Djangoでセーブポイントを使いこなす! savepoint_rollback() 完全ガイド

2024-04-02

Djangoのdjango.db.transaction.savepoint_rollback()解説

django.db.transaction.savepoint_rollback()は、Djangoのデータベーストランザクション機能で、直前のセーブポイントまでデータベース操作をロールバックする関数です。

トランザクションとセーブポイント

  • トランザクション: 一連のデータベース操作をまとめて実行し、成功または失敗した場合にまとめてコミットまたはロールバックする仕組みです。
  • セーブポイント: トランザクション内における特定の時点までロールバックできるポイントです。

savepoint_rollback()の役割

トランザクション内でエラーが発生した場合、エラー発生時点までデータベース状態を戻したい場合にsavepoint_rollback()を使用します。

例:

from django.db import transaction

# トランザクション開始
with transaction.atomic():
    # データ更新
    obj.save()

    # セーブポイント作成
    savepoint = transaction.savepoint()

    # 別のデータ更新
    another_obj.save()

    # エラー発生
    raise ValueError("エラーが発生しました")

# エラー発生により、`savepoint`までロールバック
transaction.savepoint_rollback(savepoint)

注意事項

  • セーブポイントはトランザクション内でのみ有効です。
  • ネストされたトランザクションでは、内側のトランザクションで作成されたセーブポイントのみロールバックできます。
  • savepoint_rollback()は、データベース接続ごとに1回のみ呼び出すことができます。


django.db.transaction.savepoint_rollback() サンプルコード

例1:エラー発生時にセーブポイントまでロールバック

from django.db import transaction

# トランザクション開始
with transaction.atomic():
    # データ更新
    obj.save()

    # セーブポイント作成
    savepoint = transaction.savepoint()

    # 別のデータ更新
    another_obj.save()

    # エラー発生
    if some_condition:
        raise ValueError("エラーが発生しました")

# エラーが発生していない場合はコミット
transaction.commit()

例2:ネストされたトランザクションでセーブポイントを使用

from django.db import transaction

# 外側のトランザクション開始
with transaction.atomic():
    # データ更新
    obj.save()

    # 内側のトランザクション開始
    with transaction.atomic():
        # セーブポイント作成
        savepoint = transaction.savepoint()

        # データ更新
        another_obj.save()

        # エラー発生
        raise ValueError("エラーが発生しました")

    # 内側のトランザクションでエラーが発生したのでロールバック
    transaction.savepoint_rollback(savepoint)

# 外側のトランザクションはコミット
transaction.commit()

例3:savepoint_rollback()の例外処理

from django.db import transaction

# トランザクション開始
with transaction.atomic():
    # データ更新
    obj.save()

    # セーブポイント作成
    savepoint = transaction.savepoint()

    # 別のデータ更新
    another_obj.save()

    # エラー発生
    try:
        # 意図的にエラーを発生させる
        raise ValueError("エラーが発生しました")
    except Exception as e:
        # ロールバック処理
        transaction.savepoint_rollback(savepoint)
        # エラーを再送出
        raise e
  • 上記のサンプルコードは基本的な例です。実際の使用例では、必要に応じてコードを修正してください。
  • Djangoドキュメントのsavepoint_rollback()の項も参照してください。


django.db.transaction.savepoint_rollback()の代替方法

方法1:exceptブロックを使用する

from django.db import transaction

# トランザクション開始
with transaction.atomic():
    try:
        # データ更新
        obj.save()

        # 別のデータ更新
        another_obj.save()
    except Exception as e:
        # ロールバック処理
        transaction.rollback()
        # エラーを再送出
        raise e

方法2:atomic()ブロック内でreturnを使用する

from django.db import transaction

# トランザクション開始
with transaction.atomic():
    # データ更新
    obj.save()

    # エラー発生
    if some_condition:
        return

    # 別のデータ更新
    another_obj.save()

# エラーが発生していない場合はコミット
transaction.commit()

方法3:カスタムトランザクションマネージャーを使用する

上記の方法に加えて、カスタムトランザクションマネージャーを作成して、独自のロールバックロジックを実装することもできます。

  • シンプルなケースでは、exceptブロックを使用するのが最も簡単です。
  • ネストされたトランザクションを使用する場合は、savepoint_rollback()を使用する必要があります。
  • より複雑なロジックが必要な場合は、カスタムトランザクションマネージャーを使用する必要があります。



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