PDOStatement::nextRowset以外の方法

2024-04-02

PDOStatement::nextRowset 解説

PDOStatement::nextRowset は、複数の結果セットを返す SQL クエリを実行する際に、次の結果セットに移動するためのメソッドです。これは、ストアドプロシージャなど、複数の結果セットを返すことができるデータベース操作で特に役立ちます。

仕組み

PDOStatement::nextRowset を呼び出すと、現在の結果セットを処理し、次の結果セットが存在するかどうかを確認します。次の結果セットが存在する場合は、その結果セットの最初の行にカーソルを移動します。次の結果セットが存在しない場合は、FALSE を返します。

<?php

$pdo = new PDO('mysql:host=localhost;dbname=test', 'root', '');

$sql = "CALL my_procedure();";

$stmt = $pdo->query($sql);

// 最初の結果セットを取得
$rows1 = $stmt->fetchAll();

// 次の結果セットに移動
$stmt->nextRowset();

// 2番目の結果セットを取得
$rows2 = $stmt->fetchAll();

// ...

?>

上記の例では、my_procedure というストアドプロシージャが呼び出され、2つの結果セットが返されます。最初の結果セットは $rows1 に格納され、2番目の結果セットは $rows2 に格納されます。

注意点

  • PDOStatement::nextRowset は、すべての PDO ドライバーでサポートされているわけではありません。使用前に、使用しているドライバーが PDOStatement::nextRowset をサポートしているかどうかを確認してください。
  • PDOStatement::nextRowset を呼び出す前に、現在の結果セットを処理し終えている必要があります。処理が完了していない状態で PDOStatement::nextRowset を呼び出すと、予期しない動作が発生する可能性があります。
  • PDOStatement::nextRowset は、複雑な操作です。使用前に、上記の注意点や参考資料をよく理解することをおすすめします。
  • 複数の結果セットを処理する必要がある場合は、PDOStatement::nextRowset 以外にも、PDO::FETCH_ASSOCPDO::FETCH_NUM などのフェッチモードを使用する方法もあります。


PDOStatement::nextRowset サンプルコード

複数の結果セットを返すストアドプロシージャ

<?php

$pdo = new PDO('mysql:host=localhost;dbname=test', 'root', '');

$sql = "CALL my_procedure();";

$stmt = $pdo->query($sql);

// 最初の結果セットを取得
while ($row = $stmt->fetch()) {
  // ...
}

// 次の結果セットに移動
$stmt->nextRowset();

// 2番目の結果セットを取得
while ($row = $stmt->fetch()) {
  // ...
}

?>

結果セットの種類を判定する

<?php

$pdo = new PDO('mysql:host=localhost;dbname=test', 'root', '');

$sql = "SELECT * FROM users;
CALL my_procedure();";

$stmt = $pdo->query($sql);

do {
  // 結果セットの種類を取得
  $resultSetType = $stmt->fetchColumn(PDO::FETCH_COLUMN_TYPE, 0);

  switch ($resultSetType) {
    case PDO::FETCH_ASSOC:
      // 結果セットが連想配列の場合
      while ($row = $stmt->fetch()) {
        // ...
      }
      break;
    case PDO::FETCH_NUM:
      // 結果セットが数値配列の場合
      while ($row = $stmt->fetch()) {
        // ...
      }
      break;
    default:
      // その他の場合
      // ...
  }

  // 次の結果セットに移動
} while ($stmt->nextRowset());

?>

この例では、SELECT クエリとストアドプロシージャが1つのクエリとして実行されます。fetchColumn メソッドを使用して、結果セットの種類を判定し、結果セットの種類に応じて処理を分岐します。

エラー処理

<?php

$pdo = new PDO('mysql:host=localhost;dbname=test', 'root', '');

$sql = "CALL my_procedure();";

try {
  $stmt = $pdo->query($sql);

