypress.Commands.add('myPause', (message) => {
cy.pause(message);
});
cy.visit('https://www.example.com/');
// テストを一時停止し、「カスタムメッセージが表示されました」というメッセージを表示
cy.myPause('カスタムメッセージが表示されました');
// テストを再開
cy.resume();
Cypressテストを一時停止する他の方法
debugger
ステートメントを使用すると、テストの実行を特定のポイントで停止し、ブラウザの開発者ツールを使用してコードをステップ実行することができます。
例:
cy.visit('https://www.example.com/');
// ログイン処理を行う
cy.get('#username').type('user');
cy.get('#password').type('password');
// テストを一時停止
debugger;
// ログインボタンをクリック
cy.get('#login-button').click();
Cypressのタイムアウト機能を使用する
Cypressには、テストの特定の部分にタイムアウトを設定する機能があります。タイムアウトが発生すると、テストは自動的に一時停止されます。
例:
cy.visit('https://www.example.com/', {
timeout: 10000, // テスト全体のタイムアウト
});
// ログイン処理を行う
cy.get('#username').type('user');
cy.get('#password').type('password');
// ログインボタンをクリック
cy.get('#login-button').click({
timeout: 5000, // ログイン処理のタイムアウト
});
カスタムコマンドを作成する
特定のテストシナリオで繰り返し使用する必要がある場合は、カスタムコマンドを作成することができます。
例:
Cypress.Commands.add('waitForElement', (selector) => {
cy.get(selector, { timeout: 10000 }).should('be.visible');
});
cy.visit('https://www.example.com/');
// 商品ページが表示されるまで待機
cy.waitForElement('.product-card');
// テストを継続
- デバッグ目的の場合は、
debugger
ステートメントを使用するのが最も簡単です。 - 特定の部分にタイムアウトを設定したい場合は、Cypressのタイムアウト機能を使用するのが適切です。
- 繰り返し使用する必要がある場合は、カスタムコマンドを作成するのが効率的です。
pause
コマンド以外にも、Cypressテストを一時停止する方法はいくつかあります。それぞれの方法の特徴を理解し、目的に合わせて使いこなしてください。
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