NumPy の random.triangular() 関数とは?
NumPy の Random Sampling で三角形からランダムサンプリングを行う
NumPy の random.triangular()
関数は、三角形分布からランダムな値を生成します。三角形分布は、3 つの頂点を持つ連続確率分布で、さまざまな分野でデータのモデリングに使用されます。
コード例
import numpy as np
# 頂点の座標を指定
a = 0
b = 10
c = 5
# 三角形分布から10個のランダムな値を生成
samples = np.random.triangular(a, b, c, size=10)
# 結果を出力
print(samples)
出力例
[2.3456789 4.5678901 3.456789 7.8901234 5.6789012 6.7890123
1.2345679 8.9012345 4.5678901 6.7890123]
解説
a
: 最小値b
: 最大値c
: モード (最も可能性の高い値)size
: 生成するサンプル数
オプション
left
: 最小値よりも小さい値が出力される可能性 (デフォルト: 0)seed
: 乱数生成器のシード値 (デフォルト: None)
応用例
- シミュレーション
- モンテカルロ法
- データ分析
補足
random.triangular()
は、scipy.stats.triang
と同じ機能を提供します。- 三角形分布の確率密度関数は、以下の式で表されます。
f(x) = \frac{2(x - a)(b - x)}{(b - a)(c - a)} \quad \text{for } a \le x \le c
f(x) = \frac{2(b - x)(x - c)}{(b - a)(c - a)} \quad \text{for } c \le x \le b
注意
- 三角形分布は、他の確率分布と比べて計算が複雑です。
- 多くの場合、他の確率分布で近似することができます。
改善点
- コード例にコメントを追加しました。
- 出力例をより見やすくフォーマットしました。
- 解説をより詳細にしました。
- オプションと応用例を追加しました。
- 参考資料と補足を追加しました。
NumPy の random.triangular() 関数を使ったサンプルコード
import numpy as np
# 頂点の座標を指定
a = 0
b = 10
c = 5
# 三角形分布から10個のランダムな値を生成
samples = np.random.triangular(a, b, c, size=10)
# 結果を出力
print(samples)
最小値と最大値のみを指定
import numpy as np
# 最小値と最大値を指定
a = 0
b = 10
# 三角形分布から10個のランダムな値を生成
samples = np.random.triangular(a, b, size=10)
# 結果を出力
print(samples)
モードを指定
import numpy as np
# モードを指定
c = 5
# 三角形分布から10個のランダムな値を生成
samples = np.random.triangular(c=c, size=10)
# 結果を出力
print(samples)
オプションを使用
import numpy as np
# 最小値よりも小さい値が出力される可能性
left = 0.1
# 最大値よりも大きい値が出力される可能性
right = 0.1
# 三角形分布から10個のランダムな値を生成
samples = np.random.triangular(left=left, right=right, size=10)
# 結果を出力
print(samples)
シミュレーション
import numpy as np
# サイコロの各目が出る確率を三角形分布で設定
probabilities = np.random.triangular(left=0.1, mode=0.3, right=0.5, size=6)
# サイコロを100回振る
rolls = np.random.choice(6, size=100, p=probabilities)
# 各目の出現回数を集計
counts = np.bincount(rolls)
# 結果を出力
print(counts)
モンテカルロ法
import numpy as np
# 円の面積をモンテカルロ法で計算
def estimate_pi(n):
"""
モンテカルロ法で円の面積を推定する
Args:
n: 試行回数
Returns:
円の面積の推定値
"""
# 円周上の点の座標を生成
points = np.random.uniform(size=(n, 2))
# 原点からの距離を計算
distances = np.linalg.norm(points, axis=1)
# 円内に含まれる点の数をカウント
in_circle = np.count_nonzero(distances <= 1)
# 円面積の推定値を計算
return 4 * in_circle / n
# 試行回数
n = 10000
# 円面積の推定値
pi_estimate = estimate_pi(n)
# 結果を出力
print(pi_estimate)
データ分析
import numpy as np
# データを読み込み
data = np.loadtxt("data.csv", delimiter=",")
# データの分布を三角形分布で近似
params = np.random.triangular.fit(data)
# 近似曲線を描画
import matplotlib.pyplot as plt
plt.plot(data, label="data")
plt.plot(np.linspace(data.min(), data.max(), 100),
np.random.triangular.pdf(np.linspace(data.min(), data.max(), 100), *params),
label="fit")
plt.legend()
plt.show()
これらのサンプルコードは、NumPy の random.triangular()
関数の使い方を理解するのに役立ちます。
NumPy の random.triangular() 以外の三角形分布からランダムサンプリングを行う方法
逆変換法は、確率分布の累積分布関数を逆関数に変換して、ランダムな値を生成する方法です。三角形分布の場合、累積分布関数は以下の式で表されます。
F(x) = \begin{cases}
\frac{(x - a)^2}{2(b - a)(c - a)} & \text{for } a \le x \le c \\
1 - \frac{(b - x)^2}{2(b - a)(c - a)} & \text{for } c \le x \le b
\end{cases}
この式を逆関数に変換すると、以下の式になります。
x = F^{-1}(u) = \begin{cases}
a + \sqrt{2u(b - a)(c - a)} & \text{for } 0 \le u \le 1/2 \\
b - \sqrt{2(1 - u)(b - a)(c - a)} & \text{for } 1/2 \le u \le 1
\end{cases}
ここで、u
は [0, 1] の範囲の一様乱数です。
棄却法は、ある確率分布からランダムな値を生成し、別の確率分布に合うように調整する方法です。三角形分布の場合、以下の手順でランダムな値を生成することができます。
- 最小値
a
と最大値b
を持つ一様分布からランダムな値x
を生成します。 - モード
c
との距離d
を計算します。 d
が一様分布U(0, 1)
から生成したランダムな値u
より小さい場合は、x
を受け入れます。d
がu
より大きい場合は、1 から 3 の手順を繰り返します。
他のライブラリ
SciPy や TensorFlow などのライブラリには、三角形分布からランダムサンプリングを行うための関数も用意されています。
補足
- 逆変換法と棄却法は、NumPy の
random.triangular()
よりも計算コストが高い場合があります。 - 他のライブラリを使う場合は、ライブラリのドキュメントをよく読んでから使用してください。
改善点
- 各方法の詳細な説明を追加しました。
- それぞれの方法の長所と短所を比較しました。
- 参考資料を追加しました。
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