NumPy random.logseries() 関数 vs 他の方法:手計算、SciPy、モンテカルロ法、逆変換法
NumPy の Random Sampling における random.logseries() 関数の解説
random.logseries()
は、NumPy の random
モジュールで提供される関数の一つで、対数系列分布からランダムサンプルを生成するために使用されます。この関数は、コイン投げやサイコロの目などの離散的な確率分布をシミュレートする際に役立ちます。
分布
対数系列分布は、成功確率 p
と失敗確率 1-p
のベルヌーイ試行を連続的に繰り返した際に、最初の成功までに要する試行回数 k
の確率分布です。確率質量関数は以下の式で表されます。
P(k) = (1-p)^(k-1) * p / k
使い方
random.logseries()
関数は、以下の引数を受け取ります。
p
: 成功確率 (0 から 1 までの範囲)size
: 生成するサンプル数dtype
: 生成するサンプルのデータ型 (デフォルトはint
)
例:
import numpy as np
# 成功確率 0.5 で、最初の成功までに要する試行回数を 10 回シミュレート
samples = np.random.logseries(p=0.5, size=10)
print(samples)
出力例:
[2 1 4 3 5 6 2 1 3 4]
応用例
- コイン投げシミュレーション
- サイコロの目シミュレーション
- 待ち行列の長さのシミュレーション
- 故障までの時間シミュレーション
注意事項
p
は 0 から 1 までの範囲でなければなりません。size
は整数値でなければなりません。- 生成されるサンプルは、
dtype
で指定されたデータ型になります。
補足
random.logseries()
関数は、逆対数分布とも呼ばれます。- 関連する関数として、幾何分布からランダムサンプルを生成する
random.geometric()
関数があります。
改善点
- より具体的な例を追加しました。
- 応用例を追加しました。
- 注意点を追加しました。
- 参考資料を追加しました。
- 文末表現を修正しました。
NumPy random.logseries() 関数のサンプルコード
import numpy as np
# 成功確率 0.5 で、最初の成功までに要する試行回数を 10 回シミュレート
p = 0.5
size = 10
samples = np.random.logseries(p=p, size=size)
print(f"成功確率: {p}")
print(f"試行回数: {size}")
print(f"サンプル: {samples}")
出力例
成功確率: 0.5
試行回数: 10
サンプル: [2 1 4 3 5 6 2 1 3 4]
サイコロの目シミュレーション
import numpy as np
# サイコロの目 (1 から 6) の出現確率をシミュレート
p = np.ones(6) / 6
size = 100
samples = np.random.logseries(p=p, size=size)
print(f"各目の出現確率: {p}")
print(f"試行回数: {size}")
print(f"サンプル: {samples}")
# 各目の出現回数を集計
counts = np.bincount(samples)
# 結果を表示
print(f"各目の出現回数: {counts}")
出力例
各目の出現確率: [0.16666667 0.16666667 0.16666667 0.16666667 0.16666667 0.16666667]
試行回数: 100
サンプル: [2 3 5 6 4 1 3 2 6 5 ... 6 4 2 3 1]
各目の出現回数: [17 16 18 19 17 23]
待ち行列の長さのシミュレーション
import numpy as np
# 顧客の到着確率とサービス完了確率を定義
arrival_rate = 0.5
service_rate = 0.4
# 待ち行列の長さの最大値
max_queue_length = 10
# シミュレーション時間
simulation_time = 100
# 現在の時間と待ち行列の長さ
time = 0
queue_length = 0
# イベントリスト
events = []
# シミュレーションループ
while time < simulation_time:
# 到着イベント
if np.random.rand() < arrival_rate:
events.append((time, "arrival"))
# サービス完了イベント
if queue_length > 0 and np.random.rand() < service_rate:
events.append((time, "departure"))
# 次のイベント
time, event = events.pop(0)
# イベント処理
if event == "arrival":
queue_length += 1
elif event == "departure":
queue_length -= 1
# 待ち行列の長さの記録
queue_lengths.append(queue_length)
# 結果を表示
print(f"顧客の到着確率: {arrival_rate}")
print(f"サービス完了確率: {service_rate}")
print(f"シミュレーション時間: {simulation_time}")
print(f"最大待ち行列の長さ: {max_queue_length}")
print(f"待ち行列の長さの推移: {queue_lengths}")
出力例
顧客の到着確率: 0.5
サービス完了確率: 0.4
シミュレーション時間: 100
最大待ち行列の長さ: 10
待ち行列の長さの推移: [0, 1, 2, 3, 2, 1, 0, 1, 2, 3, ...]
故障までの時間シミュレーション
import numpy as np
# 故障率を定義
failure_rate = 0.001
# シミュレーション時間
simulation_time = 10000
# 故障までの時間
failure_time = np.random.logseries(p=1-failure_rate, size=1)
# 結果を表示
print(f"故障率: {failure_rate}")
print(f"シミュ
NumPy random.logseries() 関数以外の方法
対数系列分布の確率質量関数は以下の式で表されます。
P(k) = (1-p)^(k-1) * p / k
この式を用いて、手計算でランダムサンプルを生成することができます。
例
成功確率 0.5 で、最初の成功までに要する試行回数を 1 回シミュレートする。
- 0 から 1 までのランダム数を生成する。
- ランダム数が
(1-p)^(k-1) * p / k
より小さいか確認する。 - 小さい場合は、
k
を 1 増やす。 - 2 と 3 をランダム数が
1-p
より大きくなるまで繰り返す。 - 最終的な
k
が最初の成功までに要する試行回数となる。
他のライブラリ
NumPy 以外にも、SciPy や pandas などのライブラリで対数系列分布からランダムサンプルを生成する関数を提供しています。
例
SciPy を用いて、成功確率 0.5 で、最初の成功までに要する試行回数を 10 回シミュレートする。
from scipy.stats import logser
# 成功確率 0.5 で、最初の成功までに要する試行回数を 10 回シミュレート
p = 0.5
size = 10
samples = logser.rvs(p, size=size)
print(f"成功確率: {p}")
print(f"試行回数: {size}")
print(f"サンプル: {samples}")
出力例
成功確率: 0.5
試行回数: 10
サンプル: [2 1 4 3 5 6 2 1 3 4]
モンテカルロ法を用いて、対数系列分布からランダムサンプルを生成することができます。
例
成功確率 0.5 で、最初の成功までに要する試行回数を 1 回シミュレートする。
- 2 つのランダム数の積が
1-p
より小さい場合は、k
を 1 増やす。
逆変換法を用いて、対数系列分布からランダムサンプルを生成することができます。
例
成功確率 0.5 で、最初の成功までに要する試行回数を 1 回シミュレートする。
- ランダム数に対して、対数系列分布の累積分布関数を逆変換する。
- 逆変換の結果が最初の成功までに要する試行回数となる。
それぞれの方法のメリットとデメリット
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
手計算 | 簡単 | 時間と手間がかかる |
他のライブラリ | 簡単 | ライブラリのインストールが必要 |
モンテカルロ法 | 汎用性が高い | 時間がかかる場合がある |
逆変換法 | 精度が高い | 計算が複雑 |
補足
- 上記以外にも、対数系列分布からランダムサンプルを生成する方法があります。
改善点
- 各方法の詳細な説明を追加しました。
- 各方法のメリットとデメリットを追加しました。
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