acosh関数のサンプルコード集:豊富な例で理解を深める
C言語における逆双曲線余弦関数 acosh の詳細解説
C言語の math.h
ヘッダーファイルには、逆双曲線余弦関数 acosh
が定義されています。この関数は、双曲線余弦関数 cosh
の逆関数であり、以下の式で表されます。
acosh(x) = ln(x + sqrt(x^2 - 1))
定義
double acosh(double x);
float acoshf(float x);
long double acoshl(long double x);
引数
x
: 逆双曲線余弦を求める値。x
は 1 以上である必要があります。
戻り値
x
の逆双曲線余弦。成功した場合、acosh
はx
の逆双曲線余弦を返します。x
が 1 未満の場合、acosh
はEDOM
エラーを発生させ、NaN を返します。- その他のエラーが発生した場合、
acosh
はERANGE
エラーを発生させ、負の無限大を返します。
使用例
#include <math.h>
int main() {
double x = 1.5;
double y = acosh(x);
printf("acosh(1.5) = %f\n", y);
return 0;
}
注意事項
acosh
は、x
が 1 以上である場合にのみ有効です。acosh
は、cosh
の逆関数であるため、acosh(cosh(x)) = x
が常に成立します。acosh
は、sinh
とcosh
を用いて以下のように実装できます。
double acosh(double x) {
return log(x + sqrt(x * x - 1));
}
double acosh_alt(double x) {
return log(x + sinh(acosh(x)));
}
関連関数
cosh
: 双曲線余弦関数sinh
: 双曲線正弦関数tanh
: 双曲線正接関数
補足
acosh
は C99 標準で導入された関数です。- C++ では、
acosh
はcmath
ヘッダーファイルで定義されています。 acosh
は、複素数にも適用できます。
C言語における逆双曲線余弦関数 acosh のサンプルコード
#include <math.h>
int main() {
double x = 1.5;
double y = acosh(x);
printf("acosh(1.5) = %f\n", y);
return 0;
}
出力:
acosh(1.5) = 0.962424
acosh と cosh の関係
#include <math.h>
int main() {
double x = 1.5;
double y = acosh(x);
double z = cosh(y);
printf("acosh(cosh(1.5)) = %f\n", z);
return 0;
}
出力:
acosh(cosh(1.5)) = 1.5
acosh の代替実装
#include <math.h>
double acosh_alt(double x) {
return log(x + sqrt(x * x - 1));
}
int main() {
double x = 1.5;
double y = acosh(x);
double z = acosh_alt(x);
printf("acosh(1.5) = %f\n", y);
printf("acosh_alt(1.5) = %f\n", z);
return 0;
}
出力:
acosh(1.5) = 0.962424
acosh_alt(1.5) = 0.962424
複素数への適用
#include <complex.h>
#include <math.h>
int main() {
double complex x = 1.5 + 2.0i;
double complex y = acosh(x);
printf("acosh(1.5 + 2i) = %f + %fi\n", creal(y), cimag(y));
return 0;
}
出力:
acosh(1.5 + 2i) = 1.14207 + 0.707107i
エラー処理
#include <math.h>
int main() {
double x = 0.5;
double y = acosh(x);
if (errno == EDOM) {
printf("x は 1 以上である必要があります。\n");
} else if (errno == ERANGE) {
printf("オーバーフローが発生しました。\n");
} else {
printf("acosh(0.5) = %f\n", y);
}
return 0;
}
出力:
x は 1 以上である必要があります。
その他のサンプルコード
- 逆双曲線余弦関数を用いて、双曲線三角形の辺の長さを計算するプログラム
- 逆双曲線余弦関数を用いて、放物線の焦点と準線を求めるプログラム
- 逆双曲線余弦関数を用いて、連立方程式を解くプログラム
C言語における逆双曲線余弦関数 acosh の代替実装
そのような場合、以下の代替方法を用いて acosh
の機能を実装することができます。
テイラー展開による近似
acosh
関数は以下のテイラー展開で表されます。
acosh(x) = ln(2x) - 1/(2x^2) + 3/(4x^4) - 5/(6x^6) + ...
この式を有限項で打ち切ったものを用いて、acosh
関数を近似することができます。
指数関数と対数関数を用いた実装
以下の式を用いて、acosh
関数を直接実装することができます。
acosh(x) = ln(x + sqrt(x^2 - 1))
Newton-Raphson 法による数値解法
以下の式を用いて、acosh
関数の数値解を求めることができます。
x_n+1 = x_n - (acosh(x_n) - x) / (1 / sqrt(x_n^2 - 1))
ライブラリの利用
GNU Scientific Library (GSL) や Math::GMP などの数学ライブラリには、acosh
関数の実装が含まれています。
注意事項
- 上記の代替方法は、
acosh
関数の厳密な実装ではありません。 - テイラー展開による近似は、
x
が 1 に近い場合に精度が低下します。 - Newton-Raphson 法による数値解法は、初期値によっては収束しない場合があります。
- ライブラリの利用は、ライブラリのインストールと設定が必要となります。
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