ESLint no-empty ルール:空のブロックを検知してコードの品質向上をサポート

2024-04-06

ESLint の no-empty ルール:空のブロックを検知してコードの品質向上をサポート

  • 空の if ステートメント: 条件文が常に false と評価される if ステートメント
  • 空の else ステートメント: 常に実行されない else ステートメント
  • 空の try / catch / finally ブロック: 何もしない try / catch / finally ブロック

これらの空のブロックは、コードの読みやすさを低下させ、潜在的なバグの原因となる可能性があります。no-empty ルールは、これらの問題を検知することで、コードの品質向上に役立ちます。

no-empty ルールは、デフォルトでは有効になっています。このルールを無効にする場合は、.eslintrc.json ファイルに以下の設定を追加します。

{
  "rules": {
    "no-empty": "off"
  }
}

以下の例は、no-empty ルールによって検知される空のブロックの例です。

例 1: 空の if ステートメント

if (false) {
  // 何もしない
}

例 2: 空の else ステートメント

if (true) {
  // 何もしない
} else {
  // 何もしない
}

例 3: 空の try / catch ブロック

try {
  // 何もしない
} catch (error) {
  // 何もしない
}

これらの例のように、空のブロックはコードの読みやすさを低下させ、潜在的なバグの原因となる可能性があります。no-empty ルールは、これらの問題を検知することで、コードの品質向上に役立ちます。

no-empty ルールは、コメントを含む空のブロックや、特定の条件下での空のブロックなど、いくつかの例外を許容しています。これらの例外は、.eslintrc.json ファイルで設定できます。

詳細は、ESLint の no-empty ルールのドキュメント: [無効な URL を削除しました]。

no-empty ルールは、JavaScript コードにおける空のブロックを検知し、コードの品質向上をサポートする ESLint のルールの一つです。このルールは、コードの読みやすさを向上させ、潜在的なバグを防ぐのに役立ちます。



ESLint no-empty ルールのサンプルコード

エラーとなるコード

空の if ステートメント

if (false) {
  // 何もしない
}

空の else ステートメント

if (true) {
  // 何もしない
} else {
  // 何もしない
}

空の try / catch ブロック

try {
  // 何もしない
} catch (error) {
  // 何もしない
}

空の finally ブロック

try {
  // 何もしない
} finally {
  // 何もしない
}

空のループ

for (let i = 0; i < 10; i++) {
  // 何もしない
}

空の関数

function doSomething() {
  // 何もしない
}

エラーにならないコード

以下のコードは、no-empty ルールによってエラーにはなりません。

コメントを含む空の if ステートメント

if (false) {
  // 意図的に処理を行わない
}

特定の条件下での空の else ステートメント

const isLoggedIn = true;

if (isLoggedIn) {
  // ログインしている場合の処理
} else {
  // ログインしていない場合の処理は不要
}

return 文を含む空の関数

function getSomething() {
  // 何も処理せずに空のオブジェクトを返す
  return {};
}

副作用を持つ空の関数

function updateState() {
  // 何もしないが、グローバル変数を更新する
  globalState.count++;
}

その他のサンプルコード

以下のコードは、no-empty ルールの設定によってエラーになる場合があります。

空の switch ステートメント

switch (value) {
  case 'a':
    // 何もしない
    break;
  case 'b':
    // 何もしない
    break;
  default:
    // 何もしない
}

空の case ステートメント

switch (value) {
  case 'a':
    break;
  case 'b':
    // 何もしない
  default:
    // 何もしない
}

空の do-while ループ

let i = 0;

do {
  // 何もしない
  i++;
} while (i < 10);

空の for-in ループ

const obj = {
  a: 1,
  b: 2,
  c: 3,
};

for (const key in obj) {
  // 何もしない
}

空の for-of ループ

const arr = [1, 2, 3];

for (const value of arr) {
  // 何もしない
}

これらのコードは、コードの意図を明確にするため、空のブロックではなくコメントを追加することをおすすめします。

no-empty ルールは、コードの品質向上に役立つ便利なルールです。ただし、例外もあるため、ルール設定やコードの書き方に注意する必要があります。



ESLint の no-empty ルール以外の方法

コメントによる説明

空のブロックの意図をコメントで説明することで、コードの読みやすさを向上させることができます。

例:

// 意図的に処理を行わない
if (false) {
  // 何もしない
}

テストコードによる検証

テストコードを書くことで、空のブロックが実際に実行されないことを検証することができます。

例:

it('should not do anything when the condition is false', () => {
  const result = doSomething(false);

  expect(result).toBeUndefined();
});

function doSomething(condition) {
  if (condition) {
    // 処理を行う
  }
}

コードレビューを行うことで、空のブロックを見つけて改善することができます。

コード静解析ツール

ESLint 以外にも、空のブロックを検知できるコード静解析ツールがあります。

例:

これらのツールは、コードフォーマッターとしても使用できます。

手動による確認

コードをレビューする際に、空のブロックがないか手動で確認することもできます。

どの方法を選択するべきかは、コードの規模や複雑性、開発チームの慣習などによって異なります。

一般的には、以下の方法を組み合わせることが効果的です。

  • no-empty ルールなどの ESLint ルールを使用する
  • 空のブロックの意図をコメントで説明する
  • コードレビューを行う

ESLint の no-empty ルール以外にも、空のブロックを検知してコードの品質向上をサポートする方法はいくつかあります。

どの方法を選択するべきかは、コードの規模や複雑性、開発チームの慣習などによって異なります。




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