Qt GUI プログラミング:QTextDocument::pageSize メソッドを使いこなす

2024-04-02

Qt GUI の QTextDocument::pageSize メソッド

QTextDocument::pageSize メソッドは、ドキュメントのページサイズを取得します。これは、印刷やプレビューなどの処理に役立ちます。

プロトタイプ

QSizeF QTextDocument::pageSize() const;

引数

なし

戻り値

ページサイズを表す QSizeF オブジェクト

詳細

QTextDocument::pageSize メソッドは、ドキュメントの論理的なページサイズを返します。これは、物理的なページサイズとは異なる場合があります。例えば、プリンターの用紙サイズや余白設定によって、物理的なページサイズは異なります。

QTextDocument::pageSize メソッドは、以下の要素に基づいてページサイズを計算します。

  • ドキュメントの紙サイズ
  • ドキュメントの余白
  • ドキュメントの向き

QTextDocument document;
QSizeF pageSize = document.pageSize();

// ページサイズをインチ単位で表示
qDebug() << "Page size: " << pageSize.width() << "x" << pageSize.height() << "in";

出力例

Page size: 8.5x11in

関連メソッド

  • QTextDocument::setPageSize()
  • QTextDocument::documentMargin()
  • QTextDocument::pageCount()

補足

  • QTextDocument::pageSize メソッドは、Qt GUI フレームワークを使用する必要があるため、コンソールアプリケーションでは使用できません。
  • ページサイズを変更するには、QTextDocument::setPageSize() メソッドを使用します。


QTextDocument::pageSize メソッドのサンプルコード

QTextDocument document;
QSizeF pageSize = document.pageSize();

// ページサイズをインチ単位で表示
qDebug() << "Page size: " << pageSize.width() << "x" << pageSize.height() << "in";

ページサイズを変更する

QTextDocument document;

// ページサイズを A4 サイズに変更
document.setPageSize(QPageSize::A4);

// 変更後のページサイズを取得
QSizeF pageSize = document.pageSize();

// 変更後のページサイズをインチ単位で表示
qDebug() << "Page size: " << pageSize.width() << "x" << pageSize.height() << "in";

ページサイズをピクセル単位で取得する

QTextDocument document;

// ページサイズをピクセル単位で取得
QSizeF pageSize = document.pageSize(QPageSize::Inch);

// ページサイズをインチ単位に変換
pageSize *= QPageSize::Inch;

// ページサイズをインチ単位で表示
qDebug() << "Page size: " << pageSize.width() << "x" << pageSize.height() << "in";

ページサイズをプリンターの用紙サイズに合わせる

QTextDocument document;
QPrinter printer;

// プリンターの用紙サイズを取得
QPageSize pageSize = printer.pageSize();

// ドキュメントのページサイズをプリンターの用紙サイズに設定
document.setPageSize(pageSize);

// ドキュメントを印刷
document.print(&printer);

ページサイズを自動的に調整する

QTextDocument document;

// ページサイズを自動的に調整
document.setPageSize(QTextDocument::PageSizeAuto);

// ドキュメントの内容に合わせてページサイズが自動的に調整されます

ページ余白を設定する

QTextDocument document;

// ページ余白を設定
document.setDocumentMargin(QMargins(10, 20, 30, 40));

// 設定したページ余白がドキュメントに適用されます

ページ番号を表示する

QTextDocument document;

// ページ番号を表示する
document.setDocumentMargin(QMargins(10, 20, 30, 40));
document.setPageSize(QPageSize::A4);

// ページ番号をヘッダーに表示
QTextHeader header;
header.setText("Page %p");
document.setHeader(QTextDocument::TopHeader, header);

// ドキュメントを印刷
document.print();

これらのサンプルコードは、QTextDocument::pageSize メソッドの使い方を理解するのに役立ちます。



QTextDocument::pageSize メソッド以外の方法

QPageSize クラスは、ページサイズを表すクラスです。このクラスを使用して、以下のことができます。

  • 標準的なページサイズを取得する (例: A4、Letter)
  • カスタムページサイズを作成する
  • ページサイズをインチ、ポイント、ピクセルなどの単位に変換する

// A4 サイズのページサイズを作成
QPageSize pageSize(QPageSize::A4);

// ページサイズをインチ単位で取得
qreal width = pageSize.width(QPageSize::Inch);
qreal height = pageSize.height(QPageSize::Inch);

// ページサイズをピクセル単位に変換
qreal widthInPixels = pageSize.width(QPageSize::Pixel);
qreal heightInPixels = pageSize.height(QPageSize::Pixel);

QPrinter クラスは、印刷ジョブを管理するクラスです。このクラスを使用して、以下のことができます。

  • プリンターの用紙サイズを取得する
  • ドキュメントをプリンターの用紙サイズに合わせる

QPrinter printer;

// プリンターの用紙サイズを取得
QPageSize pageSize = printer.pageSize();

