Qt GUIにおけるQRgba64::setAlpha() 関数の役割

Qt GUIにおけるQRgba64::setAlpha()解説

この関数の役割

QRgba64::setAlpha()関数は、QRgba64構造体のアルファチャンネル値を、指定された16ビット値に設定します。アルファチャンネル値は、ピクセルの透明度を制御します。値が0の場合、ピクセルは完全に透明になります。値が65535の場合、ピクセルは完全に不透明になります。

使用方法

QRgba64::setAlpha()関数は、以下の形式で使用されます。

QRgba64 rgba;
rgba.setAlpha(alphaValue);

• rgba は、アルファチャンネル値を設定するQRgba64構造体です。
• alphaValue は、設定するアルファチャンネル値です。0から65535までの範囲で指定する必要があります。

例

以下のコードは、QRgba64構造体のアルファチャンネル値を半透明に設定する例です。

QRgba64 rgba;
rgba.setAlpha(32768); // 半透明に設定

注意事項

• QRgba64::setAlpha()関数は、QRgba64構造体のアルファチャンネル値のみを変更します。赤、緑、青チャンネル値は変更されません。
• アルファチャンネル値を0に設定すると、ピクセルは完全に透明になり、背景が透けて見えます。

QRgba64::setAlpha() 関数のサンプルコード

アルファ値を半透明に設定する

QRgba64 rgba(255, 0, 0, 255); // 赤色の不透明なピクセル

// アルファ値を半透明に設定
rgba.setAlpha(127);

// ピクセルは赤色で半透明になる

アルファ値を徐々に変化させる

QRgba64 rgba(255, 0, 0, 255); // 赤色の不透明なピクセル

for (int i = 0; i < 255; ++i) {
  rgba.setAlpha(i);

  // ピクセルは赤色で、徐々に透明になっていく
}

画像の透明度を調整する

QImage image("image.png");

// 画像全体の透明度を半透明に設定
image.setAlphaChannel(QImage::AlphaChannel::Transparent);

// 各ピクセルのアルファ値を個別に設定することも可能
for (int x = 0; x < image.width(); ++x) {
  for (int y = 0; y < image.height(); ++y) {
    QRgba64 rgba = image.pixel(x, y);
    rgba.setAlpha(127);
    image.setPixel(x, y, rgba);
  }
}

// 画像を保存
image.save("transparent_image.png");

QPainter でアルファ値を使用する

QPainter painter(this);

// 半透明の四角形を描画
painter.setPen(QPen(QColor(255, 0, 0, 127)));
painter.drawRect(0, 0, 100, 100);

// 不透明の円を描画
painter.setPen(QPen(QColor(0, 0, 255, 255)));
painter.drawEllipse(50, 50, 25, 25);

補足

• 上記のコードはQt 6.2に基づいています。他のバージョンではコードが異なる場合があります。
• QRgba64::setAlpha()関数は、QRgb構造体にも使用できます。

QRgba64::setAlpha() 以外の方法

方法 1: QRgba 構造体を使用する

QRgba 構造体は、QRgba64 構造体と同様ですが、32ビットデータ構造体です。QRgba 構造体には、setAlpha() メソッドも用意されています。

QRgba rgba(255, 0, 0, 255); // 赤色の不透明なピクセル

// アルファ値を半透明に設定
rgba.setAlpha(127);

// QRgba64 構造体にコピー
QRgba64 rgba64(rgba);

方法 2: QColor 構造体を使用する

QColor 構造体は、色を表現するための構造体です。QColor 構造体には、setAlpha() メソッドも用意されています。

QColor color(255, 0, 0, 255); // 赤色の不透明なピクセル

// アルファ値を半透明に設定
color.setAlpha(127);

// QRgba64 構造体にコピー
QRgba64 rgba64(color.rgba());

方法 3: QImage::setAlphaChannel() メソッドを使用する

QImage::setAlphaChannel() メソッドは、画像全体の透明度を設定するために使用できます。

QImage image("image.png");

// 画像全体の透明度を半透明に設定
image.setAlphaChannel(QImage::AlphaChannel::Transparent);

方法 4: QPainter::setPen() メソッドを使用する

QPainter::setPen() メソッドは、描画する線の属性を設定するために使用できます。線の属性には、アルファ値も含まれます。

QPainter painter(this);

// 半透明の線を描画
painter.setPen(QPen(QColor(255, 0, 0, 127)));
painter.drawLine(0, 0, 100, 100);

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。