DjangoでPostgreSQL ARRAY型を扱う:SplitArrayFieldのメリットとデメリット
Django の postgres.forms.SplitArrayField
概要
SplitArrayField
は、PostgreSQL の ARRAY
型を、複数のフォームフィールドとして扱うためのものです。具体的には、以下のような機能を提供します。
- データベースから取得した
ARRAY
型のデータを、複数のフォームフィールドに分割して表示します。 - フォーム送信時に、複数のフォームフィールドの値をまとめて
ARRAY
型のデータとして保存します。
使用例
SplitArrayField
の使い方は、以下の例をご覧ください。
from django.contrib.postgres.forms import SplitArrayField
from django.db import models
class MyModel(models.Model):
tags = SplitArrayField(models.CharField(max_length=255), size=10)
# フォーム定義
class MyModelForm(forms.ModelForm):
class Meta:
model = MyModel
fields = ['tags']
# フォームの表示
form = MyModelForm()
# フォーム送信
form.data = {'tags': ['tag1', 'tag2']}
form.is_valid()
form.save()
この例では、MyModel
というモデルに tags
という SplitArrayField
型のフィールドがあります。このフィールドは、最大10個の文字列を格納できる ARRAY
型として定義されています。
MyModelForm
は、MyModel
モデルに対応するフォームです。このフォームには、tags
フィールドが複数のテキストフィールドとして表示されます。
フォーム送信時に、tags
フィールドに入力された値は、ARRAY
型のデータとして保存されます。
メリット
SplitArrayField
を使用することで、以下のようなメリットがあります。
ARRAY
型のデータを、複数のフォームフィールドとして扱いやすくなります。- データベースとのやり取りを抽象化し、コードを簡潔にできます。
デメリット
SplitArrayField
を使用すると、以下のようなデメリットがあります。
- フォームの構造が複雑になる可能性があります。
- バリデーション処理が複雑になる可能性があります。
SplitArrayField
は、PostgreSQL の ARRAY
型を扱うための便利なフィールドです。使いこなすことで、コードを簡潔に記述することができます。
補足
SplitArrayField
は、Django 1.9 以降で使用できます。
SplitArrayField のサンプルコード
基本的な使い方
from django.contrib.postgres.forms import SplitArrayField
from django.db import models
class MyModel(models.Model):
tags = SplitArrayField(models.CharField(max_length=255), size=10)
# フォーム定義
class MyModelForm(forms.ModelForm):
class Meta:
model = MyModel
fields = ['tags']
# フォームの表示
form = MyModelForm()
# フォーム送信
form.data = {'tags': ['tag1', 'tag2']}
form.is_valid()
form.save()
MyModelForm
は、MyModel
モデルに対応するフォームです。このフォームには、tags
フィールドが複数のテキストフィールドとして表示されます。
フォーム送信時に、tags
フィールドに入力された値は、ARRAY
型のデータとして保存されます。
初期値の設定
from django.contrib.postgres.forms import SplitArrayField
from django.db import models
class MyModel(models.Model):
tags = SplitArrayField(models.CharField(max_length=255), size=10, default=['tag1', 'tag2'])
# フォーム定義
class MyModelForm(forms.ModelForm):
class Meta:
model = MyModel
fields = ['tags']
# フォームの表示
form = MyModelForm()
# フォーム初期値
form.initial['tags'] = ['tag3', 'tag4']
# フォーム送信
form.is_valid()
form.save()
この例では、MyModel
モデルの tags
フィールドの初期値を ['tag1', 'tag2']
に設定しています。
フォームが表示される際には、tags
フィールドに ['tag3', 'tag4']
という値が初期値として入力されます。
バリデーション
from django.contrib.postgres.forms import SplitArrayField
from django.db import models
class MyModel(models.Model):
tags = SplitArrayField(models.CharField(max_length=255), size=10, validators=[
validators.RegexValidator(r'^[a-zA-Z0-9]+$'),
])
# フォーム定義
class MyModelForm(forms.ModelForm):
