QVector3D::operator QVariant() 関数のサンプルコード

2024-04-02

Qt GUI の QVector3D::operator QVariant() 関数解説

QVector3D::operator QVariant() 関数は、3Dベクトルを表す QVector3D 型を、Qt の汎用データ型である QVariant 型に変換します。これは、3Dベクトルデータを他の Qt オブジェクトとやり取りしたり、シリアル化したり、保存したりする際に役立ちます。

この関数の利点

  • 異なる型のオブジェクト間で3Dベクトルデータを簡単に共有できます。
  • QVariant 型はシリアル化可能なので、3Dベクトルデータをファイルやネットワーク経由で送信できます。
  • QVariant 型は Qt の多くのコンテナクラスでサポートされているので、3Dベクトルデータをコレクションに保存できます。

使い方

QVector3D::operator QVariant() 関数は、QVector3D 型のオブジェクトに対して直接呼び出すことができます。以下の例をご覧ください。

QVector3D vector(1.0f, 2.0f, 3.0f);
QVariant variant = vector;

// variant は QVariant::Vector3D 型になります。

QVariant 型に変換されたベクトルデータは、QVariant::value<QVector3D>() メソッドを使って取り出すことができます。

QVector3D vector = variant.value<QVector3D>();

// vector は元のベクトル (1.0f, 2.0f, 3.0f) と同じになります。

詳細

QVector3D::operator QVariant() 関数は、以下の情報を QVariant 型に格納します。

  • ベクトルの X、Y、Z 座標
  • ベクトルの型 (QVariant::Vector3D)

QVariant 型に変換されたベクトルデータは、Qt の他の多くの機能と同様に使用できます。

補足

  • QVector3D::operator QVariant() 関数は、Qt 5.0 以降で利用可能です。
  • Qt 5.15 以降では、QVector3D 型を直接シリアル化できるようになりました。


QVector3D::operator QVariant() 関数のサンプルコード

class MyObject
{
public:
    void SetVector(const QVector3D& vector)
    {
        m_vector = vector;
    }

private:
    QVector3D m_vector;
};

...

// 3Dベクトルを作成
QVector3D vector(1.0f, 2.0f, 3.0f);

// MyObject オブジェクトを作成
MyObject object;

// QVariant 型に変換して渡す
QVariant variant = vector;
object.SetVector(variant.value<QVector3D>());

3Dベクトルデータを QVariant 型に変換して、シリアル化する

QVector3D vector(1.0f, 2.0f, 3.0f);

// QVariant 型に変換
QVariant variant = vector;

// シリアル化
QDataStream stream(&data, QIODevice::WriteOnly);
stream << variant;

...

// デシリアライズ
QDataStream stream(&data, QIODevice::ReadOnly);
QVariant variant;
stream >> variant;

// 3Dベクトルを取り出す
QVector3D vector = variant.value<QVector3D>();

3Dベクトルデータを QVariant 型に変換して、コレクションに保存する

QVector3D vector1(1.0f, 2.0f, 3.0f);
QVector3D vector2(4.0f, 5.0f, 6.0f);

// QVariant 型に変換
QVariant variant1 = vector1;
QVariant variant2 = vector2;

// コレクションに追加
QList<QVariant> list;
list << variant1 << variant2;

...

// コレクションから取り出す
QVector3D vector1 = list.at(0).value<QVector3D>();
QVector3D vector2 = list.at(1).value<QVector3D>();

QVariant 型から 3Dベクトルデータを取り出す

QVariant variant(QVariant::Vector3D, QVector3D(1.0f, 2.0f, 3.0f));

// 3Dベクトルを取り出す
QVector3D vector = variant.value<QVector3D>();

// または、QVariant::canConvert() と QVariant::value() を使って取り出す
if (variant.canConvert<QVector3D>()) {
    QVector3D vector = variant.value<QVector3D>();
}

QVector3D 型と QVariant 型の相互変換

// QVector3D 型から QVariant 型に変換
QVector3D vector(1.0f, 2.0f, 3.0f);
QVariant variant = vector;

// QVariant 型から QVector3D 型に変換
QVector3D vector = variant.value<QVector3D>();

これらのサンプルコードは、QVector3D::operator QVariant() 関数の使い方を理解するのに役立ちます。



QVector3D::operator QVariant() 関数の代替方法

QVector3D::toVariant() メソッド

Qt 5.15 以降では、QVector3D 型には toVariant() メソッドが追加されました。このメソッドは、QVector3D 型を QVariant 型に変換します。

QVector3D vector(1.0f, 2.0f, 3.0f);

// QVariant 型に変換
QVariant variant = vector.toVariant();

手動で QVariant 型を作成する

QVariant 型は、QVariant::Vector3D 型と、3Dベクトルの X、Y、Z 座標を指定して手動で作成できます。

QVector3D vector(1.0f, 2.0f, 3.0f);

// QVariant 型を作成
QVariant variant(QVariant::Vector3D, QVector3D(vector.x(), vector.y(), vector.z()));

QVariant::fromValue() メソッドは、任意の型を QVariant 型に変換します。

QVector3D vector(1.0f, 2.0f, 3.0f);

// QVariant 型に変換
QVariant variant = QVariant::fromValue(vector);
  • Qt 5.15 以降を使用している場合は、QVector3D::toVariant() メソッドを使用するのが最も簡単です。
  • Qt 5.15 より前のバージョンを使用している場合は、QVector3D::operator QVariant() 関数を使用するか、手動で QVariant 型を作成する必要があります。
  • 3Dベクトルデータをシリアル化する必要がある場合は、QVector3D::operator QVariant() 関数を使用する必要があります。

その他の方法

上記以外にも、3Dベクトルデータを QVariant 型に変換する方法はいくつかあります。詳細は、Qt ドキュメントの QVariant::fromValue(): [無効な URL を削除しました] メソッドの項を参照してください。




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