Qt GUI で QTextLayout::drawCursor() を使う
Qt GUI で QTextLayout::drawCursor() を使う
この関数の使い方を理解することで、以下のようなことができます。
- テキストエディタでカーソル位置をリアルタイムで表示する
- リッチテキストエディタで選択範囲をハイライトする
- 入力候補を表示する
QTextLayout::drawCursor() の基本的な使い方は以下の通りです。
void QTextLayout::drawCursor(QPainter *painter, const QPointF &position, int cursorPosition, int width = 1) const;
引数
- painter: カーソルを描画するペインターオブジェクト
- position: カーソルを描画する座標
- cursorPosition: テキスト内のカーソル位置
- width: カーソルの幅 (デフォルトは1)
カーソルを描画するには、以下の手順が必要です。
- QTextLayout オブジェクトを作成します。
- QPainter オブジェクトを作成します。
- カーソルを描画する座標を計算します。
- QTextLayout::drawCursor() 関数を呼び出します。
例
// QTextLayout オブジェクトを作成
QTextLayout textLayout("This is a text.");
// QPainter オブジェクトを作成
QPainter painter(&widget);
// カーソルを描画する座標を計算
QPointF cursorPosition = textLayout.position() + textLayout.cursorMoveStyle() * textLayout.lineAt(0).cursorToX(cursorPosition);
// カーソルを描画
textLayout.drawCursor(&painter, cursorPosition, cursorPosition);
詳細
- QTextLayout::drawCursor() 関数は、カーソルの形状や色などをカスタマイズすることができます。詳細は Qt ドキュメントを参照してください。
- Qt GUI には、テキストレイアウト機能以外にも様々な機能が用意されています。詳細は Qt ドキュメントやチュートリアルを参照してください。
QTextLayout::drawCursor() のサンプルコード
void MyWidget::paintEvent(QPaintEvent *event) {
QPainter painter(this);
// テキストレイアウトを作成
QTextLayout textLayout("This is a text.");
// カーソル位置を計算
int cursorPosition = textLayout.cursorPosition();
QPointF cursorPositionF = textLayout.position() + textLayout.cursorMoveStyle() * textLayout.lineAt(0).cursorToX(cursorPosition);
// カーソルを描画
textLayout.drawCursor(&painter, cursorPositionF, cursorPosition);
}
点滅するカーソル
void MyWidget::paintEvent(QPaintEvent *event) {
QPainter painter(this);
// テキストレイアウトを作成
QTextLayout textLayout("This is a text.");
// カーソル位置を計算
int cursorPosition = textLayout.cursorPosition();
QPointF cursorPositionF = textLayout.position() + textLayout.cursorMoveStyle() * textLayout.lineAt(0).cursorToX(cursorPosition);
// カーソルを描画
if (isCursorVisible) {
textLayout.drawCursor(&painter, cursorPositionF, cursorPosition);
}
}
void MyWidget::timerEvent(QTimerEvent *event) {
isCursorVisible = !isCursorVisible;
update();
}
垂直方向にカーソル
void MyWidget::paintEvent(QPaintEvent *event) {
QPainter painter(this);
// テキストレイアウトを作成
QTextLayout textLayout("This is a text.");
// カーソル位置を計算
int cursorPosition = textLayout.cursorPosition();
QPointF cursorPositionF = textLayout.position() + QPointF(0, textLayout.lineAt(0).height()) * cursorPosition;
// カーソルを描画
textLayout.drawCursor(&painter, cursorPositionF, cursorPosition, 2);
}
カスタムカーソル
void MyWidget::paintEvent(QPaintEvent *event) {
QPainter painter(this);
// テキストレイアウトを作成
QTextLayout textLayout("This is a text.");
// カーソル位置を計算
int cursorPosition = textLayout.cursorPosition();
QPointF cursorPositionF = textLayout.position() + textLayout.cursorMoveStyle() * textLayout.lineAt(0).cursorToX(cursorPosition);
// カスタムカーソルを描画
painter.save();
painter.translate(cursorPositionF);
painter.rotate(45);
painter.drawRect(QRect(-2, -2, 4, 4));
painter.restore();
}
これらのサンプルコードはあくまでも基本的なものです。 実際のアプリケーションでは、これらのコードをベースに、さらにカスタマイズしていくことができます。
QTextLayout::drawCursor() 以外の方法
QTextCursor::draw()
QTextCursor オブジェクトには、draw() 関数があり、カーソルを描画することができます。この関数は、QTextLayout::drawCursor() 関数よりも多くのオプションを提供します。
例
QTextCursor cursor(textDocument);
cursor.setPosition(cursorPosition);
cursor.draw(&painter);
QTextEdit::cursorRect()
QTextEdit ウィジェットには、cursorRect() 関数があり、カーソルの矩形を取得することができます。この矩形を使用して、独自のカーソルを描画することができます。
例
QRect cursorRect =textEdit->cursorRect();
painter->drawRect(cursorRect);
カスタムウィジェット
独自のカーソルを描画したい場合は、QAbstractScrollArea を継承したカスタムウィジェットを作成することができます。このウィジェットの paintEvent() 関数内で、独自のカーソルを描画することができます。
例
class MyWidget : public QAbstractScrollArea {
public:
MyWidget() {
// ...