class Meta:
model = MyModel
fields = ['tags']
# フォーム送信
form.data = {'tags': ['tag1', 'tag2', 'tag3']}
form.is_valid()
# エラーメッセージ
form.errors['tags'] = ['タグは英数字のみで入力してください']
この例では、MyModel
モデルの tags
フィールドに対して、正規表現によるバリデーションを設定しています。
フォーム送信時に、tags
フィールドに英数字以外の文字列が入力された場合、エラーメッセージが表示されます。
選択肢の表示
from django.contrib.postgres.forms import SplitArrayField
from django.db import models
class MyModel(models.Model):
tags = SplitArrayField(models.CharField(max_length=255), size=10, choices=[
('tag1', 'タグ1'),
('tag2', 'タグ2'),
])
# フォーム定義
class MyModelForm(forms.ModelForm):
class Meta:
model = MyModel
fields = ['tags']
# フォームの表示
form = MyModelForm()
# フォーム選択肢
form.fields['tags'].choices
この例では、MyModel
モデルの tags
フィールドに対して、選択肢を設定しています。
フォームが表示される際には、tags
フィールドにプルダウンメニューが表示され、タグ1
と タグ2
から選択することができます。
その他
SplitArrayField
は、さまざまなオプションを設定することができます。詳細は、Django ドキュメント: [無効な URL を削除しました] を参照してください。
PostgreSQL ARRAY 型を扱う他の方法
postgresql_psycopg2
モジュールを使用すると、Python コードから直接 ARRAY
型のデータを操作することができます。
import psycopg2
# データベース接続
conn = psycopg2.connect(dbname='mydb', user='postgres', password='postgres')
# カーソル取得
cur = conn.cursor()
# データ挿入
cur.execute("INSERT INTO mytable (tags) VALUES (%s)", [[1, 2, 3]])
# データ取得
cur.execute("SELECT tags FROM mytable")
row = cur.fetchone()
tags = row[0]
# データベース切断
conn.close()
この例では、postgresql_psycopg2
モジュールを使用して、mytable
テーブルに ARRAY
型のデータ ([1, 2, 3]
) を挿入しています。
また、SELECT
クエリによって ARRAY
型のデータを取得し、Python コードで処理することもできます。
RawQuerySet
を使用すると、生の SQL クエリを実行して ARRAY
型のデータを操作することができます。
from django.db import models
class MyModel(models.Model):
tags = models.TextField()
# 生の SQL クエリ
query = """
SELECT id, tags FROM mytable
WHERE tags @> ARRAY[1, 2]
"""
# RawQuerySet の実行
results = MyModel.objects.raw(query)
# 結果処理
for result in results:
print(result.id, result.tags)
この例では、RawQuerySet
を使用して、mytable
テーブルから tags
フィールドに 1
と 2
を含む ARRAY
型のデータを持つレコードを取得しています。
カスタムフィールド
ARRAY
型のデータを扱うために、カスタムフィールドを作成することもできます。
from django.db import models
class ArrayField(models.Field):
def __init__(self, *args, **kwargs):
super().__init__(*args, **kwargs)
def db_type(self, connection):
return 'ARRAY'
def get_prep_value(self, value):
if value is None:
return None
return [str(v) for v in value]
def from_db_value(self, value, expression, connection):
if value is None:
return None
return [int(v) for v in value]
class MyModel(models.Model):
tags = ArrayField()
この例では、ArrayField
というカスタムフィールドを作成しています。このフィールドは、データベース上では ARRAY
型として扱われます。
get_prep_value()
メソッドと from_db_value()
メソッドをオーバーライドすることで、Python コードとデータベースとの間のデータ変換を行うことができます。
SplitArrayField
は、PostgreSQL の ARRAY
型を扱うための便利なフィールドです。しかし、他の方法にもそれぞれメリットとデメリットがあります。
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