PHPにおけるxml_set_unparsed_entity_decl_handler関数の使い方
PHPにおけるxml_set_unparsed_entity_decl_handler解説
xml_set_unparsed_entity_decl_handler
関数は、XMLパーサーがエンティティ宣言を処理する際に呼び出されるハンドラー関数を設定します。エンティティ宣言とは、XML文書内で使用される特殊文字や記号を定義するものです。
この関数を使うメリット
- エンティティ宣言を処理する独自のコードを実装できます。
- XML文書の検証をより詳細に制御できます。
- 特殊文字や記号を独自の方法で処理できます。
使い方
bool xml_set_unparsed_entity_decl_handler(resource $parser, callable $handler)
引数
$parser
: XMLパーサーリソース$handler
: ハンドラー関数
ハンドラー関数は以下の4つの引数を受け取ります。
$entity_name
: エンティティ名$base
: ベースURI$system_id
: システムID
ハンドラー関数の戻り値
ハンドラー関数は以下のいずれかの値を返す必要があります。
TRUE
: エンティティ宣言を処理成功FALSE
: エンティティ宣言の処理失敗
例
<?php
function handler($parser, $entity_name, $base, $system_id) {
echo "エンティティ名: $entity_name" . PHP_EOL;
echo "ベースURI: $base" . PHP_EOL;
echo "システムID: $system_id" . PHP_EOL;
return TRUE;
}
$parser = xml_parser_create();
xml_set_unparsed_entity_decl_handler($parser, 'handler');
$xml_data = <<<XML
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE doc SYSTEM "example.dtd">
<doc>
<title>Example Document</title>
</doc>
XML;
xml_parse($parser, $xml_data);
?>
この例では、エンティティ宣言が処理されるたびにhandler
関数が呼び出されます。handler
関数はエンティティ名、ベースURI、システムIDを出力します。
xml_set_unparsed_entity_decl_handler
関数は、高度な機能です。必要がない場合は使用しないことをお勧めします。- エンティティ宣言を処理する際は、セキュリティ対策を講じる必要があります。
さまざまなエンティティ宣言処理サンプルコード
<?php
function handler($parser, $entity_name, $base, $system_id) {
echo "エンティティ名: $entity_name" . PHP_EOL;
echo "システムID: $system_id" . PHP_EOL;
return TRUE;
}
$parser = xml_parser_create();
xml_set_unparsed_entity_decl_handler($parser, 'handler');
$xml_data = <<<XML
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE doc SYSTEM "example.dtd">
<doc>
<title>Example Document</title>
</doc>
XML;
xml_parse($parser, $xml_data);
?>
エンティティの内容を独自の方法で処理する
<?php
function handler($parser, $entity_name, $base, $system_id) {
$content = file_get_contents($system_id);
// エンティティの内容を処理する独自のコード
return TRUE;
}
$parser = xml_parser_create();
xml_set_unparsed_entity_decl_handler($parser, 'handler');
$xml_data = <<<XML
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE doc SYSTEM "example.dtd">
<doc>
<title>Example Document</title>
</doc>
XML;
xml_parse($parser, $xml_data);
?>
特定のエンティティ宣言を処理しない
<?php
function handler($parser, $entity_name, $base, $system_id) {
if ($entity_name === 'my-entity') {
return FALSE;
}
return TRUE;
}
$parser = xml_parser_create();
xml_set_unparsed_entity_decl_handler($parser, 'handler');
$xml_data = <<<XML
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE doc SYSTEM "example.dtd">
<doc>
<title>Example Document</title>
<my-entity>&entity1;</my-entity>
</doc>
XML;
xml_parse($parser, $xml_data);
?>
エンティティ宣言を検証する
<?php
function handler($parser, $entity_name, $base, $system_id) {
if (!validate_entity_declaration($entity_name, $system_id)) {
return FALSE;
}
return TRUE;
}
function validate_entity_declaration($entity_name, $system_id) {
// エンティティ宣言の検証を行うコード
return TRUE;
}
$parser = xml_parser_create();
xml_set_unparsed_entity_decl_handler($parser, 'handler');
$xml_data = <<<XML
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE doc SYSTEM "example.dtd">
<doc>
<title>Example Document</title>
</doc>
XML;
xml_parse($parser, $xml_data);
?>
xml_set_unparsed_entity_decl_handler 以外のエンティティ宣言処理方法
xml_set_external_entity_ref_handler 関数を使う
この関数は、外部エンティティ参照が処理される際に呼び出されるハンドラー関数を設定します。ハンドラー関数内でエンティティ宣言を処理することができます。
xml_entity_parser_create 関数を使う
この関数は、エンティティ宣言を含むXML文書を解析するための専用のパーサーを作成します。
SAX パーサーは、イベント駆動型のXMLパーサーです。エンティティ宣言を含むXML文書を解析する際に、エンティティ宣言処理用のイベントハンドラーを設定することができます。
DOMDocument クラスは、XML文書をDOMツリーとして表現するクラスです。エンティティ宣言を含むXML文書を解析する際に、エンティティ宣言ノードを操作することができます。
それぞれの方法のメリットとデメリット
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
xml_set_unparsed_entity_decl_handler | 処理が比較的簡単 | 詳細な制御が難しい |
xml_set_external_entity_ref_handler | 詳細な制御が可能 | 処理が複雑になる |
xml_entity_parser_create | エンティティ宣言処理に特化している | 使用方法が複雑 |
SAX パーサー | イベント駆動型で処理効率が良い | 設定が複雑になる |
DOMDocument クラス | DOMツリーを操作しやすい | 処理速度が遅い |
- 処理が比較的簡単な場合は、
xml_set_unparsed_entity_decl_handler
関数を使うのがおすすめです。 - 詳細な制御が必要な場合は、
xml_set_external_entity_ref_handler
関数や SAX パーサーを使うのがおすすめです。 - エンティティ宣言を含むXML文書を解析するだけの場合は、
xml_entity_parser_create
関数を使うのがおすすめです。 - DOMツリーを操作したい場合は、DOMDocument クラスを使うのがおすすめです。
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