NumPy real() 関数の使い方を徹底解説! 複素数部分を取り出すための強力なツール
NumPy の数学関数における numpy.real()
numpy.real() の概要
- 複素数の型を受け取り、実数部分のみを含む新しい配列を返します。
- 入力配列の形状は保持されます。
- 複素数ではない入力に対しては、そのまま値を返します。
使用例
import numpy as np
# 複素数配列
complex_array = np.array([1 + 2j, 3 - 4j, 5 + 6j])
# 実数部分のみを取り出す
real_array = np.real(complex_array)
# 結果:
# array([ 1., 3., 5.])
# 複素数スカラー
complex_scalar = 7 + 8j
# 実数部分のみを取り出す
real_scalar = np.real(complex_scalar)
# 結果:
# 7.0
関連関数
numpy.imag()
: 複素数の虚数部分のみを取り出すnumpy.conj()
: 複素数の共役を取り出す
注意事項
- 入力配列が複素数ではない場合、エラーが発生します。
- 実数部分のみが必要な場合にのみ
numpy.real()
を使用し、必要のない計算は避けてください。
NumPy real() 関数のサンプルコード
配列の要素に real() を適用
import numpy as np
# 複素数配列
arr = np.array([[1 + 2j, 3 - 4j], [5 + 6j, 7 - 8j]])
# 実数部分のみを取り出す
real_arr = np.real(arr)
# 結果:
# array([[ 1., 3.],
# [ 5., 7.]])
条件付きで real() を適用
import numpy as np
# 複素数配列
arr = np.array([[1 + 2j, 3 - 4j], [5 + 6j, 7 - 8j]])
# 条件
is_real = np.imag(arr) == 0
# 条件に合致する要素のみ実数部分を取り出す
real_arr = np.where(is_real, np.real(arr), arr)
# 結果:
# array([[ 1., 3.],
# [ 5., 7.]])
複素数スカラーに real() を適用
import numpy as np
# 複素数スカラー
x = 1 + 2j
# 実数部分のみを取り出す
real_x = np.real(x)
# 結果:
# 1.0
real() を数学関数と組み合わせて使用
import numpy as np
# 複素数配列
arr = np.array([1 + 2j, 3 - 4j, 5 + 6j])
# 実数部分のみを取り出し、絶対値を計算
abs_real_arr = np.abs(np.real(arr))
# 結果:
# array([ 1., 3., 5.])
real() を NumPy 以外のライブラリと組み合わせて使用
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
# 複素数配列
arr = np.array([1 + 2j, 3 - 4j, 5 + 6j])
# 実数部分のみを取り出す
real_arr = np.real(arr)
# 実数部分のみをグラフに表示
plt.plot(real_arr)
plt.show()
NumPy real() 関数の代替方法
スlicing
import numpy as np
# 複素数配列
arr = np.array([1 + 2j, 3 - 4j, 5 + 6j])
# 実数部分のみを取り出す
real_arr = arr.real
# 結果:
# array([ 1., 3., 5.])
np.take()
import numpy as np
# 複素数配列
arr = np.array([1 + 2j, 3 - 4j, 5 + 6j])
# 実数部分のみを取り出す
real_arr = np.take(arr, [0], axis=1)
# 結果:
# array([[ 1.],
# [ 3.],
# [ 5.]])
自作関数
def get_real(arr):
"""
配列の複素数部分を取り出す
Args:
arr: 複素数配列
Returns:
実数部分のみの配列
"""
return arr.real
# 複素数配列
arr = np.array([1 + 2j, 3 - 4j, 5 + 6j])
# 実数部分のみを取り出す
real_arr = get_real(arr)
# 結果:
# array([ 1., 3., 5.])
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。
スlicing は最も簡潔な方法ですが、arr.real
という属性が用意されている必要があるという制限があります。
np.take() は、柔軟性があり、任意の軸に沿って複素数部分を取り出すことができます。
自作関数 は、最も柔軟性がありますが、コード量が増えてしまいます。
その他の代替方法
np.where()
を使用して、条件付きで複素数部分を取り出す- NumPy 以外のライブラリ (例: Pandas) を使用して、複素数部分を取り出す
NumPy の real()
関数は、複素数配列の複素数部分を取り出すための便利な関数です。
しかし、状況によっては他の方法の方が適している場合があります。
上記で紹介した代替方法を参考に、最適な方法を選択してください。
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