Qt WidgetsにおけるQHeaderView::ResizeModeの概要
Qt WidgetsにおけるQHeaderView::ResizeModeの概要
利用可能な値
QHeaderView::ResizeModeには以下の4つの値があります。
- Interactive (インタラクティブ): ユーザーはマウスを使って列の幅を手動で調整できます。
- Fixed (固定): 列幅は固定され、ユーザーによる変更はできません。
- ResizeToContents (内容に合わせて調整): 列幅は、その列内のコンテンツのサイズに合わせて自動的に調整されます。
- Stretch (ストレッチ): 利用可能なスペースに合わせて列幅が均等にストレッチされます。
各モードの詳細
- Interactive
このモードでは、ユーザーはマウスを使って列の幅を自由に調整できます。列の境界線をドラッグすることで、列幅を広げたり狭めたりすることができます。
- Fixed
このモードでは、列幅は固定され、ユーザーによる変更はできません。列幅はコードで設定する必要があります。
- ResizeToContents
このモードでは、列幅は、その列内のコンテンツのサイズに合わせて自動的に調整されます。コンテンツが長くなれば列幅が広がり、短くなれば列幅が狭くなります。
- Stretch
このモードでは、利用可能なスペースに合わせて列幅が均等にストレッチされます。他の列のサイズに関わらず、すべての列が同じ幅になります。
使い分け
どのモードを使用するかは、ヘッダービューの目的と要件によって異なります。
- ユーザーが列幅を自由に調整できるようにしたい場合は、Interactiveモードを使用します。
- 列幅を固定したい場合は、Fixedモードを使用します。
- 列幅をコンテンツに合わせて自動的に調整したい場合は、ResizeToContentsモードを使用します。
- 利用可能なスペースに合わせて列幅を均等にストレッチしたい場合は、Stretchモードを使用します。
例
// ヘッダービューを作成
QHeaderView *headerView = new QHeaderView(Qt::Horizontal);
// 列のサイズ変更モードを設定
headerView->setResizeMode(QHeaderView::ResizeToContents);
// テーブルビューにヘッダービューを設定
QTableView *tableView = new QTableView;
tableView->setHeaderView(headerView);
// テーブルビューにデータを設定
// ...
// ウィンドウを表示
QWidget window;
window.show();
この例では、QHeaderView
オブジェクトを作成し、ResizeToContents
モードを設定しています。この設定により、テーブルビューの各列は、その列内のコンテンツのサイズに合わせて自動的に調整されます。
QHeaderView::ResizeModeは、Qt Widgetsフレームワークにおけるヘッダービューの列のサイズ変更動作を制御する列挙型です。このenumは、ヘッダービュー内の各列をどのようにサイズ変更するかを決定するために使用されます。
利用可能なモードは4つあり、それぞれ異なる動作をします。どのモードを使用するかは、ヘッダービューの目的と要件によって異なります。
QHeaderView::ResizeMode を使用したサンプルコード
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ヘッダービューを作成
QHeaderView *headerView = new QHeaderView(Qt::Horizontal);
// 列のサイズ変更モードを設定
// Interactive
headerView->setResizeMode(QHeaderView::Interactive);
// 固定された列幅を設定
// Fixed
// headerView->setResizeMode(QHeaderView::Fixed);
// headerView->setSectionResizeMode(0, QHeaderView::Fixed);
// headerView->setSectionWidth(0, 100);
// 内容に合わせて列幅を調整
// ResizeToContents
// headerView->setResizeMode(QHeaderView::ResizeToContents);
// 利用可能なスペースに合わせて列幅を均等にストレッチ
// Stretch
// headerView->setResizeMode(QHeaderView::Stretch);
// テーブルビューにヘッダービューを設定
QTableView *tableView = new QTableView;
tableView->setHeaderView(headerView);
// テーブルビューにデータを設定
QStringList headers = {"Name", "Age", "City"};
QStandardItemModel *model = new QStandardItemModel(0, headers.size());
model->setHorizontalHeaderLabels(headers);
for (int i = 0; i < 10; ++i) {
QList<QStandardItem *> items;
items << new QStandardItem(QString("Name %1").arg(i))
<< new QStandardItem(QString::number(i))
<< new QStandardItem(QString("City %1").arg(i));
model->appendRow(items);
}
tableView->setModel(model);
// ウィンドウを表示
QWidget window;
window.setCentralWidget(tableView);
window.show();
return app.exec();
}
このコードを実行すると、以下のようになります。
- Interactive: ユーザーはマウスを使って列幅を自由に調整できます。
QHeaderView::ResizeMode 以外の方法
列幅を手動で設定する
QHeaderView::setSectionWidth()
メソッドを使用して、個々の列の幅を手動で設定できます。
headerView->setSectionWidth(0, 100); // 最初の列の幅を100ピクセルに設定
列幅の最小値と最大値を設定する
QHeaderView::setMinimumSectionWidth()
メソッドと QHeaderView::setMaximumSectionWidth()
メソッドを使用して、列幅の最小値と最大値を設定できます。
headerView->setMinimumSectionWidth(50); // 最小列幅を50ピクセルに設定
headerView->setMaximumSectionWidth(200); // 最大列幅を200ピクセルに設定
列幅のポリシーを設定する
QHeaderView::setSectionResizeMode()
メソッドを使用して、個々の列の幅のポリシーを設定できます。
headerView->setSectionResizeMode(0, QHeaderView::ResizeToContents); // 最初の列の幅をコンテンツに合わせて調整
headerView->setSectionResizeMode(1, QHeaderView::Stretch); // 2番目の列をストレッチ
その他の方法
QHeaderView::setDefaultSectionSize()
メソッドを使用して、すべての列のデフォルト幅を設定できます。QHeaderView::sizeHintForColumn()
メソッドを使用して、列の推奨幅を取得できます。QHeaderView::sectionResized()
シグナルを使用して、列幅が変更されたときに通知を受け取ることができます。
QHeaderView::ResizeMode以外にも、ヘッダービューの列のサイズ変更動作を制御する方法はいくつかあります。これらの方法を組み合わせて、要件に合った動作を実現することができます。
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