JavaScriptのfinallyブロック:安全な使い方とno-unsafe-finallyルールの活用

2024-04-02

ESLint の no-unsafe-finally ルールについて

概要

  • ルール名: no-unsafe-finally
  • デフォルト設定: error
  • 使用可能なオプション: なし

問題点

finally ブロックは、try ブロック内で発生した例外に関わらず、必ず実行されます。そのため、finally ブロック内で例外が発生しても、それが隠蔽されてしまい、プログラムの動作がおかしくなる可能性があります。

try {
  throw new Error('エラーが発生しました');
} finally {
  // 例外が発生しても、このコードは必ず実行される
  console.log('finally ブロック');
}

上記のコードでは、try ブロック内で例外が発生していますが、finally ブロック内の console.log は問題なく実行されます。

解決策

no-unsafe-finally ルールを有効にすることで、finally ブロック内で例外が発生した場合に警告またはエラーを出すことができます。

例外

以下の場合は、no-unsafe-finally ルールによる警告は発生しません。

  • finally ブロック内で例外を再スローしている場合
  • finally ブロック内で return ステートメントを使用している場合

設定例

{
  "rules": {
    "no-unsafe-finally": "error"
  }
}


no-unsafe-finally ルールのサンプルコード

警告が発生する例

try {
  throw new Error('エラーが発生しました');
} finally {
  // 例外が発生しても、このコードは必ず実行される
  console.log('finally ブロック');
}

例2:finally ブロック内で return ステートメントを使用している

try {
  return '正常終了';
} finally {
  // 例外が発生しても、このコードは必ず実行される
  console.log('finally ブロック');
}

警告が発生しない例

例1:finally ブロック内で例外を再スロー

try {
  throw new Error('エラーが発生しました');
} finally {
  // 例外を再スローすることで、隠蔽を防ぐ
  throw new Error('finally ブロックで再スロー');
}

例2:finally ブロック内で return ステートメントを使用せず、例外を発生させる

try {
  throw new Error('エラーが発生しました');
} finally {
  // 例外を発生させることで、隠蔽を防ぐ
  throw new Error('finally ブロックで例外発生');
}

例3:finally ブロック内で何もしない

try {
  throw new Error('エラーが発生しました');
} finally {
  // 何もしない
}
  • no-unsafe-finally ルールは、潜在的な問題を防ぐための予防策として有効ですが、すべてのケースに当てはまるわけではありません。
  • コードの意図を理解した上で、必要に応じてルールを無効にすることも検討してください。


no-unsafe-finally ルールの代替方法

finally ブロック内で例外を再スローする

try {
  throw new Error('エラーが発生しました');
} finally {
  // 例外を再スローすることで、隠蔽を防ぐ
  throw new Error('finally ブロックで再スロー');
}

finally ブロック内で return ステートメントを使用せず、例外を発生させる

try {
  throw new Error('エラーが発生しました');
} finally {
  // 例外を発生させることで、隠蔽を防ぐ
  throw new Error('finally ブロックで例外発生');
}

finally ブロック内で何もしない

try {
  throw new Error('エラーが発生しました');
} finally {
  // 何もしない
}

try/catch ブロックを使用する

try {
  // 処理
} catch (error) {
  // 例外処理
} finally {
  // クリーンアップ処理
}

Promise.finally を使用する

const promise = new Promise((resolve, reject) => {
  // 処理
});

promise.finally(() => {
  // クリーンアップ処理
});

async/await を使用する

async function myFunction() {
  try {
    // 処理
  } finally {
    // クリーンアップ処理
  }
}

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。コードの状況に合わせて、適切な方法を選択してください。

  • 上記以外にも、状況に応じて他の方法も考えられます。
  • コードの意図を理解した上で、最適な方法を選択することが重要です。



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