NumPy の empty() とは?

2024-04-02

NumPy の空の配列を作成する numpy.empty()

numpy.empty() の基本的な使い方

import numpy as np

# (3, 2) 行列の空の配列を作成
array = np.empty((3, 2))

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[0. 0.]
#  [0. 0.]
#  [0. 0.]]

上記コードでは、3行2列の空の配列 array が作成されます。array の内容は初期化されていないため、ランダムな値が表示されます。

numpy.empty() のオプション引数

numpy.empty() には、以下のオプション引数が用意されています。

  • dtype: 配列のデータ型を指定します。デフォルトは float64 です。
  • order: 配列のメモリ配置を指定します。デフォルトは C (行優先) です。
  • like: 既存の配列を元に、空の配列を作成します。形状とデータ型が同じになります。
# dtype オプション
array = np.empty((3, 2), dtype=np.int32)

# order オプション
array = np.empty((3, 2), order='F')

# like オプション
array = np.empty_like(existing_array)

numpy.empty() の注意点

numpy.empty() で作成された配列は初期化されていないため、意図しない値が含まれている可能性があります。使用する前に、必ずすべての要素に値を代入する必要があります。

# 配列の要素に値を代入
array = np.empty((3, 2))

for i in range(3):
    for j in range(2):
        array[i, j] = i * j

print(array)

# 出力例:
# [[0 0]
#  [0 1]
#  [2 4]]

numpy.empty() の利点と欠点

利点:

  • 既存の配列よりも高速に作成できる

欠点:

  • 配列の内容が初期化されていない
  • 使用前にすべての要素に値を代入する必要がある

numpy.empty() の使用例

  • 大規模な配列を高速に作成したい場合
  • 配列の内容を後でプログラムで設定する場合

補足

  • numpy.empty() は、メモリ効率的に空の配列を作成したい場合に役立ちます。
  • ただし、使用する前に必ずすべての要素に値を代入する必要があることを忘れないでください。


NumPy empty() のサンプルコード

基本的な使い方

import numpy as np

# 3行2列の空の配列を作成
array = np.empty((3, 2))

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[0. 0.]
#  [0. 0.]
#  [0. 0.]]

データ型を指定する

# int 型の空の配列を作成
array = np.empty((3, 2), dtype=np.int32)

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[0 0]
#  [0 0]
#  [0 0]]

メモリ配置を指定する

# Fortran 順序 (列優先) で空の配列を作成
array = np.empty((3, 2), order='F')

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[0. 0.]
#  [0. 0.]
#  [0. 0.]]

既存の配列を元に空の配列を作成する

# 既存の配列
existing_array = np.array([[1, 2], [3, 4]])

# existing_array を元に空の配列を作成
array = np.empty_like(existing_array)

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[0 0]
#  [0 0]]

配列の要素に値を代入する

# 配列の要素に値を代入
array = np.empty((3, 2))

for i in range(3):
    for j in range(2):
        array[i, j] = i * j

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[0 0]
#  [0 1]
#  [2 4]]

3次元配列

# 3次元空の配列を作成
array = np.empty((3, 2, 4))

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[[[0. 0. 0. 0.]
#    [0. 0. 0. 0.]]
#  [[0. 0. 0. 0.]
#    [0. 0. 0. 0.]]
#  [[0. 0. 0. 0.]
#    [0. 0. 0. 0.]]]

ランダムな値で空の配列を作成する

# ランダムな値で空の配列を作成
array = np.empty((3, 2), dtype=np.int32)

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[2 1]
#  [4 3]
#  [0 2]]

スライス操作

# 空の配列を作成
array = np.empty((3, 2))

# 配列の一部に値を代入
array[1, :] = [1, 2]

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[0. 0.]
#  [1. 2.]
#  [0. 0.]]


NumPyで空の配列を作成する他の方法

numpy.zeros()

numpy.zeros() は、指定された形状とデータ型を持つ、すべての要素が 0 で初期化された配列を作成します。

import numpy as np

# 3行2列の 0 で初期化された配列を作成
array = np.zeros((3, 2))

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[0. 0.]
#  [0. 0.]
#  [0. 0.]]

numpy.ones()

numpy.ones() は、指定された形状とデータ型を持つ、すべての要素が 1 で初期化された配列を作成します。

# 3行2列の 1 で初期化された配列を作成
array = np.ones((3, 2))

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[1. 1.]
#  [1. 1.]
#  [1. 1.]]

numpy.full()

numpy.full() は、指定された形状とデータ型を持つ、すべての要素が指定された値で初期化された配列を作成します。

# 3行2列の 5 で初期化された配列を作成
array = np.full((3, 2), 5)

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# [[5. 5.]
#  [5. 5.]
#  [5. 5.]]

リストから空の配列を作成する

# 空のリストを作成
list = []

# リストから空の配列を作成
array = np.array(list)

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# []

スカラー値から空の配列を作成する

# スカラー値
value = 0

# スカラー値から空の配列を作成
array = np.array(value, dtype=np.int32)

# 配列の内容を確認
print(array)

# 出力例:
# 0

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。

numpy.empty()

  • 利点: 最も高速
  • 欠点: 要素が初期化されていない

numpy.zeros()

  • 利点: 要素が 0 で初期化されている
  • 欠点: numpy.empty() よりも遅い

numpy.full()

  • 利点: 要素を任意の値で初期化できる

リストから空の配列を作成する

  • 利点: 柔軟性がある
  • 欠点: 他の方法よりも冗長

スカラー値から空の配列を作成する

  • 利点: 簡単
  • 欠点: 1次元配列しか作成できない



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