Qt Widgets の QPushButton::focusOutEvent() 関数のサンプルコード
Qt Widgets の QPushButton::focusOutEvent() プログラミング解説
QPushButton::focusOutEvent()
は、Qt Widgets フレームワークにおける QPushButton
クラスの仮想関数です。この関数は、ボタンからフォーカスが外れたときに呼び出され、さまざまな処理を実行することができます。
詳細
focusOutEvent()
関数は、以下の引数を受け取ります。
event
: QFocusEvent 型のオブジェクト。イベントに関する情報を提供します。
この関数内で、以下の処理を行うことができます。
- ボタンの状態を変更する (例: スタイルシートを変更)
- 他のウィジェットにフォーカスを設定する
- スロットを呼び出す
以下のサンプルコードは、focusOutEvent()
関数を使用して、ボタンからフォーカスが外れたときにボタンの色を変える方法を示しています。
#include <QtWidgets>
class MyPushButton : public QPushButton {
Q_OBJECT
public:
MyPushButton(QWidget *parent = nullptr) : QPushButton(parent) {}
protected:
void focusOutEvent(QFocusEvent *event) override {
QPushButton::focusOutEvent(event);
setStyleSheet("background-color: red");
}
};
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
MyPushButton button;
button.show();
return app.exec();
}
このコードでは、MyPushButton
クラスは QPushButton
クラスから派生しています。focusOutEvent()
関数は、QPushButton
クラスの同名の仮想関数をオーバーライドします。この関数では、まず QPushButton
クラスの focusOutEvent()
関数を呼び出し、その後、ボタンのスタイルシートを "background-color: red" に設定しています。
補足
focusOutEvent()
関数は、ボタンがクリックされたときにも呼び出されます。event
オブジェクトを使用して、フォーカスが移動先のウィジェットを取得することができます。QWidget::setTabOrder()
関数を使用して、タブキーでフォーカスが移動する順序を設定することができます。
- 上記のサンプルコードは、Qt 5.15.2 で動作確認しています。
- Qt のバージョンによって、
focusOutEvent()
関数の動作が異なる場合があります。
この情報は参考用であり、予告なく変更される場合があります。
Qt Widgets の QPushButton::focusOutEvent() サンプルコード集
void MyPushButton::focusOutEvent(QFocusEvent *event) {
QPushButton::focusOutEvent(event);
setStyleSheet("background-color: red");
}
他のウィジェットにフォーカスを設定する
void MyPushButton::focusOutEvent(QFocusEvent *event) {
QPushButton::focusOutEvent(event);
QWidget *nextWidget = this->nextInFocusChain();
if (nextWidget) {
nextWidget->setFocus();
}
}
スロットを呼び出す
class MyPushButton : public QPushButton {
Q_OBJECT
public:
MyPushButton(QWidget *parent = nullptr) : QPushButton(parent) {}
public slots:
void onFocusOut() {
// ...
}
protected:
void focusOutEvent(QFocusEvent *event) override {
QPushButton::focusOutEvent(event);
emit focusOut();
}
};
状態フラグを設定する
class MyPushButton : public QPushButton {
Q_OBJECT
public:
MyPushButton(QWidget *parent = nullptr) : QPushButton(parent) {}
private:
bool m_focused = false;
protected:
void focusOutEvent(QFocusEvent *event) override {
QPushButton::focusOutEvent(event);
m_focused = false;
}
public:
bool isFocused() const { return m_focused; }
};
アニメーションを実行する
void MyPushButton::focusOutEvent(QFocusEvent *event) {
QPushButton::focusOutEvent(event);
// アニメーションを開始する
QPropertyAnimation *animation = new QPropertyAnimation(this, "geometry");
animation->setDuration(200);
animation->setStartValue(this->geometry());
animation->setEndValue(QRect(this->x(), this->y(), this->width() - 10, this->height() - 10));
animation->start();
}
サウンドを再生する
void MyPushButton::focusOutEvent(QFocusEvent *event) {
QPushButton::focusOutEvent(event);
// サウンドを再生する
QSound::play(":/sounds/button_click.wav");
}
メッセージを表示する
void MyPushButton::focusOutEvent(QFocusEvent *event) {
QPushButton::focusOutEvent(event);
// メッセージを表示する
QMessageBox::information(this, "Qt Widgets", "ボタンからフォーカスが外れました。");
}
これらのサンプルコードは、focusOutEvent()
関数を使用してさまざまな処理を行う方法を示しています。これらのコードを参考に、ご自身のアプリケーションに合った処理を実装してください。
この情報は参考用であり、予告なく変更される場合があります。
QPushButton::focusOutEvent() 以外の方法
QFocusEvent::FocusOut イベントを処理する
QWidget::installEventFilter()
関数を使用して、ウィジェットにイベントフィルタをインストールすることができます。イベントフィルタは、ウィジェットに送信されるすべてのイベントを処理することができます。QFocusEvent::FocusOut
イベントを受信したら、ボタンからフォーカスが外れたことを検知することができます。
QPushButton::clicked()
信号は、ボタンがクリックされたときに呼び出されます。この信号を処理して、ボタンからフォーカスが外れたことを検知することができます。
QPushButton::focusPolicy()
関数を使用して、ボタンのフォーカスポリシーを設定することができます。フォーカスポリシーを Qt::NoFocus
に設定すると、ボタンはフォーカスを受け取ることができなくなり、focusOutEvent()
関数は呼び出されません。
QTimer
を使用して、定期的にボタンの状態をチェックすることができます。ボタンの状態が Qt::FocusOut
に変わったら、ボタンからフォーカスが外れたことを検知することができます。
これらの方法のどれを使用するかは、アプリケーションの要件によって異なります。
- 上記の方法を使用する場合は、Qt のイベント処理システムに関する理解が必要です。
- Qt のバージョンによって、これらの方法の動作が異なる場合があります。
この情報は参考用であり、予告なく変更される場合があります。
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