ベベル結合とマイター結合の違いを徹底解説!QPainterPathStroker::setJoinStyle()で角の形状を変更しよう

2024-04-02

Qt GUIにおけるQPainterPathStroker::setMiterLimit()の詳細解説

マイター制限とは?

マイター制限は、マイター結合と呼ばれる角の結合方法で使用される制限値です。マイター結合は、2つの線の交点から鋭い角を生成する結合方法です。しかし、角が鋭すぎると、見た目が悪くなったり、ピクセル化が目立ったりする可能性があります。

マイター制限を設定することで、角が鋭くなりすぎないようにすることができます。マイター制限は、線の幅の単位で設定されます。例えば、マイター制限を10に設定すると、角の鋭さは線の幅の10倍までになります。

setMiterLimit()関数の詳細

QPainterPathStroker::setMiterLimit()関数は、以下の引数を受け取ります。

  • miterLimit: マイター制限の値

この関数は、void型を返します。

使用例

// パスストローカーを作成
QPainterPathStroker stroker;

// マイター制限を設定
stroker.setMiterLimit(10.0);

// パスを描画
QPainter painter(this);
painter.setPen(stroker.createStroke(path));
painter.drawPath(path);

このコードは、pathというパスを、マイター制限10.0で描画します。

  • マイター制限は、QPainterPathStroker::miterLimit()関数を使用して取得することもできます。
  • マイター制限は、Qt::MiterJoin結合スタイルのみ使用されます。
  • マイター制限の値を低くすると、角が鋭くなります。



QPainterPathStroker::setMiterLimit() 関数のサンプルコード

例1:さまざまなマイター制限による角の形状の違い

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ウィンドウを作成
  QWidget window;
  window.resize(600, 400);

  // パスを作成
  QPainterPath path;
  path.moveTo(100, 100);
  path.lineTo(200, 200);
  path.lineTo(300, 100);

  // ペインターを作成
  QPainter painter(&window);

  // さまざまなマイター制限を設定してパスを描画
  for (int i = 1; i <= 10; ++i) {
    QPainterPathStroker stroker;
    stroker.setMiterLimit(i);

    painter.setPen(stroker.createStroke(path));
    painter.translate(50, 0);
    painter.drawPath(path);
  }

  window.show();

  return app.exec();
}

このコードは、マイター制限1から10までの角を描画します。マイター制限が大きくなるほど、角が丸くなります。

例2:マイター制限とベベル結合の比較

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ウィンドウを作成
  QWidget window;
  window.resize(600, 400);

  // パスを作成
  QPainterPath path;
  path.moveTo(100, 100);
  path.lineTo(200, 200);
  path.lineTo(300, 100);

  // ペインターを作成
  QPainter painter(&window);

  // マイター制限を設定してパスを描画
  {
    QPainterPathStroker stroker;
    stroker.setMiterLimit(2.0);

    painter.setPen(stroker.createStroke(path));
    painter.drawPath(path);
  }

  // ベベル結合を設定してパスを描画
  {
    QPainterPathStroker stroker;
    stroker.setJoinStyle(Qt::BevelJoin);

    painter.translate(150, 0);
    painter.setPen(stroker.createStroke(path));
    painter.drawPath(path);
  }

  window.show();

  return app.exec();
}

このコードは、マイター制限2.0で角を描画し、ベベル結合で角を描画します。ベベル結合は、マイター結合よりも角が丸くなります。

例3:マイター制限と角線の長さの関係

#include <QtWidgets>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // ウィンドウを作成
  QWidget window;
  window.resize(600, 400);

  // パスを作成
  QPainterPath path;
  path.moveTo(100, 100);
  path.lineTo(200, 200);
  path.lineTo(300, 100);

  // ペインターを作成
  QPainter painter(&window);

  // さまざまな角線の長さでパスを描画
  for (int i = 1; i <= 10; ++i) {
    QPainterPathStroker stroker;
    stroker.setMiterLimit(10.0);
    stroker.setDashPattern({i * 10, i * 10});

    painter.setPen(stroker.createStroke(path));
    painter.translate(50, 0);
    painter.drawPath(path);
  }

  window.show();

  return app.exec();
}

このコードは、角線の長さ10から100までの



QPainterPathStroker::setMiterLimit() 関数の代替方法

QPainterPathStroker::setJoinStyle()関数を使用して、角の結合スタイルを設定することができます。

  • Qt::MiterJoin: マイター結合
  • Qt::BevelJoin: ベベル結合
  • Qt::RoundJoin: 丸結合
// ベベル結合を設定
stroker.setJoinStyle(Qt::BevelJoin);

// 丸結合を設定
stroker.setJoinStyle(Qt::RoundJoin);

