utils.functional.keep_lazy_text() デコレータ:Django テンプレートのパフォーマンスを向上させる方法
django.utils.functional.keep_lazy_text()
は、Django テンプレート内で遅延評価されるテキストを保持するためのデコレータです。これは、テンプレートがレンダリングされる前に、テキストの評価を遅らせることで、パフォーマンスを向上させるのに役立ちます。
仕組み
keep_lazy_text()
デコレータは、デコレートされた関数の戻り値をラップし、その結果がテキストである場合は遅延評価されるようにします。これは、SimpleLazyObject
という特殊なオブジェクトを使用して実現されます。
SimpleLazyObject
は、値をラップし、その値が初めてアクセスされたときにのみ評価されるオブジェクトです。これは、テンプレートがレンダリングされる前にテキストを評価する必要がない場合に、パフォーマンスを向上させるのに役立ちます。
例
以下は、keep_lazy_text()
デコレータの使用方法の例です。
from django.utils.functional import keep_lazy_text
@keep_lazy_text
def get_greeting():
return "こんにちは!"
# テンプレート
<h1>{{ get_greeting }}</h1>
この例では、get_greeting()
関数は遅延評価されます。つまり、テンプレートがレンダリングされるまで、こんにちは!
というテキストは評価されません。
利点
keep_lazy_text()
デコレータを使用する主な利点は、パフォーマンスの向上です。テンプレートがレンダリングされる前にテキストを評価する必要がない場合、テンプレートのレンダリング時間が短縮されます。
欠点
keep_lazy_text()
デコレータを使用する主な欠点は、デバッグが難しくなることです。遅延評価されるテキストは、テンプレートがレンダリングされるまで表示されないため、問題が発生した場合、原因を特定するのが難しい場合があります。
使用例
keep_lazy_text()
デコレータは、次のような状況で役立ちます。
- テンプレートがレンダリングされる前にテキストを評価する必要がない場合
- テンプレートのレンダリング時間を短縮したい場合
補足
keep_lazy_text()
デコレータは、Django 1.10 で導入されました。keep_lazy_text()
デコレータは、Python 3.6 以上でのみ使用できます。
Django の utils.functional.keep_lazy_text() デコレータを使用したサンプルコード
テンプレートで遅延評価されるテキストを取得する
from django.utils.functional import keep_lazy_text
@keep_lazy_text
def get_greeting():
return "こんにちは!"
# テンプレート
<h1>{{ get_greeting }}</h1>
テンプレートで遅延評価される式を使用する
from django.utils.functional import keep_lazy_text
@keep_lazy_text
def get_number():
return 1 + 1
# テンプレート
<h1>{{ get_number }}</h1>
この例では、get_number()
関数は遅延評価されます。つまり、テンプレートがレンダリングされるまで、1 + 1
という式は評価されません。
テンプレートで遅延評価されるオブジェクトを使用する
from django.utils.functional import keep_lazy_text
class MyClass:
def __str__(self):
return "Hello, world!"
@keep_lazy_text
def get_object():
return MyClass()
# テンプレート
<h1>{{ get_object }}</h1>
この例では、get_object()
関数は遅延評価されます。つまり、テンプレートがレンダリングされるまで、MyClass()
オブジェクトは作成されません。
その他のサンプルコード
- テンプレートで遅延評価されるリストを取得する
- テンプレートで遅延評価されるフィルタを使用する
django.utils.functional.keep_lazy_text()
デコレータは、テンプレート内で遅延評価されるテキストを保持するための便利なツールです。これは、テンプレートがレンダリングされる前にテキストの評価を遅らせることで、パフォーマンスを向上させるのに役立ちます。
Django の utils.functional.keep_lazy_text() デコレータの代わりに使用できる方法
- デバッグが難しい
- Python 3.6 以上でのみ使用可能
これらの欠点を克服するために、keep_lazy_text()
デコレータの代わりに使用できるいくつかの方法があります。
テンプレートタグを使用する
Django には、テンプレート内で遅延評価されるテキストを保持するために使用できるいくつかのテンプレートタグがあります。
{% lazy %}
タグ: テンプレート内で遅延評価されるテキストを囲むために使用されます。{% now %}
タグ: 現在の時刻を遅延評価するために使用されます。{% cycle %}
タグ: リスト内の項目を遅延評価するために使用されます。
これらのテンプレートタグは、keep_lazy_text()
デコレータよりもデバッグしやすく、Python 2.7 でも使用できます。