  // 最初の結果セットを取得
  while ($row = $stmt->fetch()) {
    // ...
  }

  // 次の結果セットに移動
  $stmt->nextRowset();

  // 2番目の結果セットを取得
  while ($row = $stmt->fetch()) {
    // ...
  }
} catch (PDOException $e) {
  // エラー処理
  echo $e->getMessage();
}

?>

この例では、try-catch ブロックを使用して、PDOStatement::nextRowset メソッド実行時のエラーを処理します。

上記のサンプルコードはあくまでも参考です。実際のコードは、要件に合わせて変更する必要があります。



PDOStatement::nextRowset 以外の方法

複数のクエリを実行する

<?php

$pdo = new PDO('mysql:host=localhost;dbname=test', 'root', '');

// 最初の結果セットを取得
$stmt1 = $pdo->query('SELECT * FROM users;');
$rows1 = $stmt1->fetchAll();

// 2番目の結果セットを取得
$stmt2 = $pdo->query('CALL my_procedure();');
$rows2 = $stmt2->fetchAll();

// ...

?>

この方法は、最もシンプルですが、複数のクエリを実行する必要があるため、処理が重くなります。

PDO::FETCH_BOTH を使用する

<?php

$pdo = new PDO('mysql:host=localhost;dbname=test', 'root', '');

$sql = "SELECT * FROM users;
CALL my_procedure();";

$stmt = $pdo->query($sql);

$stmt->setFetchMode(PDO::FETCH_BOTH);

while ($row = $stmt->fetch()) {
  // 結果セットの種類を判定
  if ($row[0] === NULL) {
    // 2番目の結果セット
    // ...
  } else {
    // 最初の結果セット
    // ...
  }
}

?>

この方法は、PDO::FETCH_BOTH フェッチモードを使用することで、1つのループで複数の結果セットを処理することができます。ただし、結果セットの種類を判定する処理が必要になります。

PDO::FETCH_OBJ を使用する

<?php

$pdo = new PDO('mysql:host=localhost;dbname=test', 'root', '');

$sql = "SELECT * FROM users;
CALL my_procedure();";

$stmt = $pdo->query($sql);

$stmt->setFetchMode(PDO::FETCH_OBJ);

while ($row = $stmt->fetch()) {
  // 結果セットの種類を判定
  if ($row->id === NULL) {
    // 2番目の結果セット
    // ...
  } else {
    // 最初の結果セット
    // ...
  }
}

?>

この方法は、PDO::FETCH_OBJ フェッチモードを使用することで、オブジェクトとして結果セットを取得することができます。オブジェクトのプロパティ名を使用して、結果セットの種類を判定することができます。

自作のクラスを使用する

<?php

class ResultSet {

  private $pdo;
  private $stmt;
  private $resultSetType;

  public function __construct(PDO $pdo, PDOStatement $stmt) {
    $this->pdo = $pdo;
    $this->stmt = $stmt;
    $this->resultSetType = $stmt->fetchColumn(PDO::FETCH_COLUMN_TYPE, 0);
  }

  public function fetch() {
    switch ($this->resultSetType) {
      case PDO::FETCH_ASSOC:
        return $this->stmt->fetch();
      case PDO::FETCH_NUM:
        return $this->stmt->fetch();
      default:
        return null;
    }
  }

  public function nextRowset() {
    if ($this->stmt->nextRowset()) {
      $this->resultSetType = $this->stmt->fetchColumn(PDO::FETCH_COLUMN_TYPE, 0);
      return true;
    } else {
      return false;
    }
  }

}

?>

この方法は、自作のクラスを使用して、複数の結果セットを処理することができます。

上記の方法はあくまでも参考です。実際のコードは、要件に合わせて変更する必要があります。

PDOStatement::nextRowset は、複数の結果セットを処理する便利なメソッドですが、いくつかの制限があります。上記の他の方法を理解することで、より柔軟に複数の結果セットを処理することができます。




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