PyTorchのONNXにおけるtorch.onnx.OnnxRegistryの詳細解説

2024-04-02

PyTorchのONNXにおけるtorch.onnx.OnnxRegistryの詳細解説

概要

  • torch.onnx.OnnxRegistryは、PyTorch演算とONNXオペレータ間のマッピングを管理するレジストリです。
  • 登録されたマッピングは、**PyTorchモデルをONNX形式に変換する際に、対応するONNXオペレータを選択するために使用されます。
  • デフォルトでは、PyTorchの主要な演算はONNXオペレータにマッピングされています。
  • ユーザーは、カスタム演算を登録したり、既存のマッピングをカスタマイズしたりすることができます。

機能

  • 演算の登録: torch.onnx.register_custom_opを使用して、PyTorch演算とONNXオペレータ間のマッピングを登録できます。
  • マッピングの取得: torch.onnx.get_onnx_op_schemaを使用して、特定のPyTorch演算に対応するONNXオペレータのスキーマを取得できます。
  • マッピングの変更: torch.onnx.unregister_custom_opを使用して、登録済みのカスタム演算のマッピングを削除できます。

利点

  • ONNX変換の柔軟性を向上: カスタム演算を登録することで、PyTorchモデルをONNX形式に変換する際に、より多くの選択肢を得ることができます。
  • ONNXモデルの互換性を向上: マッピングをカスタマイズすることで、特定のフレームワークや環境で動作するようにONNXモデルを調整することができます。

使用例

  1. カスタム演算の登録
@torch.onnx.register_custom_op
def my_custom_op(input1, input2):
  ...

# モデルのONNX変換
torch.onnx.export(model, ..., opset_version=13)
  1. マッピングの取得
op_schema = torch.onnx.get_onnx_op_schema('aten::add')
  1. マッピングの変更
@torch.onnx.unregister_custom_op('my_custom_op')

# モデルのONNX変換
torch.onnx.export(model, ..., opset_version=13)

補足

  • torch.onnx.OnnxRegistryは、PyTorch 1.8以降で利用可能です。

関連用語

  • ONNX: Open Neural Network Exchange
  • PyTorch: Pythonの深層学習ライブラリ
  • オペレータ: 演算の実装
  • 上記の説明は、torch.onnx.OnnxRegistryの基本的な機能のみを解説しています。
  • より詳細な情報は、上記の参考資料を参照してください。

torch.onnx.OnnxRegistryに関する質問があれば、遠慮なく聞いてください。



PyTorchのONNXにおけるtorch.onnx.OnnxRegistryのサンプルコード

@torch.onnx.register_custom_op
def my_custom_op(input1, input2):
  # カスタム演算の実装
  ...

# モデルのONNX変換
torch.onnx.export(model, ..., opset_version=13)

マッピングの取得

op_schema = torch.onnx.get_onnx_op_schema('aten::add')

# オペレータのスキーマ情報を出力
print(op_schema)

マッピングの変更

@torch.onnx.unregister_custom_op('my_custom_op')

# モデルのONNX変換
torch.onnx.export(model, ..., opset_version=13)

torch.onnx.OnnxRegistryに関する質問があれば、遠慮なく聞いてください。



PyTorchモデルをONNX形式に変換する他の方法

torch.onnx.export関数は、PyTorchモデルをONNX形式に変換するための最も一般的な方法です。

torch.onnx.export(model, ..., opset_version=13)

torch.jit.traceを使用して、PyTorchモデルのトレースを行い、ONNX形式に変換することができます。

traced_model = torch.jit.trace(model, ...)
torch.onnx.export(traced_model, ..., opset_version=13)

ONNX Runtimeを使用して、PyTorchモデルをONNX形式に変換することができます。

onnxruntime.InferenceSession("model.onnx")

各方法の比較

方法利点欠点
torch.onnx.exportシンプルで使いやすいすべてのPyTorchモデルに対応しているわけではない
torch.jit.traceより効率的なONNXモデルを生成できるモデルのトレースが難しい場合がある
ONNX Runtimeさまざまなプラットフォームで実行できるONNX形式の知識が必要
onnxml多くのPyTorchモデルに対応している古いバージョンのPyTorchしかサポートしていない
NetronONNXモデルを可視化できるモデルの編集はできない

どの方法を選択するかは、以下の要素を考慮する必要があります:

  • モデルの複雑性
  • 必要なONNXモデルの効率
  • 使用するプラットフォーム

PyTorchモデルをONNX形式に変換する方法について、質問があれば遠慮なく聞いてください。




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