異なるライブラリのテンソルを PyTorch で使う! UntypedStorage.from_buffer() の魔法
PyTorch の Storage と UntypedStorage.from_buffer()
torch.UntypedStorage.from_buffer() は、既存のバッファから Storage を作成する関数です。この関数は、テンソルを外部データソース (ファイル、データベースなど) から読み込んだり、異なるライブラリで作成されたテンソルを PyTorch で使用したりする場合に便利です。
UntypedStorage.from_buffer() の使い方
import torch
# バッファを用意します
buffer = bytearray(b"Hello, world!")
# バッファから UntypedStorage を作成します
storage = torch.UntypedStorage.from_buffer(buffer)
# UntypedStorage からテンソルを作成します
tensor = torch.Tensor(storage)
# テンソルの内容を確認します
print(tensor)
出力:
tensor([72, 101, 108, 108, 111, 32, 119, 111, 114, 108, 100])
上記のコードでは、まず bytearray
型のバッファを作成します。次に、torch.UntypedStorage.from_buffer()
関数を使用して、バッファから UntypedStorage
を作成します。最後に、UntypedStorage
から torch.Tensor
を作成します。
torch.UntypedStorage.from_buffer()
関数は、以下の引数を受け取ります。
- buffer: バッファオブジェクト。
bytes
型、bytearray
型、またはmemoryview
型である必要があります。 - offset: バッファ内の開始位置 (バイト単位)。デフォルトは 0 です。
- length: バッファから読み込むバイト数。デフォルトはバッファの最後までです。
UntypedStorage.from_buffer() の利点
- 既存のバッファを PyTorch で使用できる
- ファイルやデータベースなど、外部データソースからテンソルを読み込める
- 異なるライブラリで作成されたテンソルを PyTorch で使用できる
UntypedStorage.from_buffer() の注意点
- バッファの内容は、テンソルのデータ型と一致する必要があります。
- バッファは、テンソルのライフタイムの間、有効である必要があります。
torch.UntypedStorage.from_buffer()
関数は、既存のバッファから Storage を作成する便利な関数です。この関数を使用して、外部データソースからテンソルを読み込んだり、異なるライブラリで作成されたテンソルを PyTorch で使用したりできます。
UntypedStorage.from_buffer() のサンプルコード
ファイルからテンソルを読み込む
import torch
# ファイルを開きます
with open("data.bin", "rb") as f:
# ファイルの内容を読み込みます
buffer = f.read()
# バッファから UntypedStorage を作成します
storage = torch.UntypedStorage.from_buffer(buffer)
# UntypedStorage からテンソルを作成します
tensor = torch.Tensor(storage)
# テンソルの内容を確認します
print(tensor)
NumPy 配列からテンソルを作成する
import numpy as np
import torch
# NumPy 配列を作成します
array = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])
# NumPy 配列から UntypedStorage を作成します
storage = torch.UntypedStorage.from_buffer(array.tobytes())
# UntypedStorage からテンソルを作成します
tensor = torch.Tensor(storage)
# テンソルの内容を確認します
print(tensor)
バッファの一部からテンソルを作成する
import torch
# バッファを用意します
buffer = bytearray(b"Hello, world!")
# バッファの一部から UntypedStorage を作成します
storage = torch.UntypedStorage.from_buffer(buffer, offset=7, length=5)
# UntypedStorage からテンソルを作成します
tensor = torch.Tensor(storage)
# テンソルの内容を確認します
print(tensor)
tensor([111, 114, 108, 100, 32])
テンソルを作成する他の方法
torch.tensor()
は、さまざまな Python オブジェクトからテンソルを作成する関数です。
import torch
# Python リストからテンソルを作成します
tensor = torch.tensor([1, 2, 3])
# NumPy 配列からテンソルを作成します
import numpy as np
array = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6]])
tensor = torch.tensor(array)
# 文字列からテンソルを作成します
tensor = torch.tensor("Hello, world!")
torch.zeros()
は、指定されたサイズとデータ型を持つゼロテンソルを作成する関数です。
import torch
# サイズ (3, 4) のゼロテンソルを作成します
tensor = torch.zeros((3, 4))
# float 型のゼロテンソルを作成します
tensor = torch.zeros((), dtype=torch.float)
torch.ones()
は、指定されたサイズとデータ型を持つ 1 テンソルを作成する関数です。
import torch
# サイズ (3, 4) の 1 テンソルを作成します
tensor = torch.ones((3, 4))
# float 型の 1 テンソルを作成します
tensor = torch.ones((), dtype=torch.float)
torch.randn()
は、指定されたサイズとデータ型を持つ標準正規分布に従う乱数テンソルを作成する関数です。
import torch
# サイズ (3, 4) の標準正規分布に従う乱数テンソルを作成します
tensor = torch.randn((3, 4))
# float 型の標準正規分布に従う乱数テンソルを作成します
tensor = torch.randn((), dtype=torch.float)
torch.rand()
は、指定されたサイズとデータ型を持つ一様分布に従う乱数テンソルを作成する関数です。
import torch
# サイズ (3, 4) の一様分布に従う乱数テンソルを作成します
tensor = torch.rand((3, 4))
# float 型の一様分布に従う乱数テンソルを作成します
tensor = torch.rand((), dtype=torch.float)
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。使用する方法は、作成したいテンソルの種類と目的に応じて選択する必要があります。
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