QStandardItemModel::insertColumns() 関数のサンプルコード
Qt GUI の QStandardItemModel::insertColumns() 関数
QStandardItemModel::insertColumns()
関数は、Qt GUI フレームワークでモデル/ビューアーアーキテクチャを用いてテーブルビューのようなデータ表示を構築する際、既存の列の間に新しい列を挿入するための関数です。
機能
この関数は、指定された位置に 1 つまたは複数の新しい列を挿入し、必要に応じてモデル内の既存のデータを調整します。
使用方法
QStandardItemModel::insertColumns()
関数は、以下の引数を受け取ります。
column
: 新しい列を挿入する位置 (インデックス)count
: 挿入する列の数
例
// モデルを作成
QStandardItemModel model;
// 既存のデータ
model.setItem(0, 0, new QStandardItem("名前"));
model.setItem(0, 1, new QStandardItem("年齢"));
// 2列目の後に新しい列を挿入
model.insertColumns(1, 1);
// 新しい列にデータを設定
model.setItem(0, 2, new QStandardItem("性別"));
// ビューにモデルを設定
QTableView view;
view.setModel(&model);
// ビューを表示
view.show();
注意事項
- 挿入する列の数は、モデルの行数と同じである必要があります。
- 挿入する列のインデックスは、モデルの列数よりも小さい必要があります。
- 挿入する列にデータを設定する場合は、
setItem()
関数を使用する必要があります。
補足
QStandardItemModel
クラスは、Qt GUI で最も一般的に使用されるモデルクラスの一つです。insertColumns()
関数は、モデルデータを動的に変更する必要がある場合に使用されます。- モデルデータを変更する場合は、
dataChanged()
信号を発行する必要があります。
- 上記の例では、
QStandardItem
クラスを使用して新しい列のデータを設定しています。 - 他のデータ型を使用したい場合は、
QVariant
クラスを使用してデータをラップする必要があります。
QStandardItemModel::insertColumns() 関数のサンプルコード
列の挿入とデータ設定
// モデルを作成
QStandardItemModel model;
// 既存のデータ
model.setItem(0, 0, new QStandardItem("名前"));
model.setItem(0, 1, new QStandardItem("年齢"));
// 2列目の後に新しい列を挿入
model.insertColumns(1, 1);
// 新しい列にデータを設定
model.setItem(0, 2, new QStandardItem("性別"));
// ビューにモデルを設定
QTableView view;
view.setModel(&model);
// ビューを表示
view.show();
複数列の挿入
// モデルを作成
QStandardItemModel model;
// 既存のデータ
model.setItem(0, 0, new QStandardItem("名前"));
model.setItem(0, 1, new QStandardItem("年齢"));
// 2列目の後に2つの列を挿入
model.insertColumns(1, 2);
// 新しい列にデータを設定
model.setItem(0, 2, new QStandardItem("性別"));
model.setItem(0, 3, new QStandardItem("住所"));
// ビューにモデルを設定
QTableView view;
view.setModel(&model);
// ビューを表示
view.show();
ヘッダーラベルの設定
// モデルを作成
QStandardItemModel model;
// 既存のデータ
model.setItem(0, 0, new QStandardItem("名前"));
model.setItem(0, 1, new QStandardItem("年齢"));
// 2列目の後に新しい列を挿入
model.insertColumns(1, 1);
// 新しい列にデータとヘッダーラベルを設定
model.setItem(0, 2, new QStandardItem("性別"));
model.setHeaderData(2, Qt::Horizontal, "性別");
// ビューにモデルを設定
QTableView view;
view.setModel(&model);
// ビューを表示
view.show();
デフォルト値の設定
// モデルを作成
QStandardItemModel model;
// 2列目の後に新しい列を挿入
model.insertColumns(1, 1);
// 新しい列にデフォルト値を設定
model.setDefaultValue(1, QVariant("不明"));
// ビューにモデルを設定
QTableView view;
view.setModel(&model);
// ビューを表示
view.show();
- 上記はあくまでもサンプルコードです。実際の使用例に合わせてコードを変更する必要があります。
- 詳細については、Qt ドキュメントを参照してください。
QStandardItemModel::insertColumns() 以外の列挿入方法
QAbstractItemModel::insertRows()
関数は、行を挿入する関数ですが、列を挿入するためにも使用できます。
// モデルを作成
QStandardItemModel model;
// 既存のデータ
model.setItem(0, 0, new QStandardItem("名前"));
model.setItem(0, 1, new QStandardItem("年齢"));
// 2列目の後に新しい列を挿入
model.insertRows(0, 1, 2);
// 新しい列にデータを設定
model.setItem(0, 2, new QStandardItem("性別"));
// ビューにモデルを設定
QTableView view;
view.setModel(&model);
// ビューを表示
view.show();
QStandardItem::appendColumn()
関数は、既存の項目に新しい列を追加する関数です。
// モデルを作成
QStandardItemModel model;
// 既存のデータ
QStandardItem* item = new QStandardItem("名前");
model.setItem(0, 0, item);
// 2列目の後に新しい列を追加
item->appendColumn(new QStandardItem("年齢"));
// 新しい列にデータを設定
item->appendColumn(new QStandardItem("性別"));
// ビューにモデルを設定
QTableView view;
view.setModel(&model);
// ビューを表示
view.show();
自作の関数を使う
上記の方法以外にも、自作の関数を使って列を挿入することもできます。
// モデルを作成
QStandardItemModel model;
// 既存のデータ
model.setItem(0, 0, new QStandardItem("名前"));
model.setItem(0, 1, new QStandardItem("年齢"));
// 自作の関数で2列目の後に新しい列を挿入
insertColumn(&model, 1);
// 新しい列にデータを設定
model.setItem(0, 2, new QStandardItem("性別"));
// ビューにモデルを設定
QTableView view;
view.setModel(&model);
// ビューを表示
view.show();
// 自作の関数
void insertColumn(QStandardItemModel* model, int column) {
// 必要な処理を実装
}
- シンプルな場合は、
QStandardItemModel::insertColumns()
関数を使うのが最も簡単です。 - より柔軟な方法が必要な場合は、
QAbstractItemModel::insertRows()
関数やQStandardItem::appendColumn()
関数を使うことができます。 - 複雑な処理が必要な場合は、自作の関数を使うことができます。
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