カスタムテンプレートフィルターを使用する
独自のテンプレートフィルターを作成して、テンプレート内で遅延評価されるテキストを保持することができます。
from django.template import Library
register = Library()
@register.filter
def keep_lazy(text):
return SimpleLazyObject(text)
# テンプレート
<h1>{{ text|keep_lazy }}</h1>
この例では、keep_lazy
というテンプレートフィルターを作成して、テンプレート内で遅延評価されるテキストを保持することができます。
キャッシュを使用する
テンプレートのレンダリング結果をキャッシュすることで、テンプレートがレンダリングされるたびにテキストを評価する必要を回避することができます。
django.utils.functional.keep_lazy_text()
デコレータは、テンプレート内で遅延評価されるテキストを保持するための便利なツールですが、いくつかの欠点もあります。これらの欠点を克服するために、keep_lazy_text()
デコレータの代わりに使用できるいくつかの方法があります。
Django フォームのサンプルコード
このガイドでは、以下の内容をより詳細に、分かりやすく解説します。フォームの作成フォームは forms. py ファイルで定義します。ここでは、フォームの各フィールドとその属性を記述します。フィールドの種類 文字列型 (CharField) テキストエリア (TextField) 選択肢 (ChoiceField) チェックボックス (BooleanField) ファイルアップロード (FileField) その他多数
Djangoで複数言語対応を実現する: utils.translation.activate() の使い方
activate() は、以下のような状況で役立ちます。複数言語対応の Web サイトやアプリケーションを開発する場合特定の言語でメールやその他のメッセージを送信する場合テストコードで特定の言語設定を検証する場合activate() の使い方は以下のとおりです。
Djangoテンプレートで現在の日付を表示する: django.utils.timezone.localdate() とテンプレートタグ
概要django. utils. timezone モジュールは、Djangoにおけるタイムゾーン機能を提供します。localdate() 関数は、現在のタイムゾーンに基づいて、datetime. date 型のオブジェクトを返します。この関数は、Djangoプロジェクトにおける日付処理において、重要な役割を果たします。
get_language_info 関数で言語情報を取得
get_language_info() 関数は、指定された言語コードに関する詳細情報を提供します。これは、Django の国際化 (i18n) 機能の一部であり、多言語アプリケーションの開発をサポートします。引数lang_code: 言語コード。2文字または5文字の文字列です。例:en、en-us
Django "django.utils.text.slugify()" の詳細解説
django. utils. text. slugify() は、Django フレームワークで提供される便利な関数です。この関数は、入力された文字列を URL に安全なスラッグに変換します。具体的には、以下の処理を行います。文字列を ASCII コードに変換します。
Django の prefetch_related() をマスターしよう!関連データ取得を効率化する魔法のツール
prefetch_related() は、関連するオブジェクトをまとめて事前フェッチすることで機能します。具体的には、以下の手順を実行します。メインの QuerySet クエリを実行し、必要な主キーを取得します。取得した主キーを使用して、関連するオブジェクトを個別にクエリします。
Django forms.Form.non_field_errors() のサンプルコード集
django. forms. forms. Form. non_field_errors() は、Django フォームで フォーム全体 に関連するエラーメッセージを取得するためのメソッドです。個々のフィールドではなく、フォーム全体に適用されるエラーメッセージを扱う場合に使用します。
Django gis.gdal.Envelope.tuple で矩形領域の座標を簡単に取得
Envelope. tuple は、Envelope オブジェクトの最小 X 座標、最大 X 座標、最小 Y 座標、最大 Y 座標を順番に含む 4 つの要素を持つタプルを返します。座標はすべて浮動小数点数です。この属性は、矩形領域の座標を簡単に取得するために使用できます。
Django auth.models.AbstractBaseUser.get_email_field_name() メソッド徹底解説
get_email_field_name()メソッドこのメソッドは、ユーザーモデルのメールアドレスフィールドの名前を取得します。デフォルトでは、emailフィールドを返しますが、カスタムユーザーモデルを使用している場合は、別のフィールド名を返すようにオーバーライドできます。
Django admin.ModelAdmin.has_delete_permission() サンプルコード集
概要以下の状況で呼び出されます。 オブジェクトの削除ビュー 一括削除アクションオブジェクトの削除ビュー一括削除アクション引数: request: 現在のリクエスト obj: 削除対象のオブジェクト (省略可能)request: 現在のリクエスト