Qt Widgets: QLineEdit::keyReleaseEvent() 完全ガイド
Qt Widgets: QLineEdit::keyReleaseEvent() 解説
QLineEdit::keyReleaseEvent()
は、Qt Widgets モジュールにおける QLineEdit
クラスの仮想関数です。この関数は、ユーザーがキーを離したときに呼び出され、入力された文字列の処理や、その他の動作の実装に使用できます。
イベント処理の流れ
- ユーザーがキーを離す。
QLineEdit
ウィジェットにkeyReleaseEvent()
イベントが送信される。- ウィジェットはイベントを受け取り、処理を行う。
- イベント処理が完了する。
イベントハンドラの役割
keyReleaseEvent()
イベントハンドラは、以下の役割を担います。
- 入力された文字列を取得する
- 入力された文字列に基づいて、ウィジェットの動作を制御する
- 必要に応じて、他のウィジェットにイベントを伝達する
イベントハンドラの例
void QLineEdit::keyReleaseEvent(QKeyEvent *event)
{
// イベントの種類を取得
Qt::Key key = event->key();
// 特定のキーが離された場合の処理
switch (key) {
case Qt::Key_Enter:
// Enterキーが離された時の処理
break;
case Qt::Key_Escape:
// Escキーが離された時の処理
break;
default:
// その他のキーが離された時の処理
break;
}
// イベント処理を基底クラスに伝達
QLineEdit::keyReleaseEvent(event);
}
補足
QKeyEvent
クラスは、キーイベントに関する情報を提供します。event->key()
メソッドは、押されたキーの種類を取得します。QLineEdit::keyPressEvent()
イベントハンドラは、キーが押されたときに呼び出されます。QLineEdit::text()
メソッドは、現在の入力文字列を取得します。QLineEdit::setText()
メソッドは、入力文字列を設定します。
その他の質問
QLineEdit
クラスのその他のイベントハンドラについて知りたい- 特定のキー入力に対して、独自の処理を実装したい
これらの質問については、Qt ドキュメントやチュートリアルを参照することをおすすめします。
Qt Widgets: QLineEdit::keyReleaseEvent() サンプルコード集
入力された文字列をすべて大文字に変換する
void QLineEdit::keyReleaseEvent(QKeyEvent *event)
{
// イベントの種類を取得
Qt::Key key = event->key();
// Enterキーが離された場合
if (key == Qt::Key_Enter) {
// 入力文字列を取得
QString text = this->text();
// 入力文字列をすべて大文字に変換
text = text.toUpper();
// 変換結果を設定
this->setText(text);
}
// イベント処理を基底クラスに伝達
QLineEdit::keyReleaseEvent(event);
}
特定の文字列が入力されたら、メッセージを表示する
void QLineEdit::keyReleaseEvent(QKeyEvent *event)
{
// イベントの種類を取得
Qt::Key key = event->key();
// 入力された文字列を取得
QString text = this->text();
// 特定の文字列が入力された場合
if (text == "hello") {
// メッセージを表示
QMessageBox::information(this, "メッセージ", "Hello, world!");
}
// イベント処理を基底クラスに伝達
QLineEdit::keyReleaseEvent(event);
}
入力された文字列をリアルタイムで検証する
void QLineEdit::keyReleaseEvent(QKeyEvent *event)
{
// イベントの種類を取得
Qt::Key key = event->key();
// 入力された文字列を取得
QString text = this->text();
// 入力文字列が有効かどうか検証
bool valid = isValidInput(text);
// 入力文字列が有効な場合
if (valid) {
// ウィジェットの背景色を緑色に変更
this->setStyleSheet("background-color: green");
} else {
// ウィジェットの背景色を赤色に変更
this->setStyleSheet("background-color: red");
}
// イベント処理を基底クラスに伝達
QLineEdit::keyReleaseEvent(event);
}
// 入力文字列の検証を行う関数
bool isValidInput(const QString &text)
{
// ここに、入力文字列の検証処理を記述
return true;
}
入力補完機能を実装する
void QLineEdit::keyReleaseEvent(QKeyEvent *event)
{
// イベントの種類を取得
Qt::Key key = event->key();
// 入力された文字列を取得
QString text = this->text();
// 入力補完候補を取得
QStringList completions = getCompletions(text);
// 入力補完候補を表示
if (completions.size() > 0) {
// ここに、入力補完候補を表示する処理を記述
}
// イベント処理を基底クラスに伝達
QLineEdit::keyReleaseEvent(event);
}
// 入力補完候補を取得する関数
QStringList getCompletions(const QString &text)
{
// ここに、入力補完候補を取得する処理を記述
return QStringList();
}
アンドゥ・リドゥ機能を実装する
void QLineEdit::keyReleaseEvent(QKeyEvent *event)
{
// イベントの種類を取得
Qt::Key key = event->key();
// 入力された文字列を取得
QString text = this->text();
// アンドゥ・リドゥスタックに現在の状態を保存
m_undoStack->push(text);
// イベント処理を基底クラスに伝達
QLineEdit::keyReleaseEvent(event);
}
// アンドゥを実行する
void undo()
{
// アンドゥスタックから前回の状態を取り出す
QString text = m_undoStack->pop();
// 入力文字列を前回の状態に戻す
this->setText(text);
}
// リドゥを実行する
void redo()
{
// リドゥスタックから次回の状態を取り出す
QString text = m_undoStack->pop();
// 入力文字列を次回の状態に戻す
this->setText(text);
}
これらのサンプルコードは、あくまでも参考として利用してください。実際の用途に合わせて、コードを修正
Qt Widgets: QLineEdit::keyReleaseEvent() 以外の方法
QValidator
クラスは、入力された文字列の妥当性を検証するためのクラスです。QLineEdit
クラスに QValidator
オブジェクトを設定することで、ユーザーが入力できる文字列を制限することができます。
// 数字のみ入力可能にするバリデータ
QIntValidator *validator = new QIntValidator(this);
// バリデータをLineEditに設定
lineEdit->setValidator(validator);
QRegExpValidator
クラスは、正規表現を使用して入力された文字列の妥当性を検証するためのクラスです。
// メールアドレスのみ入力可能にするバリデータ
QRegExpValidator *validator = new QRegExpValidator(QRegExp("[a-zA-Z0-9_.+-]+@[a-zA-Z0-9-]+\.[a-zA-Z0-9-.]+"), this);
// バリデータをLineEditに設定
lineEdit->setValidator(validator);
inputMask
プロパティを使用して、入力できる文字列のフォーマットを指定することができます。
// 電話番号のみ入力可能にする
lineEdit->setInputMask("(###) ###-####");
signals
& slots
を使用して、QLineEdit
クラスのイベントを他のウィジェットに伝達することができます。
// LineEditでEnterキーが押されたら、別のウィジェットの関数を呼び出す
void QLineEdit::on_lineEdit_returnPressed()
{
// 別のウィジェットの関数を呼び出す
emit otherWidget->doSomething();
}
// 別のウィジェットの関数
void OtherWidget::doSomething()
{
// ここに、処理を記述
}
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に合わせて、最適な方法を選択してください。
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