}
protected:
void paintEvent(QPaintEvent *event) override {
QPainter painter(this);
// カーソル位置を計算
int cursorPosition = textDocument->cursorPosition();
QPointF cursorPositionF = textDocument->cursorForPosition(cursorPosition).position();
// カスタムカーソルを描画
painter.save();
painter.translate(cursorPositionF);
painter.rotate(45);
painter.drawRect(QRect(-2, -2, 4, 4));
painter.restore();
// ...
}
};
どの方法を使用するかは、アプリケーションの要件によって異なります。
QTextLayout::drawCursor() 関数は、最もシンプルで使いやすい方法です。QTextCursor::draw() 関数は、より多くのオプションを提供します。QTextEdit::cursorRect() 関数は、独自のカーソルを描画したい場合に便利です。カスタムウィジェット は、最も柔軟な方法ですが、最も複雑な方法でもあります。
Qt GUI でカスタム元に戻す/やり直す操作を作成する
redoText() 関数は、以下のプロトタイプを持っています。この関数は、スタックの先頭のやり直し操作のテキストを QString オブジェクトとして返します。スタックにやり直し操作がない場合は、空の文字列が返されます。以下のコードは、QUndoStack クラスと redoText() 関数の使用方法を示しています。
【コード例付き】Qt GUIでセルデータを効率的に扱う!QTextTableCell::operator=()徹底解説
QTextTableCell::operator=()は、Qt GUIライブラリにおける重要な機能の一つであり、テキストテーブルセル内のデータを効率的にコピーおよび割り当てを行うための演算子です。この演算子を用いることで、コードをより簡潔かつ読みやすく保ち、メンテナンス性を向上させることができます。
Vulkanレンダリングを成功させるためのQt GUI:QVulkanWindow::graphicsQueueFamilyIndex()の役割
概要:機能: Vulkanレンダリング用のグラフィックスキューファミリーのインデックスを取得引数: なし戻り値: グラフィックスキューファミリーのインデックス関連クラス: QVulkanWindow詳細:Vulkanでは、異なる種類の処理を行うための複数のキューファミリーが存在します。QVulkanWindow::graphicsQueueFamilyIndex()関数は、その中でもグラフィックスレンダリングに特化したグラフィックスキューファミリーのインデックスを取得します。
Qt GUIにおけるタブオブジェクトの比較:Tab::operator==()のサンプルコード
Qt GUIの QTextOption::Tab クラスには、operator==() メソッドが実装されています。このメソッドは、2つのタブオブジェクトを比較し、内容が等しいかどうかを判断するために使用されます。メソッドの役割operator==() メソッドは、2つのタブオブジェクトの内容を比較し、以下の条件すべてが満たされる場合に true を返します。
Qt GUI 프로그래밍: QTransform::operator*()를 이용한 다양한 변환 예시
QTransform::operator*()は、2つのQTransformオブジェクトを受け取り、それらを左から右に掛け合わせた結果を返す演算子です。数学的には、行列の掛け算と同様の動作となります。上記のコード例では、transform1とtransform2という2つのQTransformオブジェクトを掛け合わせ、結果をresult変数に格納しています。
Qt WidgetsにおけるQSystemTrayIcon::ActivationReasonの詳細解説
QSystemTrayIcon::ActivationReason は以下の値を持ちます。Unknown - アクティブ化の原因が不明Context - コンテキストメニューがトリガーされたDoubleClick - アイコンがダブルクリックされた
画像の歪み、回転、透視変換... 全部できる! QTransform::quadToQuad() のサンプルコード集
quad1: 変換前の四角形の頂点座標を格納する QPolygonF 型のオブジェクトtransform: 変換行列を格納する QTransform 型のオブジェクトquadToQuad() は、変換が可能な場合は true を返し、不可能な場合は false を返します。
QGuiApplication::quitOnLastWindowClosed を徹底解説
デフォルトの動作デフォルトでは、quitOnLastWindowClosed は true に設定されています。つまり、最後のウィンドウが閉じられると、アプリケーションも自動的に終了します。quitOnLastWindowClosed を false に設定する
アイテムサイズを自在に操る! Qt GUI の QStandardItem::setSizeHint() チュートリアル
QStandardItem::setSizeHint() は、Qt GUI フレームワークにおける QStandardItem クラスのメンバー関数であり、アイテムのサイズヒントを設定するために使用されます。サイズヒントは、アイテムがどのように表示されるべきかについての情報をウィジェットに提供します。
ドラッグ、キー入力、マウスホイール…Qt Widgetsでイベント処理を自由自在に操るQGraphicsItem::installSceneEventFilter()
QGraphicsItem::installSceneEventFilter()は、Qt Widgetsフレームワークにおける重要な機能の一つです。これは、特定のグラフィックスアイテムに対して、イベントフィルタリング機能を追加するためのものです。イベントフィルタリングとは、イベントがアイテムに伝達される前に処理を割り込ませる仕組みです。これにより、イベント処理のカスタマイズや、特定のイベントの処理を無効化などが可能になります。