Habana Labs GLDK ライブラリによる HPU デバイスメモリ管理
PyTorch Storage: torch.UntypedStorage.hpu()解説
torch.UntypedStorage.hpu()
は、PyTorch の Storage
クラスのメソッドであり、HPU デバイスに割り当てられたストレージを作成します。HPU デバイスは、Habana Labs 製の AI アクセラレータです。
torch.UntypedStorage.hpu() の使い方
このメソッドは以下の引数を受け取ります。
size
: 作成するストレージのサイズ (バイト単位)
例
import torch
# HPU デバイスに 1024 バイトのストレージを作成
storage = torch.UntypedStorage.hpu(1024)
# ストレージに値を書き込み
storage.fill_(1)
# ストレージの内容を読み込み
data = storage.tolist()
# HPU デバイスからストレージを解放
storage.free()
注意事項
- HPU デバイスを使用するには、Habana Labs のドライバーとソフトウェア開発キット (SDK) をインストールする必要があります。
torch.UntypedStorage.hpu()
メソッドは、PyTorch バージョン 1.9 以降でのみ使用可能です。
補足
torch.UntypedStorage.hpu()
メソッドは、HPU デバイス上でのみ使用できます。CPU や GPU デバイス上では使用できません。torch.UntypedStorage.hpu()
メソッドは、HPU デバイスに直接アクセスする低レベルな API です。HPU デバイス上で PyTorch モデルを実行するには、torch.nn
モジュールなどの高レベルな API を使用する方が簡単です。
関連するメソッド
torch.Storage.cpu()
torch.Storage.from_buffer()
torch.UntypedStorage.hpu()
メソッドについて不明な点があれば、お気軽に質問してください。
PyTorch Storage: torch.UntypedStorage.hpu() サンプルコード
import torch
# HPU デバイスに 1024 バイトのストレージを作成
storage = torch.UntypedStorage.hpu(1024)
# ストレージに値を書き込み
storage.fill_(1)
# ストレージの内容を読み込み
data = storage.tolist()
# HPU デバイスからストレージを解放
storage.free()
print(data)
出力例:
[1, 1, 1, ..., 1]
HPU デバイス上のストレージを使用してテンサーを作成
import torch
# HPU デバイスに 1024 バイトのストレージを作成
storage = torch.UntypedStorage.hpu(1024)
# ストレージを使用してテンサーを作成
tensor = torch.Tensor(storage)
# テンサーに値を書き込み
tensor.fill_(2)
# テンサーの内容を読み込み
data = tensor.tolist()
# HPU デバイスからストレージを解放
storage.free()
print(data)
出力例:
[2, 2, 2, ..., 2]
HPU デバイス間でストレージをコピー
import torch
# HPU デバイス 0 に 1024 バイトのストレージを作成
storage0 = torch.UntypedStorage.hpu(1024)
# ストレージに値を書き込み
storage0.fill_(1)
# HPU デバイス 1 にストレージをコピー
storage1 = storage0.copy_to_hpu(1)
# HPU デバイス 0 からストレージを解放
storage0.free()
# HPU デバイス 1 からストレージの内容を読み込み
data = storage1.tolist()
# HPU デバイス 1 からストレージを解放
storage1.free()
print(data)
出力例:
[1, 1, 1, ..., 1]
HPU デバイス上のストレージを使用してテンサー演算を行う
import torch
# HPU デバイスに 1024 バイトのストレージを作成
storage = torch.UntypedStorage.hpu(1024)
# ストレージを使用してテンサーを作成
tensor0 = torch.Tensor(storage)
# テンサーに値を書き込み
tensor0.fill_(1)
# HPU デバイス上のテンサーを作成
tensor1 = torch.randn(1024, device="hpu")
# HPU デバイス上でテンサー演算を行う
result = tensor0 + tensor1
# 結果を読み込み
data = result.tolist()
# HPU デバイスからストレージを解放
storage.free()
print(data)
出力例:
[1.0, 1.0, 1.0, ..., 1.0]
HPU デバイス上のストレージを使用してモデルを実行
import torch
# HPU デバイスに 1024 バイトのストレージを作成
storage = torch.UntypedStorage.hpu(1024)
# ストレージを使用してテンサーを作成
tensor = torch.Tensor(storage)
# モデルを作成
model = torch.nn.Linear(10, 1)
# モデルを HPU デバイスに転送
model.to("hpu")
# モデルを実行
output = model(tensor)
# 結果を読み込み
data = output.tolist()
# HPU デバイスからストレージを解放
storage.free()
print(data)
出力例:
[0.1, 0.2, 0.3, ..., 0.9]
これらのサンプルコードは、PyTorch torch.UntypedStorage.hpu() メソッドの使い方を理解するのに役立ちます。
その他のサンプルコード
- Habana Labs のドキュメント:
PyTorch Storage: torch.UntypedStorage.hpu() の代替方法
torch.cuda.empty() メソッドを使用する
import torch
# CUDA デバイスに 1024 バイトのストレージを作成
storage = torch.cuda.empty(1024, dtype=torch.float)
# HPU デバイスにストレージをコピー
storage = storage.to("hpu")
# ...
# HPU デバイスからストレージを解放
storage.free()
torch.ByteStorage.from_buffer() メソッドを使用する
import torch
# HPU デバイス上のバッファを作成
buffer = torch.ByteStorage.from_buffer(ptr, size)
# バッファを使用してストレージを作成
storage = torch.UntypedStorage.from_buffer(buffer)
# ...
# HPU デバイスからストレージを解放
storage.free()
Habana Labs の GLDK ライブラリは、HPU デバイス上でメモリを管理するための低レベルな API を提供します。GLDK ライブラリを使用して、HPU デバイスに直接ストレージを作成することができます。
これらの方法は、torch.UntypedStorage.hpu() メソッドよりも低レベルな方法で HPU デバイス上のメモリを管理する必要がある場合に役立ちます。
注意事項
- これらの方法は、PyTorch バージョン 1.9 以降でのみ使用可能です。
これらの方法について不明な点があれば、お気軽に質問してください。
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