QPainterPath::lineTo()関数の2番目の引数に、角の形状を指定することができます。

  • Qt::SharpBevel: 鋭いベベル結合
  • Qt::RoundBevel: 丸いベベル結合
// 鋭いベベル結合で角を描画
path.lineTo(200, 200, Qt::SharpBevel);

// 丸いベベル結合で角を描画
path.lineTo(300, 100, Qt::RoundBevel);

カスタムのパス描画関数

独自のパス描画関数を作成して、角の形状を自由に制御することができます。

void drawPath(QPainter &painter, const QPainterPath &path) {
  // 独自の角の形状を描画するコード

  painter.drawPath(path);
}
  • シンプルな場合は、QPainterPathStroker::setJoinStyle()関数を使用するのが最も簡単です。
  • より細かい制御が必要な場合は、QPainterPath::lineTo()関数の引数を使用するか、カスタムのパス描画関数を作成する必要があります。



Qt GUI プログラミング:QRegion オブジェクトの結合:operator+=() vs. operator+() vs. unite()

QRegion::operator+=() は、Qt GUI フレームワークにおける重要な関数の一つであり、2 つの QRegion オブジェクトを結合し、新しい QRegion オブジェクトを作成します。この関数は、Qt のグラフィカルユーザーインターフェース (GUI) を構築する際に、複雑な形状を効率的に処理するために使用されます。



Qt GUI で Vulkan レイヤーの名前を取得するサンプルコード

QVulkanLayer::name の詳細型: QStringデフォルト値: 空の文字列スレッド安全性: スレッドセーフQVulkanLayer::name プロパティは、QVulkanLayer オブジェクトから名前を取得するために使用されます。以下のコード例は、QVulkanLayer オブジェクトの名前を取得する方法を示しています。


Qt GUIにおけるタブオブジェクトの比較:Tab::operator==()のサンプルコード

Qt GUIの QTextOption::Tab クラスには、operator==() メソッドが実装されています。このメソッドは、2つのタブオブジェクトを比較し、内容が等しいかどうかを判断するために使用されます。メソッドの役割operator==() メソッドは、2つのタブオブジェクトの内容を比較し、以下の条件すべてが満たされる場合に true を返します。


Qt GUIにおけるテキスト配置の基礎:QTextOption::alignment()徹底解説

QTextOptionクラスは、テキストのレイアウトに関する様々な属性を定義するために使用されます。alignment()関数は、このクラスのメンバー関数であり、テキストの水平方向と垂直方向の配置をQt::Alignment型の値で指定します。


テキストエディタで選択されたテキストを操作・処理する魔法のメソッド:QTextCursor::selectedText()

QTextCursor::selectedText() メソッドは、Qt GUIアプリケーションにおいて、テキストエディタなどのウィジェットで現在選択されているテキストを取得するために使用されます。このメソッドは、選択されたテキストを操作したり、処理したりする際に非常に役立ちます。



Qt GUIにおけるQInputMethodEvent::preeditString()の詳細解説

QInputMethodEvent::preeditString()は、Qt GUIフレームワークにおいて、入力メソッドイベント処理に関連する重要な関数です。この関数は、入力中の文字列のプレエディット情報にアクセスし、その内容を取得するために使用されます。


Qt GUIにおけるQGuiApplication::modalWindow()の徹底解説

この関数は、GUIアプリケーション開発において以下のような重要な役割を果たします。モーダルウィンドウの制御と管理:最も最近表示されたモーダルウィンドウへのポインタを取得することで、開発者はそのウィンドウを制御したり、操作したりすることができます。


Qt DesignerでQSizePolicy::setControlType()を使いこなす:GUI操作でウィジェットのサイズ変更を楽々設定

QSizePolicy::setControlType() は、Qt Widgetsにおける重要な関数の一つであり、ウィジェットのサイズポリシーに制御タイプを設定するために使用されます。この関数によって、ウィジェットがどのようにサイズ変更されるべきかを制御できます。


Qt:: ウィジェット取得のベストプラクティス - QApplication::widgetAt()関数 vs その他の方法

QApplication::widgetAt()関数は、指定されたスクリーン座標にあるウィジェットを取得するために使用されます。これは、ユーザーインターフェース要素との相互作用や、特定のウィジェットの位置を特定する必要がある場合に役立ちます。


QTextEdit::dragEnterEvent() のイベント処理の流れ

QTextEdit::dragEnterEvent()は、Qt WidgetsフレームワークのQTextEditクラスで提供されるイベントハンドラです。ドラッグされたデータがテキストエディット領域に入る際に呼び出され、そのデータを受け入れるかどうかを判断する処理を実装できます。