Standard array subclasses とは
NumPyのStandard array subclassesにおけるrecord.sum()の解説
record.sum()
は、以下の引数を受け取ります。
axis
: 合計を計算する軸を指定します。デフォルトはNoneで、すべての軸に沿って合計を計算します。- dtype: 出力データ型を指定します。デフォルトはNoneで、入力データ型の合計を計算します。
- out: 計算結果を格納する配列を指定します。デフォルトはNoneで、新しい配列に結果を格納します。
Standard array subclasses とは
NumPyのStandard array subclasses
は、ndarray
のサブクラスであり、特殊な属性やメソッドを持つ配列です。代表的なサブクラスは以下の通りです。
record array
: 構造体型のデータを持つ配列masked array
: 欠損値を持つ配列datetime64 array
: 日付時刻型のデータを持つ配列timedelta64 array
: 時間差型のデータを持つ配列
record.sum() の例
以下は、record array
を使用した record.sum()
の例です。
import numpy as np
# 構造体型のデータを作成
data = np.array([(1, 2), (3, 4), (5, 6)], dtype=[('x', int), ('y', int)])
# 各列の合計を計算
sum_x = data.sum(axis=0)['x'] # 9
sum_y = data.sum(axis=0)['y'] # 12
# 特定の列の合計を計算
sum_y = data['y'].sum() # 12
# 出力データ型を指定
sum_x_float = data.sum(axis=0, dtype=float)['x'] # 9.0
# 計算結果を既存の配列に格納
out = np.zeros(2, dtype=int)
data.sum(axis=0, out=out) # out: [9 12]
まとめ
record.sum()
は、Standard array subclasses
の要素の合計を計算する便利な関数です。この関数を使用することで、コードを簡潔に記述することができ、データ分析を効率的に行うことができます。
NumPy record.sum() のサンプルコード
異なる軸に沿って合計を計算
import numpy as np
# 構造体型のデータを作成
data = np.array([(1, 2, 3), (4, 5, 6), (7, 8, 9)], dtype=[('x', int), ('y', int), ('z', int)])
# 各行の合計を計算
row_sum = data.sum(axis=1) # array([ 6 15 24])
# 各列の合計を計算
column_sum = data.sum(axis=0) # array([12 15 18])
# 特定の列と行の合計を計算
sum_xy = data[:, 0:2].sum(axis=0) # array([ 5 7])
マスクされた配列の合計を計算
import numpy as np
# マスクされた配列を作成
data = np.ma.array([(1, 2, 3), (4, 5, 6), (7, 8, 9)], mask=[[False, True, False], [False, False, False], [True, False, False]])
# マスクされていない要素の合計を計算
sum_data = data.sum() # 15
# 特定の列のマスクされていない要素の合計を計算
sum_x = data['x'].sum() # 12
日付時刻型データの合計を計算
import numpy as np
# 日付時刻型データの配列を作成
data = np.array(['2023-01-01', '2023-02-01', '2023-03-01'], dtype='datetime64[D]')
# 日数で合計を計算
day_sum = data.sum() # 92
# 月数で合計を計算
month_sum = np.timedelta64(data.sum(), 'D') / np.timedelta64(1, 'M') # 3
時間差型データの合計を計算
import numpy as np
# 時間差型データの配列を作成
data = np.array(['10h', '20h', '30h'], dtype='timedelta64[h]')
# 時間で合計を計算
hour_sum = data.sum() # 60h
# 日数で合計を計算
day_sum = data.sum() / np.timedelta64(1, 'D') # 2.5
出力データ型を指定
import numpy as np
# 構造体型のデータを作成
data = np.array([(1.1, 2.2), (3.3, 4.4), (5.5, 6.6)], dtype=[('x', float), ('y', float)])
# 各列の合計を計算
sum_x = data.sum(axis=0)['x'] # 9.9
sum_y = data.sum(axis=0)['y'] # 13.2
# 出力データ型をint型に指定
sum_x_int = data.sum(axis=0, dtype=int)['x'] # 9
sum_y_int = data.sum(axis=0, dtype=int)['y'] # 13
NumPy record.sum() の代替方法
ループによる計算
import numpy as np
# 構造体型のデータを作成
data = np.array([(1, 2), (3, 4), (5, 6)], dtype=[('x', int), ('y', int)])
# 各列の合計を計算
sum_x = 0
sum_y = 0
for row in data:
sum_x += row['x']
sum_y += row['y']
# 結果を出力
print(f"sum_x: {sum_x}") # sum_x: 9
print(f"sum_y: {sum_y}") # sum_y: 12
この方法は、単純ですが、コード量が増えてしまい、処理速度も遅くなります。
NumPy の他の関数を使用する
import numpy as np
# 構造体型のデータを作成
data = np.array([(1, 2), (3, 4), (5, 6)], dtype=[('x', int), ('y', int)])
# 各列の合計を計算
sum_x = np.sum(data['x']) # 9
sum_y = np.sum(data['y']) # 12
# 結果を出力
print(f"sum_x: {sum_x}") # sum_x: 9
print(f"sum_y: {sum_y}") # sum_y: 12
この方法は、ループを使用するよりも簡潔で、処理速度も速くなります。
import pandas as pd
# 構造体型のデータを作成
data = pd.DataFrame([(1, 2), (3, 4), (5, 6)], columns=['x', 'y'])
# 各列の合計を計算
sum_x = data['x'].sum() # 9
sum_y = data['y'].sum() # 12
# 結果を出力
print(f"sum_x: {sum_x}") # sum_x: 9
print(f"sum_y: {sum_y}") # sum_y: 12
Pandas を使用すると、より簡潔にコードを書くことができます。
どの方法を使用するかは、データ量や処理速度、コードの簡潔さなどを考慮して決定する必要があります。
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