// ドキュメントのページサイズをプリンターの用紙サイズに設定
document.setPageSize(pageSize);

// ドキュメントを印刷
document.print(&printer);

QTextDocument::size() メソッドは、ドキュメントのコンテンツサイズを取得します。この方法を使用して、以下のことができます。

  • ドキュメントのコンテンツの高さを取得し、それをページサイズとして使用する

QTextDocument document;

// ドキュメントのコンテンツの高さを取得
qreal height = document.size().height();

// ドキュメントのページサイズをコンテンツの高さに設定
document.setPageSize(QSizeF(document.size().width(), height));

QTextCursor::movePosition() メソッドは、テキストカーソルを移動させることができます。この方法を使用して、以下のことができます。

  • ドキュメントの最後の文字に移動し、その位置からページサイズを計算する

QTextDocument document;
QTextCursor cursor(document);

// ドキュメントの最後の文字に移動
cursor.movePosition(QTextCursor::End);

// ページサイズを計算
QSizeF pageSize(cursor.position().x(), cursor.position().y());

// ドキュメントのページサイズを設定
document.setPageSize(pageSize);

これらの方法は、QTextDocument::pageSize メソッドよりも柔軟性がありますが、複雑な場合もあります。




Qt GUI の QTextFrame::operator==() を徹底解説

QTextFrame::operator==() は、Qt GUI フレームワークにおける QTextFrame クラスのメンバー関数であり、2 つの QTextFrame オブジェクトを比較し、内容が等しいかどうかを判断します。詳細QTextFrame は、テキストフレームと呼ばれる、テキストレイアウトの論理的な単位を表すクラスです。フレームには、テキストブロックや子フレームなど、さまざまなテキストレイアウト要素が含まれます。



Qt GUIにおける数値範囲設定のベストプラクティス

Range::to は、Qt の QSlider や QSpinBox などのウィジェットで数値範囲を設定するために使用されます。この関数は、範囲の開始値と終了値を指定することで、ウィジェットの最小値と最大値を設定します。例:Range::to を使用することで、以下の利点があります。


Qt GUI で HTML コードを表示する: QWebView、QTextBrowser、QRichTextEditor の比較

QTextDocumentFragment::fromHtml() 関数は、HTML コードを解析し、フォーマットされたテキストを生成する Qt の関数です。この関数は、Qt GUI アプリケーションで HTML コンテンツを表示する際に使用されます。


QWindow::show() 関数徹底解説:Qt GUI でウィンドウを表示する方法

QWindow::show() の概要QWindow クラスのメンバー関数ウィンドウを画面に表示するウィンドウが表示される前に、ウィンドウのサイズと位置を設定する必要があるウィンドウは一度に一つしか表示できないshow() 関数は、ウィンドウがすでに表示されている場合は何もしない


Qt GUIにおけるQWindow::wheelEvent()関数とは?

QWindow::wheelEvent()は、Qt GUIフレームワークにおいて、マウスホイールイベントを処理するための重要な関数です。この関数は、ウィジェットにマウスホイールイベントが送信された際に呼び出され、ユーザーがホイールを回転させた方向や回転量に基づいて、ウィジェットの動作を制御することができます。



QNativeGestureEvent::delta() 関数の使い方

QNativeGestureEvent::delta() 関数の使い方QNativeGestureEvent::delta() 関数の詳細引数: なし戻り値: ジェスチャーイベントの移動量を表す QPointF 型の値QNativeGestureEvent::delta() 関数の例


QGraphicsItemAnimation::item()以外の方法でアニメーション対象のアイテムを取得する

概要宣言: QGraphicsItem *item() const返値: アニメーション対象となるQGraphicsItemへのポインタ使用例: アニメーション対象のアイテムの属性を取得する アニメーション対象のアイテムを操作するアニメーション対象のアイテムの属性を取得する


Qt Widgets QTabBar::tabBarClicked()シグナルでドラッグドロップによるタブ移動

概要QTabBar::tabBarClicked()シグナルは、ユーザーがタブバー上のタブをクリックしたときに発生します。このシグナルは、タブバー内のタブの選択を切り替えたり、タブに関連するアクションを実行したりするために使用できます。シグナルの引数


QtによるOpenGLプログラミング: コンテキスト共有のベストプラクティス

QOpenGLContext::shareContext()は、Qt GUIフレームワークにおけるOpenGLコンテキスト共有機能を提供する関数です。複数のコンテキスト間でテクスチャやレンダリングバッファなどのOpenGLリソースを共有することで、メモリ使用量を削減し、パフォーマンスを向上させることができます。


Qt WidgetsにおけるQBoxLayout::stretch()の詳細解説

QBoxLayoutは、ウィジェットを水平方向または垂直方向に並べるレイアウトマネージャです。デフォルトでは、すべてのウィジェットが均等に配置されます。しかし、stretch() メソッドを使用すると、特定のウィジェットを他のウィジェットよりも大きくしたり、余白を調整したりすることができます。