Xalan-C++ を CMake プロジェクトで利用する
CMake モジュール FindXalanC の詳細解説
この解説では、FindXalanC の使い方と、関連するプログラミングについて詳しく説明します。
FindXalanC は、以下の情報を提供します。
- Xalan-C++ のバージョン情報
- ヘッダーファイルの場所
- ライブラリの場所
- 必要なコンパイルオプション
これらの情報は、CMake の変数に格納されます。
FindXalanC を使うには、CMake のプロジェクトファイルで find_package()
コマンドを使用します。
find_package(XalanC REQUIRED)
上記の例では、Xalan-C++ が見つからない場合は、エラーが発生します。
FindXalanC には、以下のオプションも指定できます。
- COMPONENTS: 必要な Xalan-C++ のコンポーネントを指定します。
- PATHS: Xalan-C++ を探すディレクトリを指定します。
- NO_DEFAULT_PATH: デフォルトの検索パスを使用しないことを指定します。
詳細は、CMake のドキュメントを参照してください。
FindXalanC で使用される変数
FindXalanC は、以下の CMake 変数を設定します。
- XalanC_FOUND: Xalan-C++ が見つかったかどうかを示します。
- XalanC_VERSION: Xalan-C++ のバージョン情報です。
- XalanC_INCLUDE_DIRS: ヘッダーファイルの場所です。
- XalanC_LIBRARIES: ライブラリの場所です。
- XalanC_DEFINITIONS: 必要なコンパイルオプションです。
これらの変数は、プロジェクトで Xalan-C++ を利用するために使用できます。
以下のサンプルコードは、FindXalanC を使って Xalan-C++ のサンプルプログラムをビルドする方法を示しています。
find_package(XalanC REQUIRED)
add_executable(xalanc_sample
main.cpp
)
target_link_libraries(xalanc_sample
${XalanC_LIBRARIES}
)
上記のコードでは、まず find_package()
コマンドを使って Xalan-C++ を探します。次に、add_executable()
コマンドを使ってサンプルプログラムをビルドします。最後に、target_link_libraries()
コマンドを使って、サンプルプログラムに Xalan-C++ のライブラリをリンクします。
FindXalanC は、CMake で Xalan-C++ を簡単に利用するためのモジュールです。このモジュールを使うことで、プロジェクトで Xalan-C++ を利用するための設定を簡単に行うことができます。
FindXalanC を使ったサンプルコード集
Xalan-C++ を使った簡単な XSL 変換
find_package(XalanC REQUIRED)
add_executable(xalanc_sample
main.cpp
)
target_link_libraries(xalanc_sample
${XalanC_LIBRARIES}
)
set(XSL_STYLESHEET "stylesheet.xsl")
set(XML_INPUT "input.xml")
add_custom_command(
TARGET xalanc_sample
POST_BUILD
COMMAND xalanc
${XSL_STYLESHEET}
${XML_INPUT}
-o output.xml
)
Xalan-C++ の複数のコンポーネントを使う
find_package(XalanC REQUIRED COMPONENTS Core XPath)
add_executable(xalanc_sample
main.cpp
)
target_link_libraries(xalanc_sample
${XalanC_LIBRARIES}
)
上記のコードは、Xalan-C++ の Core
と XPath
というコンポーネントを使うサンプルプログラムです。
Xalan-C++ を使った XSLT プロセッサーの開発
find_package(XalanC REQUIRED)
add_library(xalanc_xslt SHARED
xslt/main.cpp
xslt/utils.cpp
)
target_link_libraries(xalanc_xslt
${XalanC_LIBRARIES}
)
add_executable(xalanc_sample
main.cpp
)
target_link_libraries(xalanc_sample
xalanc_xslt
)
上記のコードは、Xalan-C++ を使って XSLT プロセッサーを開発するサンプルプログラムです。
Xalan-C++ を使ったコマンドラインツール
find_package(XalanC REQUIRED)
add_executable(xalanc_tool
tool.cpp
)
target_link_libraries(xalanc_tool
${XalanC_LIBRARIES}
)
set(XSL_STYLESHEET "stylesheet.xsl")
add_custom_command(
TARGET xalanc_tool
POST_BUILD
COMMAND xalanc_tool
${XSL_STYLESHEET}
<input.xml
)
上記のコードは、Xalan-C++ を使ってコマンドラインツールを開発するサンプルプログラムです。
FindXalanC 以外の方法
手動で設定する
FindXalanC を使わずに、以下の情報を手動で設定することができます。
これらの情報は、Xalan-C++ のドキュメントに記載されています。
CMake の変数を直接使う
以下の CMake 変数を直接使うことで、Xalan-C++ の情報を取得することができます。
- XALAN_INCLUDE_DIR: ヘッダーファイルの場所
- XALAN_LIBRARY: ライブラリの場所
- XALAN_DEFINITIONS: 必要なコンパイルオプション
これらの変数は、Xalan-C++ のインストール時に設定されます。
サードパーティ製のモジュールを使う
FindXalanC 以外にも、Xalan-C++ を CMake プロジェクトで利用するためのサードパーティ製モジュールがいくつか存在します。
これらのモジュールを使うことで、FindXalanC と同じように Xalan-C++ を利用することができます。
FindXalanC は、Xalan-C++ を CMake プロジェクトで利用するための便利なモジュールです。しかし、FindXalanC 以外にも、いくつかの方法があります。
プロジェクトの状況に合わせて、最適な方法を選択してください。
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