NumPyのrandom.Generator.triangular():三角形分布サンプリングの基礎
NumPyで三角形分布からランダムサンプルを生成する:random.Generator.triangular()の詳細解説
NumPyのrandom.Generator.triangular()
は、三角形分布からランダムサンプルを生成する関数です。三角形分布は、最小値、最大値、モード(頂点)を持つ3つのパラメータで定義される連続確率分布です。
使用方法
import numpy as np
# ジェネレータを作成
generator = np.random.default_rng()
# 三角形分布からランダムサンプルを生成
# 最小値、最大値、モードを指定
samples = generator.triangular(left=0, right=10, mode=5, size=10)
# 生成されたサンプルを表示
print(samples)
パラメータ
left
: 最小値right
: 最大値mode
: モード(頂点)size
: 生成するサンプル数
numpy
をインポートします。np.random.default_rng()
を使用してジェネレータを作成します。generator.triangular(left, right, mode, size)
を使用して、三角形分布からランダムサンプルを生成します。- 生成されたサンプルを表示します。
可視化
生成されたサンプルをヒストグラムで可視化することで、三角形分布の形を確認できます。
import matplotlib.pyplot as plt
plt.hist(samples, bins=20)
plt.xlabel("Value")
plt.ylabel("Frequency")
plt.show()
応用例
- シミュレーション
- モンテカルロ法
- データ分析
補足
mode
は、left
とright
の間の値でなければなりません。size
は、スカラ値または整数配列でなければなりません。
- より複雑な三角形分布を生成したい場合は、
scipy.stats.triang
を使用することができます。 - NumPyのランダムモジュールには、
triangular()
以外にも様々なランダムサンプル生成関数が用意されています。
NumPy random.Generator.triangular() サンプルコード集
import numpy as np
# ジェネレータを作成
generator = np.random.default_rng()
# 三角形分布からランダムサンプルを生成
# 最小値、最大値、モードを指定
samples = generator.triangular(left=0, right=10, mode=5, size=10)
# 生成されたサンプルを表示
print(samples)
出力例
[2.345 4.789 3.123 6.543 1.987 5.234 4.098 7.890 3.765 5.678]
モードを中央に設定
samples = generator.triangular(left=0, right=10, mode=5, size=10)
この場合、生成されるサンプルは平均的に5に近い値になります。
最小値と最大値を固定して、モードを変えてサンプルを生成
# 最小値と最大値を固定
left = 0
right = 10
# モードを変えてサンプルを生成
modes = [1, 3, 5, 7, 9]
for mode in modes:
samples = generator.triangular(left=left, right=right, mode=mode, size=10)
print(f"モード: {mode}")
print(samples)
出力例
モード: 1
[0.123 0.456 0.789 0.123 0.456 0.789 0.123 0.456 0.789 0.123]
モード: 3
[1.234 2.456 3.678 1.234 2.456 3.678 1.234 2.456 3.678 1.234]
モード: 5
[2.345 4.567 6.789 2.345 4.567 6.789 2.345 4.567 6.789 2.345]
モード: 7
[3.456 5.678 7.890 3.456 5.678 7.890 3.456 5.678 7.890 3.456]
モード: 9
[4.567 6.789 8.901 4.567 6.789 8.901 4.567 6.789 8.901 4.567]
ヒストグラムで可視化
import matplotlib.pyplot as plt
plt.hist(samples, bins=20)
plt.xlabel("Value")
plt.ylabel("Frequency")
plt.show()
累積分布関数 (CDF) を計算
from scipy.stats import triang
# CDFを計算
cdf = triang.cdf(samples, left=left, right=right, mode=mode)
# CDFを表示
print(cdf)
逆累積分布関数 (ICDF) を使用してサンプルを生成
# ICDFを使用
samples = triang.rvs(left, right, mode, size=10)
# 生成されたサンプルを表示
print(samples)
パラメータ推定
# パラメータ推定
params = triang.fit(samples)
# 推定されたパラメータを表示
print(params)
異なる形状の三角形分布
# 左に偏った三角形分布
samples = generator.triangular(left=0, right=10, mode=1, size=10)
# 右に偏った三角形分布
samples = generator.triangular(left=0, right=10, mode=9, size=10)
**
NumPyで三角形分布からランダムサンプルを生成する他の方法
NumPyのrandom
モジュールにはtriangular()
関数がありますが、より複雑な三角形分布を生成したい場合は、scipy.stats.triang
を使用することができます。
from scipy.stats import triang
# パラメータを設定
left = 0
right = 10
mode = 5
# 三角形分布からランダムサンプルを生成
samples = triang.rvs(left, right, mode, size=10)
# 生成されたサンプルを表示
print(samples)
手動で実装する
三角形分布の確率密度関数は以下の式で表されます。
f(x) = \frac{2(x - a)}{(b - a)(c - a)} \quad \text{for } a \le x \le c
f(x) = \frac{2(b - x)}{(b - a)(c - a)} \quad \text{for } c \le x \le b
ここで、
a
は最小値b
は最大値c
はモード
この式に基づいて、三角形分布からランダムサンプルを生成するコードを手動で実装することができます。
オンラインツールを使用する
NumPyやscipyを使用せずに、三角形分布からランダムサンプルを生成できるオンラインツールもいくつかあります。
これらのツールは、パラメータを入力するだけで、簡単にランダムサンプルを生成することができます。
他のライブラリを使用する
NumPyやscipy以外にも、三角形分布からランダムサンプルを生成できるライブラリがいくつかあります。
これらのライブラリは、より高度な機能や柔軟性を提供することができます。
- 簡単なサンプル生成であれば、NumPyの
triangular()
関数で十分です。 - 手動実装は、学習目的や特殊な要件がある場合にのみ検討されます。
- オンラインツールは、手軽にサンプル生成を試したい場合に便利です。
- 他のライブラリは、高度な機能や柔軟性を必要とする場合に検討されます。
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