Qt GUI で QDoubleValidator::top を使って入力値を検証する方法
Qt GUI の QDoubleValidator::top について
概要
- 機能: 入力値の上限を設定
- 引数:
top
: 上限となる浮動小数点数
- 戻り値: なし
- 使用例:
// 上限を 100.0 に設定
QDoubleValidator validator(0.0, 100.0);
// 入力値が 100.0 以下であれば有効
validator.validate("50.0") == QValidator::Acceptable;
// 入力値が 100.0 を超えると無効
validator.validate("120.0") == QValidator::Invalid;
詳細
- 引数 top は、入力値の上限となる浮動小数点数です。
- QDoubleValidator::top は、
setTop()
メソッドと同等の機能を提供します。 top
の値は、bottom()
メソッドで設定された下限よりも大きい必要があります。top
の値が変更されると、topChanged()
シグナルが送信されます。
補足
- QDoubleValidator は、様々なオプションを提供しています。詳細は Qt ドキュメントを参照してください。
- QDoubleValidator は、数値入力だけでなく、科学表記や指数表記なども検証できます。
- QDoubleValidator は、スピンボックスやラインエディットなどの Qt ウィジェットと組み合わせて使用できます。
例
- ユーザー入力を受け取って、その値が指定された範囲内かどうかを検証するプログラム
- 数値を入力して計算を行うプログラム
QDoubleValidator::top は、Qt GUI でユーザー入力された浮動小数点数の上限を設定するために使用されます。この関数を使うことで、入力値の妥当性を検証し、プログラムの安定性を向上させることができます。
QDoubleValidator::top サンプルコード
// 上限を 100.0、下限を 0.0 に設定
QDoubleValidator validator(0.0, 100.0);
// 入力値が 0.0 から 100.0 の範囲であれば有効
validator.validate("50.0") == QValidator::Acceptable;
// 入力値が 0.0 より小さいと無効
validator.validate("-10.0") == QValidator::Invalid;
// 入力値が 100.0 より大きいと無効
validator.validate("120.0") == QValidator::Invalid;
スピンボックスと組み合わせて使用する
QSpinBox spinBox;
// スピンボックスにバリデーションを設定
spinBox.setValidator(&validator);
// スピンボックスの最大値を設定
spinBox.setMaximum(100);
// スピンボックスの最小値を設定
spinBox.setMinimum(0);
// スピンボックスに初期値を設定
spinBox.setValue(50);
spinBox.show();
ラインエディットと組み合わせて使用する
QLineEdit lineEdit;
// ラインエディットにバリデーションを設定
lineEdit.setValidator(&validator);
// ラインエディットに初期値を設定
lineEdit.setText("50.0");
lineEdit.show();
topChanged() シグナルを使用する
void onTopChanged(double top) {
// 上限が変更された時の処理
qDebug() << "Top value changed to" << top;
}
QDoubleValidator validator;
// topChanged() シグナルに接続
QObject::connect(&validator, &QDoubleValidator::topChanged, this, &onTopChanged);
// 上限を設定
validator.setTop(100.0);
// 上限を変更
validator.setTop(200.0);
QDoubleValidator::top は、Qt GUI でユーザー入力された浮動小数点数の上限を設定するために使用されます。この関数を使うことで、入力値の妥当性を検証し、プログラムの安定性を向上させることができます。
上記は、QDoubleValidator::top の使い方を理解するためのサンプルコードです。これらのサンプルコードを参考に、実際のプログラムで QDoubleValidator::top を使用してみてください。
QDoubleValidator::top 以外の方法
QRegExpValidator を使用する
QRegExpValidator は、正規表現を使用して入力値を検証するクラスです。正規表現を使用して、入力値が特定のパターンに合致するかどうかを検証できます。
// 浮動小数点数の正規表現
QRegExp regExp("^[0-9]+(\\.[0-9]+)?$");
// 正規表現バリデーションを設定
QRegExpValidator validator(regExp);
// 入力値が浮動小数点数であれば有効
validator.validate("50.0") == QValidator::Acceptable;
// 入力値が浮動小数点数ではないと無効
validator.validate("abc") == QValidator::Invalid;
自身の検証関数を作成する
QValidator クラスを継承して、独自の検証関数を作成することもできます。
class MyValidator : public QValidator {
Q_OBJECT
public:
MyValidator(QObject *parent = nullptr) : QValidator(parent) {}
virtual State validate(QString &input, int &pos) const override {
// 独自の検証処理
if (input.isEmpty()) {
return Invalid;
}
double value = input.toDouble();
if (value < 0.0 || value > 100.0) {
return Invalid;
}
return Acceptable;
}
};
// 自身の検証関数を使用してバリデーションを設定
MyValidator validator;
// 入力値が 0.0 から 100.0 の範囲であれば有効
validator.validate("50.0") == QValidator::Acceptable;
// 入力値が 0.0 より小さいと無効
validator.validate("-10.0") == QValidator::Invalid;
// 入力値が 100.0 より大きいと無効
validator.validate("120.0") == QValidator::Invalid;
QInputDialog を使用する
QInputDialog は、ユーザーにダイアログを表示して入力を受け取るクラスです。QInputDialog を使用して、ユーザーに浮動小数点数の入力を促し、入力値を検証することができます。
// 浮動小数点数の入力ダイアログを表示
bool ok;
double value = QInputDialog::getDouble(nullptr, "タイトル", "ラベル", 0.0, 0.0, 100.0, 1, &ok);
if (ok) {
// 入力値が有効であれば処理
qDebug() << "入力値:" << value;
} else {
// 入力値が無効であれば処理
qDebug() << "キャンセルされました";
}
QDoubleValidator::top 以外にも、Qt GUI でユーザー入力された浮動小数点数を検証するには、様々な方法があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。
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