Web開発者のためのセキュリティとパフォーマンスのヒント:ESLintのno-script-urlルール

2024-04-02

ESLint の no-script-url ルール

なぜこのルールが必要なのか?

セキュリティ

javascript: スキーマを含む URL は、悪意のあるコードを実行するために使用される可能性があります。例えば、以下のような攻撃が可能です。

  • クロスサイトスクリプティング (XSS):攻撃者がユーザーのブラウザに悪意のあるコードを注入し、ユーザーの操作を乗っ取ったり、個人情報を盗んだりすることができます。
  • リダイレクト攻撃: 攻撃者がユーザーを悪意のある Web サイトにリダイレクトし、フィッシング詐欺やマルウェア感染などの被害に遭わせることができます。

パフォーマンス

javascript: スキーマを含む URL は、ブラウザのパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。これは、ブラウザが JavaScript エンジンを起動してコードを実行する必要があるためです。

このルールをどのように有効にするか?

このルールを有効にするには、ESLint の設定ファイルに以下のように記述します。

{
  "rules": {
    "no-script-url": "error"
  }
}

このルールの例外

このルールには、いくつかの例外があります。例えば、以下の場合は javascript: スキーマを含む URL を使用しても問題ありません。

  • コードレビューやテスト環境など、安全な環境でコードを実行している場合
  • 信頼できるソースからのコードを使用している場合
  • javascript: スキーマを含む URL を安全に使用する方法を理解している場合

このルールの影響を受けるコード

このルールは、以下のようなコードに影響を与えます。

  • HTML の属性値
  • JavaScript コード

以下は、このルールに違反するコードの例です。

<a href="javascript:alert('Hello, world!');">Click me</a>
window.location.href = "javascript:alert('Hello, world!');";

このルールを遵守するためのヒント

このルールを遵守するには、以下のヒントが役に立ちます。

  • javascript: スキーマを含む URL の代わりに、JavaScript の関数やイベントを使用する。
  • コードレビューやテスト環境でコードを実行して、セキュリティ上の問題がないことを確認する。
  • 信頼できるソースからのコードのみを使用する。

この解説が、ESLint の no-script-url ルールを理解するのに役立つことを願っています。



ESLint の no-script-url ルールのサンプルコード

違反例

<a href="javascript:alert('Hello, world!');">Click me</a>
<img src="javascript:alert('Hello, world!');">
<button onclick="javascript:alert('Hello, world!');">Click me</button>

window.location.href = "javascript:alert('Hello, world!');";
document.location.href = "javascript:alert('Hello, world!');";
location.href = "javascript:alert('Hello, world!');";

許容例

<a href="#" onclick="alert('Hello, world!');">Click me</a>
<img src="image.png" onclick="alert('Hello, world!');">
<button onclick="myFunction()">Click me</button>

function myFunction() {
  alert('Hello, world!');
}

// 信頼できるソースからのコード
const myScript = require('trusted-library');
myScript.run();

// コードレビューやテスト環境
if (process.env.NODE_ENV === 'development') {
  console.log('This is a development environment');
  // `javascript:` スキーマを含む URL を使用しても問題ありません
}
  • javascript: スキーマを含む URL の代わりに、JavaScript の関数やイベントを使用することを検討してください。
  • コードレビューやテスト環境でコードを実行して、セキュリティ上の問題がないことを確認してください。
  • 信頼できるソースからのコードのみを使用してください。


javascript: スキーマの代わりに使用できる方法

JavaScript の関数やイベントを使用する

javascript: スキーマを使用する代わりに、JavaScript の関数やイベントを使用して同じ動作を実現することができます。

例:

<button onclick="myFunction()">Click me</button>

function myFunction() {
  alert('Hello, world!');
}

HTML の属性を使用する

javascript: スキーマを使用する代わりに、HTML の属性を使用して同じ動作を実現できる場合があります。

例:

<a href="#" onclick="alert('Hello, world!');">Click me</a>

CSS アニメーションを使用する

javascript: スキーマを使用する代わりに、CSS アニメーションを使用して同じ動作を実現できる場合があります。

例:

<button class="button">Click me</button>

.button:hover {
  animation: my-animation 1s ease-in-out infinite;
}

@keyframes my-animation {
  0% {
    background-color: red;
  }
  100% {
    background-color: blue;
  }
}

ライブラリを使用する

javascript: スキーマを使用する代わりに、特定の動作を実現するためのライブラリを使用することができます。

例:

<script src="https://ajax.googleapis.com/ajax/libs/jquery/3.5.1/jquery.min.js"></script>

<button onclick="myFunction()">Click me</button>

<script>
function myFunction() {
  $(this).hide();
}
</script>

上記以外にも、javascript: スキーマの代わりに使用できる方法はいくつかあります。どの方法を使用するかは、具体的な状況によって異なります。

ヒント:

  • コードレビューやテスト環境でコードを実行して、セキュリティ上の問題がないことを確認してください。
  • 信頼できるソースからのコードのみを使用してください。

これらの方法が、javascript: スキーマの使用を減らし、コードのセキュリティとパフォーマンスを向上させるのに役立つことを願っています。




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