Qt GUI で QStandardItem::setRowCount() を使ってアイテムビューの行数を設定する

2024-04-02

Qt GUI における QStandardItem::setRowCount() の詳細解説

関数の概要

QStandardItem::setRowCount() は、以下の引数を受け取ります。

  • rows: 設定する子アイテムの行数

この関数は、以下の処理を行います。

  1. 現在の行数と設定された行数を比較します。
  2. 行数が少ない場合は、末尾に新しい行を追加します。
  3. 行数が多い場合は、不要な行を削除します。

例:

// 5行のアイテムを持つ QStandardItem を作成
QStandardItem *item = new QStandardItem();
item->setRowCount(5);

// 行数を 3 行に減らす
item->setRowCount(3);

// アイテムビューを更新
// ...

注意事項:

  • 設定された行数よりも子アイテムが多い場合、余分なアイテムは削除されます。
  • 設定された行数よりも子アイテムが少ない場合、新しいアイテムは追加されません。
  • アイテムビューに表示されているデータは、dataChanged() 信号によって更新されます。

詳細解説

QStandardItem::setRowCount() は、Qt のモデル/ビュー アーキテクチャにおける重要な役割を果たします。この関数を使用することで、アイテムビューに表示されるデータの行数を動的に変更することができます。

モデル/ビュー アーキテクチャ

Qt のモデル/ビュー アーキテクチャは、データとデータの表示を分離する設計パターンです。モデルはデータを表すオブジェクトであり、ビューはデータをユーザーに表示するオブジェクトです。

QStandardItem は、モデルを表すオブジェクトの一種です。QStandardItem::setRowCount() は、モデル内のデータの行数を変更するために使用されます。

アイテムビュー

QTreeViewQTableView などのアイテムビューは、モデルのデータを視覚的に表示するオブジェクトです。アイテムビューは、dataChanged() 信号によってモデルの変更を検知し、表示を更新します。

QStandardItem::setRowCount() は、Qt GUI でアイテムビューに表示されるデータの行数を動的に変更するために使用される重要な関数です。この関数を理解することで、Qt のモデル/ビュー アーキテクチャに基づいてより高度なアプリケーションを開発することができます。



QStandardItem::setRowCount() のサンプルコード

// 5行のアイテムを持つ QStandardItem を作成
QStandardItem *item = new QStandardItem();
item->setRowCount(5);

// 行数を 3 行に減らす
item->setRowCount(3);

// アイテムビューを更新
// ...

アイテムの追加

// 5行のアイテムを持つ QStandardItem を作成
QStandardItem *item = new QStandardItem();
item->setRowCount(5);

// 末尾に 2 行追加
item->setRowCount(item->rowCount() + 2);

// 新しいアイテムを追加
for (int i = 0; i < 2; ++i) {
  QStandardItem *childItem = new QStandardItem();
  childItem->setText(QString("Item %1").arg(i));
  item->appendRow(childItem);
}

// アイテムビューを更新
// ...

アイテムの削除

// 5行のアイテムを持つ QStandardItem を作成
QStandardItem *item = new QStandardItem();
item->setRowCount(5);

// 最初の 2 行を削除
item->setRowCount(item->rowCount() - 2);

// アイテムを削除
for (int i = 0; i < 2; ++i) {
  item->removeRow(0);
}

// アイテムビューを更新
// ...

条件付きの行数の設定

// データのリストを取得
QList<QString> data = ...;

// データの個数に基づいて行数を設定
QStandardItem *item = new QStandardItem();
item->setRowCount(data.size());

// 各データに対してアイテムを追加
for (int i = 0; i < data.size(); ++i) {
  QStandardItem *childItem = new QStandardItem();
  childItem->setText(data[i]);
  item->appendRow(childItem);
}

// アイテムビューを更新
// ...

これらのサンプルコードは、QStandardItem::setRowCount() 関数の使用方法を示しています。これらのコードを参考に、さまざまな状況でこの関数を活用することができます。



QStandardItem::setRowCount() 以外の方法

appendRow() と removeRow()

QStandardItem クラスには、**appendRow()と **removeRow() というメソッドがあります。これらのメソッドを使用して、個別にアイテムを追加・削除することで、間接的に行数を変更することができます。

例:

// 5行のアイテムを持つ QStandardItem を作成
QStandardItem *item = new QStandardItem();
item->setRowCount(5);

// 末尾に 2 行追加
item->appendRow(new QStandardItem());
item->appendRow(new QStandardItem());

// 最初の 2 行を削除
item->removeRow(0);
item->removeRow(0);

// アイテムビューを更新
// ...

insertRows() と removeRows()

QAbstractItemModel クラスには、**insertRows()と **removeRows() というメソッドがあります。これらのメソッドを使用して、まとめてアイテムを追加・削除することで、間接的に行数を変更することができます。

例:

// 5行のアイテムを持つ QStandardItem を作成
QStandardItem *item = new QStandardItem();
item->setRowCount(5);

// 3行目に 2 行挿入
item->insertRows(3, 2);

// 最初の 2 行を削除
item->removeRows(0, 2);

// アイテムビューを更新
// ...

モデルを再設定することで、行数を変更することができます。ただし、この方法はすべての状況で適切とは限りません。

例:

// データのリストを取得
QList<QString> data = ...;

// モデルを再設定
QStandardItemModel *model = new QStandardItemModel();
for (int i = 0; i < data.size(); ++i) {
  QStandardItem *item = new QStandardItem();
  item->setText(data[i]);
  model->appendRow(item);
}

// アイテムビューにモデルを設定
QTreeView *view = new QTreeView();
view->setModel(model);
  • 個別にアイテムを追加・削除する場合: appendRow()removeRow()
  • まとめてアイテムを追加・削除する場合: insertRows()removeRows()
  • モデルを完全に変更する場合: モデルの再設定



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